6068.2023年12月24日(日) 年賀状ソフトの罠にハマった。

 早いもので、今年2023年も今日クリスマス・イブを迎えた。寒さも厳しい中であるが、渋谷のスクランブル交差点辺りでは、恐らく明け方まで人通りが絶えないことだろう。このところ北海道から東北・北陸地方にかけて豪雪が襲い、各地で交通障害、停電などが起きている。特に例年積雪量が多い北海道留萌市では、一昨日積雪が98cmと平年の3倍を超える記録的な大雪となっている。市内の道路脇には2m以上の雪山で車道の幅が狭く、車も譲り合って走っている状況だった。中心街を走る路線バスも7日連続で運休の有様である。人も雪に埋もれるような豪雪で土地の人も、今年の冬は例年以上に積雪量が多く除雪が大変だとぼやいていた。東京都内では今月23.3℃という12月にしては過去最高気温を記録した反面、この数日は大分寒くなって来た。それでも今年の年末年始は、例年になく暖かいという。

 さて、年末の今慌ただしく取り掛かっているのは、年賀状の作成である。少しずつではあるが、いろいろ変化や、感じる点がある。来年度の年賀状作成に関して、手抜きというわけではないが、少し洒落た文面を仕上げようと、先日初めて年賀状のソフト「筆王」を購入した。ところが、これが案外厄介な代物でソフトをパソコンへインプットするのに悪戦苦闘した。漸くインプットして登録をしたところ、その使用法が難しい。いろいろトライしてみたが、まったく使えるまでに至らず、せっかくソフトを買いながら、当面使用を諦めた。昨年と同様自作の文面を作成する始末である。

 PC、IT業界のビジネス・モデルにはこれまでに随分振り回されてきたが、この「筆王」の商魂にもその一端が窺え、呆れている、と同時に無駄な投資をしたとの後悔が残っている。使用方の公式ガイドブックは文字が小さく、読みにくいうえに、説明も分かり難く、販売会社は、最初から普通のPC利用者には使用方を容易にはマスター出来ないことを承知していた節がある。会社はそうと見込んだうえのことなのか、ソフトに「パソコン訪問コンシェルジュ」と称する社員派遣によるサポート訪問でマスター出来るとのパンフまで挿入されていた。それも安いコースですら、11,000円で、あとは13,200円、高いコースに至っては29,700円である。ソフト代が3,960円もするのにこのような高価なOPを販売しようというのだ。つまり、ソフトの使用が難しいので、出張指導販売を行っているのだ。簡単にマスター出来そうもないことを逆手に取って、ソフトの販売と併せて高額な出張指導で儲けようとの腹づもりである。包装箱の表には、販売第1位と自慢し、「手軽に、傑作」などと事実とは反対の言葉を並べている。挙句にソフトは使用しないが、登録したので、販売会社から連日複数の㏚用のメールが送信されてくるような迷惑には、聊か腹立たしく思っている。

 年賀状については、今年は特に訃報が多く、今までの年賀状の送り先の方が、今年は5人も亡くなられたうえに、ご家族に不幸があった方が27人もいる。加齢とともに年賀状を辞退される友人も増えた。こうして全般的に毎年少しずつ送る枚数が減少しつつあるのは、寂しい限りである。相手の住所は、すべて万年筆で書き込むのが、昔から私流のやり方であり、相手への想いを込めながら住所とお名前を書き込んでいる。高々300枚余であるが、今日ほぼ書き上げたので、明日にでも投函しようと考えている。これを以て今年の業務はお仕舞である。今年もいろいろあったが、間もなく1年が終わる。

2023年12月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6067.2023年12月23日(土) 日大不祥事に続き、立教大野球部でもパワハラ

 昨日のブログに取り上げたダイハツ工業の不正事件で、生産、及び販売が停止したことについて、同社組合幹部はその間にも給与の90%を支払ってもらえるよう会社と交渉すると語った。このトラブルが公になる以前には、会社側と組合との間で会社業務がストップしたケースには、給与の60%を保証するとの協定が結ばれていた。それを上回る組合の要求には、会社の失態が原因の減給には組合として納得できないとの強い要望があるのだろうか。しかし、現状が好転しない限りは、従業員は確かに大変だと思うが、やがて会社の資金も底を突くことだろうからどこまで現実的な話になることか、組合員としてはハラハラしているのではないだろうか。

