充実したホームページに仕上げていこうと、毎日目を凝らしながら取り組んでおります。淡々と書き続けてきただけで、10年2月に初めて4桁の大台1000回を、そして奇しくも74歳の誕生日に当たる2012年「文化の日」に連続2000回を、15年7月31日に3000回、18年4月26日に4000回、21年1月19日に5000回を数えました。ここでは、出来るだけポジティブな意見や、気軽な独言、時には戯言や想い出を書き込んで、自分自身の気持ちを素直に表わしながら楽しく読んでいただけるよう心がけたいと思っております。意見の主張というより、感じたままを日記風に書き綴って参ります。身勝手な意見や、独断的な表現も見られると存じますが、どうぞご理解下さいますようお願い致します。皆さまの忌憚のないご意見をお寄せいただければ有難く存じます。
ブログ・ご意見番の意見
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6598.2025年6月6日(金) 「親の心子知らず」、日本郵便㈱の不祥事
このところ日本郵便㈱の在り方に疑問を抱いていたが、それが昨日こともあろうに直の監督官庁ではない国土交通省からきついお灸をすえられたことが明かされた。実の監督官庁の総務省は何をやっているんだと言いたい。日本郵便㈱は国を挙げた大騒動の末に、2007年当時の小泉純一郎首相の郵政民営化のお声掛けにより、全国の郵便局がすべて官営から民営に切り替わった。サービスの向上、業務のスピード化などを訴えて日本郵便株式会社がスタートしたのである。
順調に営業していると考えていたが、必ずしも我々の願っているようには事業を展開してはいなかったようだ。私自身は比較的郵便にはお世話になることが多く、手紙や書籍をよく発送する。ところが、郵便料金が少しずつ値上げされ、郵便局時代にはハガキ代が50円、定形封書代が80円だったが、その後再三値上げされて現在ハガキ代が85円、封書代が110円になった。18年間でそれぞれ70%、37.5%の値上げである。また、従来郵便物は近辺へは翌日に配達されることが多かったが、今ではほとんど2日間を要している。サービスの向上にはまったくつながっていない。
更に疑問に感じているのは、郵便局の営業体制である。平日9時から午後5時まで営業しているのは良しとして、ごく最近になって1時間の昼食時間を採り入れ、完全に営業をストップさせてしまう。しかもその時間帯が各局によってバラバラであることである。銀行などのように一般の顧客に不自由させないということから、交代制などにより営業を中止したり店舗を閉鎖することはないが、郵便局は入口を閉め、1時間の休憩時間を取っている。その間利用者は待たされるだけである。
こんな対応で利用者が喜ぶ筈がないと考えていた時に、昨日国交省から厳しいお仕置きを受けたのだ。直接利用者に不自由や不利益を与える罰ではないが、結果としては利用者に影響を及ぼすことになる。郵便局で郵便物や貨物の輸送、配送に使用していたトラックやバンなどが、貨物自動車運送事業法に定められている法定の点検を行われなかったことから同法違反として厳格な処罰を科せられたのである。この処分により日本郵便は向う5年間現在抱えている約2,500台のトラックやバンが使用出来なくなる。このため集配事業などを他の運送会社へ委託することになる。これにより、輸送能力にある程度影響が出ると考えられ、郵便物の配達も遅れる可能性が強い。
現在日本郵便は17万人の従業員を抱えて、1年間に126億通の郵便物と43億個の荷物の配送を扱っている。日本の産業界でも突出して広域的な事業会社であり、一般国民にも少なからず迷惑をかけることになる。
これほどの制裁、処分を受けなければならなかった会社としては、余りにも経営者による現場の管理が甘かったのではないかと思う。例えば、貨物車を扱う局では運転手の義務とされている飲酒のチェックをしなかったり、点呼をしなかったり、また悪質にも記録を偽装していたことも国交省の監査により判明した。まだ会社側からこの件に関しては説明がない。
利用者の立場からすれば、配達業務をスムーズに行って欲しいし、郵送料の値上げもほどほどにして欲しいものである。これも偏に社員より経営者の姿勢によるのではないかと思っている。「親の心子知らず」、日本郵便㈱生みの親である小泉純一郎元首相は、この不祥事をどう思っているだろうか。