 不祥事の対象は異なるが、過日日大アメリカン・フットボール部が廃部の方針を出すとともに、別途新しい部を設立すると伝えられた。何年か後には、日大アメフト部として活動しているのではないかと想像される。大学運動部にはともすると「らしからぬ行動」が見られることが懸念されてきた。それは、察するところ運動部所属の部員に大学生としての学力が伴わない部員がかなり多いようだ。特に高校時代に一芸に秀でて、スポーツ選手枠で推薦入学した学生に多く見られるようで、彼らは毎日合宿所、或いは下宿先と大学のグランドの間を往復するだけで、授業にはほとんど出席しないと言われている。ある大学の強豪スポーツ部では、入学した4年後に大学から卒業証書を受け取ることが出来ない学生が、ほぼ3割もいると言われている。

 このような噂が出るような大学運動部では、改めて検討を始めたとも伝えられている。そこへ昨日になって立教大学野球部内のパワハラ問題が表沙汰になった。立教野球部と言えば、かの長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督の母校である。週刊誌の記事によれば、すでに第三者委員会が調査報告書を大学総長あてに提出したという。報告書には、口頭による指導から暴行へエスカレート、バットによる前歯損傷、未成年部員の喫煙・飲酒の強要などが、ほぼ事実であると確認されている。但し、野球部及び大学による「もみ消し」や、「隠蔽」の事実は確認されなかったという。その内容を受けて大学側は、野球部内のガバナンスの欠如との指摘を受け、野球部現監督との契約解除を決定した。

 大学も大分反省して、野球部員に対して「学則上の対応が必要と認識される部員に対しては、教育的指導も含めて適切に対応する」としたうえで、今後体育会各部と学生間のコミュニケーションのあり方を含め、適切に対応できるようなマネジメント体制を整備していくとの再発防止策を発表した。

 大学も運動部の管理をやや放置していた印象があるし、運動部自体は勝利だけのために学生の領域を超えて行動する傾向が見られる。だが、その割には、立教大学野球部の今秋の東京六大学リーグ戦の成績は、2勝8敗で、対東大戦2勝の外は、他の4大学戦にすべて2戦2敗というパッとしない実績だった。ここは原点に返って、野球部は大学本部ともども本来の姿に立ち返るべきであると思う。

2023年12月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6066.2023年12月22日(金) ダイハツの悪質な不正行為

 一昨日自動車メーカーのダイハツ工業㈱が、車両の認証試験で多岐に亙って不正をしていたことが大きく報道された。今ではダイハツは世界最大の自動車メーカー、トヨタ自動車の傘下にあるが、大手企業が法律で定められたルールを守れないとは呆れるばかりである。本社所在地の大阪府池田市内には、社名を採った町「ダイハツ町」もあるくらい地域でも信頼されている会社である。車は常に交通事故とは切り離せないほど危険な面がある。それだけに他の産業より安全面に配慮した順守すべきルールがきちんと決められている筈である。今回明かされた不正とは、衝突実験やタイヤ圧力、エアバック確認など事故防止のためのテストが手抜きされていたことのようだが、いずれもドライバー並びに同乗者にとって生命に関わる事象である。会社は、直ちに生産中の全車種に対して出荷を停止すると公表した。

 国土交通省は昨日ダイハツ本社の立ち入り検査を行った。会社は国内すべての工場における生産を順次止めるが、困惑しているのはダイハツの取引メーカーの部品メーカーで、止むを得ず自社の生産ラインも止めざるを得ない。ダイハツの取引メーカーは、8千社以上もあり、その売上高は2兆2千億円以上に上ると推定されており、その影響は計り知れない。同時に地域経済への影響が懸念されている。タイなどアジア諸国への輸出が多いようだが、タイ人ががっかりしていた。日本型ビジネス・モラルの実態を問われかねない。

 そもそも自動車メーカーの関連会社というのは、あらゆる分野で「安全」の2文字とは切り離せない筈である。その安全性を支える認証試験を好い加減に考え、会社の経営陣は手抜きを承知の上で、車の生産、販売に当たっていたと見られても抗弁のしようもない。この会社の悪質さは、不正行為が始まったのは30年以上も以前だったというから反省以前の問題である。不正の背景には、収益向上のために車の開発期間を無理やり短縮したことから、会社全体に言い知れぬプレッシャーが重なってからだった。更に認証試験の担当者の人員を大きく減らしていたことも問題視されている。不正が増え始めた時期は、皮肉にもトヨタがダイハツへの生産委託を拡大した時期とも重なる。

 折も折、トヨタ自動車は、一昨日最大の市場であるアメリカで、約100万台のトヨタ車の回収、無償修理のリコールを命じられた。正に弱り目に祟り目である。ここにもダイハツだけではなく、親会社トヨタ自動車の安全軽視に今回のトラブルの遠因があったのではないかと察せられる。

 個人的には、もう6年前に免許証の返還をして、車を運転することはなくなったので、車の安全性については関心が薄れているが、ひとつ間違えれば直ちに死に直結する乗り物だけに、他人事とは思えない。

 今年は、急激に寒さが襲来しているが、この数日北海道や日本海沿岸地域に押し寄せている豪雪のせいで立ち往生している車が数多く見られる。これらの車が、もし今回のように認証試験で手抜きした車なら豪雪の中で事故を招くことになる。幸か不幸か、大きな事故は現時点では報道されていない。今や日本人の勤勉さも薄れてきたということだろうか。

2023年12月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6065.2023年12月21日(木) 大阪万博は身勝手な主催者に振り回されている。

 2025年に大阪で開催される大阪・関西万博が事業費の高騰により、開催されるかどうかさえ懸念されるように思える。ここへ来て、事業費が誘致申請の時に比べて、約3倍に跳ね上がり、関係者は思案投げ首のようである。事業費高騰を直撃したのは、建材費や人件費の上昇もあるが、一番堪えたのは、万博終了後に会場である人工島夢洲にIRカジノを誘致するための公費を投じていることにあるようだ。そうだとするとこれほど好い加減なプロジェクトはない。

 今日も朝の「羽鳥モーニングショー」で議論していたが、現時点で公費として国が6千1百億円、大阪府と市がそれぞれ1千1百億円支出の予定で、それを国民がどれほど負担することになるのかと試算していた。国民ひとり当たりで1,325円、大阪府民6,338円、大阪市民20,090円と算出していた。ところが、共産党によると、国民負担はひとり約2,800円、大阪府民負担額は国民負担と合わせてひとり約9,100円、大阪市民に至っては、国と府民分を合わせてひとり約107,000円の高額負担となっている。万博開催に積極的に活動していたのは、大阪地区で支持を伸ばしている吉村洋文・大阪府知事、横山英幸・大阪市長をはじめとする日本維新の会である。万博の事業費が増え続けることに関して、馬場伸幸・日本維新の会代表は、「金の無駄遣いとは言えない。万博からIRというレールが敷かれていて、大阪・関西地区に大きなインパクトを与える。惜しみなく投資する」とまで言っている。カジノのための万博であると自白しているようなものだ。外国パビリオンの建設申し込みも思わしくないようで、前回のように岡本太郎の「太陽の塔」や、「月の石」が脚光を浴びたような盛り上がりがあるだろうか。入場料が大きな収入源のようだが、半年に亘る開催期間中の入場者を2,820万人との皮算用のようだが、東京ディズニーランドの半年間の入場者数が896万人であり、目標に達するのは、中々至難に見える。

 公費の微小額を負わされている国民の立場から言えば、際限のない増額に早く最終的収支を詳らかにして、どこが支払うべきかをきちんと公にして責任をもって義務を果たしてもらいたい。そして大きな赤字を生んだ場合、責任者は潔く身を退くべきだと思う。

 さて、先日Googleから、本ブログの11月分アクセスの分析結果を知らせてくれた。11月も一番アクセスが多かったのは、「2022年8月16日、つまらない新聞小説」だった。これは、今までに何度か1位になっている。よほど関心を抱いてもらえたのだろうか。購読している朝日朝刊にその時連載されていた多和田葉子氏の「白鶴亮翅(ハッカクリョウシ)」を批判的に書いたものである。この他に山崎豊子氏の盗作問題を取り上げたブログにもかなりアクセスがあった。

 これまでほぼ1年間に関心を持ってもらったブログは、概して政治的、また社会的なコラムを書くことが多いが、案外文学に関する話題にアクセスが多い。国内外の政治的な話題や、スポーツなどは考えていたほど興味を持っていただいていない。まぁこれは個人的な問題なので、あまり気にすることは無いと思うが、これからどういう分野の問題点を取り上げたら、より一層関心を抱いてくれるだろうか。のんびり考えてみたい。

2023年12月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6064.2023年12月20日(水) 危険な松井広島市長の「教育勅語」観

 17日のブログに松井一実・広島市長が、市職員研修にこともあろうに「教育勅語」を教材として使用していたことについて、批判的に取り上げた。原爆被爆地の市長がこのようなことを2012年以来長期に亘り続けていたとは理解に苦しむ。