6597.2025年6月5日(木) 日本の出生数漸減、人口減少は危機的
近年日本の人口が減少していることは、ほとんど誰もが知っている。それが大きな問題となりつつあるのは、人口減少に「少子高齢化」を伴っているからである。高齢者はそれほど減らないにも拘わらず、新生児が減り若者全体の人口が減少するといういびつな構造に問題があるとされている。日本同様先進国、中でもイタリアやドイツは、日本と同じ問題に頭を悩ませているようだ。その一方、途上国などでは、人口は増え続けている。特にアフリカのニジェール、ソマリア、チャド、コンゴ、中央アフリカが、世界で人口増加率上位5位までを占めているのが現状である。
昨日厚生労働省が公表した資料によると、昨年2024年の出生数は前年より4万余人減り68万6千人となり、遂に初めて70万人を割り込んだ。出生数は、1899年以来過過去最少を記録したことになる。益々少子高齢化傾向に拍車がかかっている。
これらの出生数を見て思い出すことがある。あれは、1952年京都市内の中学2年生の社会科の授業だった。人口問題が話題になり、戦後まもなく毎年出生数が増え続けていた時代で、その数も毎年2百万人を超えていた。今後あらゆる場面で我々は厳しい競争に晒される可能性があると教師が話された。その時教師はこういう話もされた。我々1938年、39年の出生者はその前後と比較して2百万人以下で若干少ないので、我々年代はその負担はやや軽いだろうという安心させるような話だった。当時は、現実的な話はピンと来なかったが、それが今では逆に人口が減り続け、その一方高齢者が増えつつある現象「少子高齢化」問題が社会にとって大きくなりつつある。
そのマイナスは、人口減少によって①労働力不足、②経済成長の停滞、③地方の過疎化、④高齢化による福祉サービスの負担増、⑤社会保障制度の維持困難、等々が考えられる。中でも懸念されているのは、高齢者の社会福祉制度を維持するための費用とその負担が、今後若者らに課せられるようになることである。将来若者が稼いだ収入が、高齢者の福祉のための費用負担となることで、若者人口が減り、高齢者人口が増える現象は、将来的に若者個々の負担割合額が多くなるということである。
また、1人の女性が生涯に生む見込みの子どもの数を表す「合計特殊出生率」も1.15%で、1947年以降で最低となっている。その理由として、経済的な不安定さや、仕事と子育ての両立の難しさ、結婚及び出産に対する考え方や、それに伴う要因などが挙げられる。近年は離婚数が年々増えて、昨年婚姻数は前年に比べて2.2%増えて喜ばしい反面、残念ながら離婚数も前年より1.1%増えた。家父長制の崩壊、結婚生活に夫婦の考え方の違いなど夫婦生活にとって厳しい問題が積み重なって来たからだろう。この辺りも出産、子育てへの影響が及んでいる大きな原因のようだ。課題はたくさんある。
6596.2025年6月4日(水) 韓国の新大統領に苦労人の李在明氏
昨日に引き続き、「ミスタープロ野球長嶋茂雄」への熱い報道は衰えず、聊か呆れるほどである。朝日新聞などは昨日の夕刊に一面を使って派手に紹介していたが、今日の朝刊では一面トップ、社会面、スポーツ蘭の他に、社説、天声人語にまで採り上げられている有様である。NHKでも「クローズアップ現代」のテーマにするほどののめり込みようである。昨朝訃報直後にドジャースの大谷翔平選手が、SNSに長嶋さんへの弔意を示した。そしてMLBでトップとなる23号ホームランを弔砲として飛ばしたが、夕方には大谷選手が6度目の月間MVPを獲得したとの嬉しいニュースまで入って来た。長嶋さんのように訃報がこれほど大きく扱われた人物は、スポーツ界のみならず、これまで他の業界でもあまりいないのではないだろうか。長嶋さんをよく知る知人らへのインタビューを聞いていると感謝の気持ちや褒め言葉ばかりで、いかに多くの人々に好かれていたかが想像出来る。
昨晩東京タワーが、いつもなら真夜中の0時まで点灯しているところを、長嶋さんへの弔意を表して夜9時に消電したというから驚くばかりである。
今の子どもたちには名前はともかく、実際に長嶋選手が活躍している現実感がないと思うが、我々世代は長嶋選手の活躍とその存在に随分励まされたものだ。その意味では我々世代は「長嶋茂雄」という実在の人物を知ることが出来たことは幸せだったのではないかと思っている。
ついては、昨日お隣の韓国で行われた注目の大統領選挙報道が、長嶋さんの訃報により隅っこに追いやられてしまったような印象である。曰く付きの尹錫悦・前大統領の非常戒厳令宣言や弾劾・罷免など一連の騒ぎで失職したことによって、新たな大統領を選出する国民選挙が行われた。79.4%という、日本人も見習うべき高い投票率で、2002年選挙以来最高だった。結果として戦前から有利とされていた野党「共に民主党」の李在明・前代表が予想通り勝利を収めた。「国民の力」の金文洙氏と李俊錫氏の一本化が勝つための条件だと再三言われていた。結局2人は妥協せず、それぞれ立候補した。3人が獲得した得票率を見ると李在明氏49.42%、金文洙氏41.15%、李俊錫氏8.34%だったため、仮に2人が結束し一本化出来れば、単純比較であるが、金・李両派は49.49%で数字上は微か0.07%差で李在明氏に勝っていたことになる。
早速李在明氏は新大統領に就任し、第一声をぶった。近年国内で深まる政治や社会の分断の克服に向けて決意を示した。李在明新大統領の選出、就任によって気がかりだったのは、対日関係である。ところが、これまで反日的言動が強かった李在明氏の対日本観のニュアンスが投票日の接近につれて変化が見られたことである。日本は敵性国家であるとか、福島原発の核汚染水の放流について「日本が超えてはならない一線を越えた。核汚染水の放流は太平洋沿岸国に対する戦争宣言である」とまで、日本を厳しく批判していた。
それが、投票日が近付くにつれて「個人的には日本に対する愛着が非常に深い」、「韓米同盟が非常に重要であり、韓米日強力関係も非常に重要」、「日本は重要なパートナーで、国交正常化60周年を迎えて堅固な韓日関係の土台を築いていく」と大分友好的に変わって来た。実際に自身が大統領に当選して、上記のように韓日関係の土台を築くと言明していることでもあり、今後の日韓関係の好転を期待したい。
6595.2025年6月3日(火) 「ミスタープロ野球」長嶋茂雄さん永眠
今朝早々に知った訃報に驚いた。あの「ミスタープロ野球」の長嶋茂雄さんが亡くなられたのである。享年89歳だった。
長嶋と言えば、立教大学では2度の首位打者となり、当時の六大学本塁打最高記録の8本を放ち、在学中から東京六大学で大活躍した。鳴り物入りで巨人軍に入団し、ジャイアンツの4番打者として投打に活躍、その後入団した王貞治選手とともにON打線として巨人軍を支えた選手である。大学時代のプレーは見たことはなかったが、巨人ファンとして何度も後楽園でその勇姿と活躍ぶりを実際に見た。入団早々、本塁打王と打点王の2冠に輝き新人王を獲得し、翌年には昭和天皇・皇后両陛下ご臨席の初の天覧試合で阪神のエース村山実投手からサヨナラ本塁打を放つドラマチックな活躍など、新聞見出しにはしばしば顔を出していた。天覧試合はテレビで観戦していたが、こういう場面で長嶋選手ならではと感じさせる一撃に大学生の私はすっかり興奮したものだった。王選手とともに巨人軍の黄金時代にV9の中心選手として活躍し、6度の首位打者、2度の本塁打王、5度の打点王とMVPを獲得した。引退試合で放った本塁打を合わせてプロ通算444本の本塁打を記録した。半世紀前に「わが巨人軍は永久に不滅です」の名言を残して17年に亘る現役生活に別れを告げた。そして巨人軍の監督に就任し、セ・リーグを5度制覇し、2度日本一に輝いた。引退後は巨人軍の終身名誉監督となった。現役時代の背番号「3」は巨人軍の永久欠番となっている。まさに「国民的英雄」と呼んでも好い。
朝のTVニュースでその衝撃的な訃報が伝えられてから、メディアは長嶋報道一辺倒となった。それどころか読売新聞は直ぐに号外を発行するし、朝日夕刊は一面すべて長嶋ニュースだった。テレビも日本テレビなどは、ゴールデン・アワーの番組を急遽変更して長嶋特集を2時間に亘って放映する人気ぶりだった。海外でも野球の盛んなアメリカでは、ニューヨーク・タイムス紙が世界最高のひとりだった選手の死を悼んだ。韓国や、台湾でも大きく報道されたようだ。