 案の定今朝の朝日社説でも「研修に教育勅語-広島市長は認識改めよ」と市長の言動を厳しく非難している。社説は市長が教育勅語について語ったことが、戦前の天皇制とその思想を評価していることであると厳しく指摘したのだ。市長は教育勅語には評価してもよい部分があったという事実を知っておくことは大切で、必ずしも教育勅語を再評価すべきとは考えていないが、民主主義的な発想の言葉が並んでいると述べて教育勅語の重要性を述べたのである。ただ、残念なことに市長は、被爆地市長として広島市民と同じように原爆はもちろん、戦争には絶対反対の立場にいる筈である。教育勅語は、明治天皇が国民に対して、天皇と国家への忠誠を説いて、いざという時には皇室国家のために一身を捧げよと訴えており、国民を戦争へ駆り立てる思想教育に利用されたことである。更にそれが戦後発布された憲法の基本原則とは相容れないとして、国会で排除、失効が決議されたのである。そういう本質と経緯を考えれば、敢えて「教育勅語」を職員研修に教科書として採用するのは不適材と言わざるを得ない。

 こうした行動が行われた背景には、反核、反戦の意識が高い広島市においても保守的、右翼的な思想が生まれつつあるからではないかと危惧している。実は、あまり知られてはいないが、2017年安倍内閣当時教育勅語について閣議決定された答弁書がある。「憲法や教育基本法に反しない形で教材として用いることまでは否定されない」という拡大解釈である。密かに本音の裏扉を開けてしまったのだ。その時閣僚の一部から、教育勅語には評価出来る部分があるとの発言が相次いだという。安倍右翼内閣によって形を変えながら核承認、核保有、憲法改正から軍隊の保持、そして参戦というルーティンを歩む可能性が見えてきている。

 社説は、最後に「『負の歴史』の資料として触れることを除けば、教育勅語を生かす方法などありえない。国も自治体も、改めて確認する必要がある」と冷静に広島市長に再検討を迫っている。

 残念ながら、知らず知らず現代の日本が戦争に向かって突き進んでいる事実を気にしている人は、残念ながら少ないように思っている。だが、日本は憲法により軍備を持たないことになっていながら、自衛隊を保有し、その軍事力も今では世界で8番目の強力な能力を持っている。そして今日の夕刊によれば、アメリカ企業の許可の下に国内で生産するパトリオットをアメリカに輸出する見通しである。もう戦争へ向けて歯止めがかからなくなっている。自衛隊の存在が違憲論争になった時代から、更に前のめりになって戦争肯定思考に代わってきているのである。松井広島市長の保守的な言動も、我々が考える広島市民の気持ちからはかなり外れているように思える。このようになし崩し的に戦争は一般国民の間に忍び込んでいるのである。あ~ぁ、怖い! 怖い!

2023年12月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6063.2023年12月19日(火) 郵便料金大幅値上げ、郵政民営化って何だ?

 物価の高騰が続いている。日常生活用品の値上げが一般家庭では一番堪えると思う。アメリカでは長期金利を上げないようで、わが国としては多少円高の傾向が現れるので助かる。それが輸入品価格に反映されれば少しは、値上がりも抑えられるだろう。

 そんな時に郵便料金の値上げが来年実施されると唐突に発表された。値上げの理由として、輸送コストの高騰とデジタル化による郵便物の減少だという。実際国内の郵便物は、2001年のピークに比べると、22年は45%も減少したと言われている。その結果22年度は民営化以降、初めて赤字を計上した。それなら郵便物はなぜ減少したのか、先ずはその原因を突き止めるのが先決ではないだろうか。どうも値上げの理由がやや短絡的に思えて仕方がない。長年黒字だったが、ここへ来て初めて赤字となったので、すぐさま来年度から値上げをするという安易に結論を導き出すのにはうんざりする。もっと赤字になった原因を精査する必要がある。私自身ハガキや手紙をよく書く。手紙を書くことによって、文章力が向上するし、受け取った人からも喜んでもらえる。営業上顧客の獲得につながるとして在職中は、若い社員にも国内外を問わず、顧客に観光地などからは折を見て絵葉書を送るよう指導してきたつもりである。その点では、日本郵政㈱にとっては良き顧客であると自負している。それに対して、一方的に値上げを行うのは納得し難い。しかも値上げ幅がかなり大きい。これでは、益々郵便物を送る顧客は減少するのではないだろうか。現在63円のハガキが85円に、封書は84円と94円がともに110円に値上げされるという。ハガキなんて35%もの大幅値上げである。

 そもそも郵政民営化は何のために行ったのだろうか。2007年10月小泉純一郎政権の下で実施された郵政民営化は、資金の流れを「官から民へ」と変えることによって、わが国の経済効率化と、先細りが懸念される郵政3事業の収益向上による将来の「国民負担の回避」と恰好良くうたわれて来た。しかし、それとは裏腹に国民負担を増大させるばかりではないか。