お気の毒にも2004年に脳梗塞で倒れてから懸命にリハビリに励む痛々しい姿には、往年の活躍ぶりを想うと同情を禁じ得ないものだった。そして21年の東京オリンピックでは不自由な身体を引き摺りながら王さん、松井秀喜さんとともに聖火ランナーを務めた。国民栄誉賞をはじめとして、野球界からは初めてとなる文化勲章も授与されている。
今では大谷翔平選手のMLBにおける活躍が高い関心と興味を呼んでいるが、まだMLBと交流がなかった時代、長嶋選手はあるメジャーの球団から声をかけられていたという。本人も入団3年目に、MLBのドジャースでプレイしたいと球団に掛け合ったそうだが、どうしても許可がもらえず諦めたという。もし長嶋選手がMLBに出場したら、大谷選手のようにメジャーで大活躍したことだろう。多くのプロ野球ファンに愛されたあの時代が生んだヒーローと言えるだろう。
政界からもヒーローの死を悼んで石破首相、林官房長官、菅元首相、小泉農水相をはじめ、その他野球界、芸能界などから数多くのお悔やみの言葉が寄せられ、故人を偲んでいる。いかにその存在感が大きかったか、そして野球ファンばかりでなく多くの人びとから愛されていたかが分かる。テレビで橋本五郎・読売新聞論説委員が、戦後日本を明るくし、元気づけた3人として、美空ひばり、石原裕次郎と長嶋茂雄を挙げていたのが、印象的だった。
ともかく選手としてばかりでなく、人間的にも明るく素晴らしい選手だった。心よりご冥福をお祈りしたい。
6594.2025年6月2日(月) サグラダ・ファミリアについて初めて知ったこと
昨晩テレビ朝日のバラエティー番組「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」をNHK大河ドラマ「べらぼう」の前後に観たが、随分興味深い番組運びで大分参考になった。これは3時間半のSP番組で、依然として未完成のバルセロナの世界遺産「サグラダ・ファミリア」を特集し、タレント芦田愛菜と同じく渡辺直美が潜入して見学し、番組で案内しようという試みである。まだ20歳だが、幼いころから中々賢い芦田の事前の予習が随分効果的なガイドとなって、今日のネットの番組感想でも高く評価されていた。
この世界遺産へは私も2度訪れたことがあるが、まだ未完成とは言え、来年にはメインの塔が完成すると言われている。それでも全体の完成とは行かないようだ。着工したのが1882年で、すでに1世紀半近くも経過したが、未だに完成していない。有名な2代目の建築家アントニ・ガウディが設計を引き継いだが、そのガウディも1913年に路線電車と接触して死亡した。その後延々と建設工事は引き継がれ、2034年には最終的に完成する予定とされている。私が一番驚いたのは、その内部を実際に見学した時は薄暗い印象だったが、テレビ画像を観るとすっかり内装は変わっている。内部は天井から光が入り明るくなり、中でも際立っているのは見上げると周囲にカラーフルなステンドガラスが張り巡らされていることである。そして、キリスト像が一般的には頭が下を向いているが、ここでは上を向き、しかも足を延ばさず曲げていることが意外な感がした。随分抱いていたイメージが変わっている。まだ完成までに10年はかかるようだが、更に大きな変化があるかも知れない。
番組でインタビューに応えていた建設に関わっている彫刻家の外尾悦郎氏に芦田は的確な質問をして、外尾氏も感心していた芦田の英知と勤勉には驚いた。外尾氏は1978年以降サグラダ・ファミリアの彫刻に携わり、現在では彫刻などの装飾の総監督を務めている。中々優秀な彫刻家のようだ。
私の生存中に完成するかどうかは何とも言えないが、希望として完成を楽しみに待とうと思う。
同じくスペインの世界遺産については、バルセロナとは首都マドリードを挟んで北東と南西と方向が反対のトレドについて今NPO紙に拙稿を書いているところである。ここも印象深いスペインの古都である。街の三方をタホ川に囲まれ、城内、つまり街中は車も満足に走行出来るようなところではなく、狭く短い道路を歩いていると中世の落ち着いた街の雰囲気を味わえる。いずれもスペイン・カトリックの中心となった都市である。
残念ながら今では思い出すことしか出来なくなってしまったが、機会があればここももう1度訪れてみたい世界遺産である。