 郵政民営化以降の郵便事業の結果を見ていると、国民にとってあまりプラス面が見えない。最近の事象を振り返ってみても、官民ともに不審な行動が見られる。かつての郵政省を解散して総務省に編入した事業改革にも問題があるのではないかと思える。今回の安倍派の裏金問題に関しても、現職トップの鈴木淳司総務大臣が裏金受け取りの件で、僅か着任3か月で更迭される有様で、そうコロコロトップが変わっては、総務省職員も落ち着いて仕事が出来ないのではないか。民部門では、郵便事業にスピード感がなくなってきたことである。以前は、東京都内なら投函した郵便物は、翌日には送り先へ届いたものが、今では決まって2日後である。そのうえかつては土曜日にも配達された郵便物が、今では土日曜日には、配達されない。

 充分反省したうえで、徹底的に収支改善を検討したという様子がまったく感じられない。赤字です。はい、それでは値上げしましょう。組織も今のままで良いのだろうか。

 過疎化が言われている農山村地域では、ポストが効率的ではないとの短絡的な考えから、経費節約のためにポストの撤去も検討されているというが、それでは過疎地域に住む人々は手紙すら書けないことになる。どうして、元は国営事業だった郵政という大事業を正面から腰を据えて改革しようとの気持ちが見られないのだろうか。こんなていたらくでは、将来が心配になって来る。

2023年12月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6062.2023年12月18日(月) 2年前に亡くなった親友の思い出

 大相撲の元関脇・寺尾(錣山親方)が昨日心臓の不整脈により死亡した。まだ若く享年60歳だった。私にも心臓不整脈の兆候が見られるとのことで、寺尾の死にちょっと関心を抱いた。私の場合、定期的に慶応病院で心電図検査をして現在のところ一応落ち着いており、医師からも「心配するようなことはないと思う」と言われているので、寺尾のようにはならないと信じている。

 寺尾の死とは直接関係はないが、偶々2年前に亡くなった学生時代の友人からもらった手紙が、思いも寄らず抽斗の奥から見つかった。改めて読み返してみると懐かしい彼との交友が思い出される。亡くなる1年前に書かれたこの手紙の文面には、病気の記述が多い。体調が悪いことは、死の半年前に電話で話した時に聴いていたが、10年前から前立腺ガンに罹っていたことは知らなかった。頻尿のために睡眠不足に陥って食欲不振、倦怠感で恒常的に体調が優れないことに大分悩んでいたことも今になって知った。

 大学経済学部で同じクラスになり、山岳同好会・慶應アルペンクラブの仲間としても4年間に何度も一緒に山行を重ねた。今でもクラブの山仲間とは、付き合っているが、皆80歳を超えて年齢なりにやや衰えが見られるようになった。すでに他界した友人も何人かいる。

 彼とは、卒業してからも付き合いが欠けることはなく、忘れられない思い出がいくつもある。中でも特に印象的なメモリーは、商社勤めだった彼が、インドのボンベイ(現ムンバイ)に駐在していた時、私がケニアからの帰途ボンベイに立ち寄り、彼に市内を案内してもらい、彼の自宅で奥さんともどもおもてなしを受けたことである。ちょうど娘さんが生まれた直後だったが、今ではその娘さんの孫娘が2年前に慶應の法律学科に推薦入学したことが、残り少ない人生の最高のプレゼントだと率直に喜びを手紙に記している。

 もうひとつ忘れられない思い出がある。旧厚生省主宰の太平洋戦争戦没者遺骨収集事業にほぼ20年に亘り関わったが、それには、その前段のストーリーがあった。加藤隼戦闘隊戦友会の希望により1972年に「加藤隼戦闘隊ビルマ戦跡巡拝慰霊団」を企画、実施した時である。当時のビルマ(現ミヤンマー)には観光に関する情報、知識がなく、そのうえ受け入れ施設が充分整備されておらず、旅行手配上不安があったため、企画の前年に現地へ単身で下見、ツアー企画の交渉に出かけた。訪れる前に友人の父親がベネズエラ、及びアフガニスタン大使を歴任された元外交官だったことを思い出し、当時民間企業にお勤めだったお父上を訪問し、ビルマ旅行の特殊性をお話して、ビルマにおける観光についてお知恵を拝借したいとお願いしたところ、よく存じ上げている鈴木孝・ビルマ駐在特命全権大使に宛てて紹介状を書いていただいた。そのうえでラングーン(現ヤンゴン)の日本大使館に鈴木大使を訪問し、直接大使にお会いして慰霊団企画のご相談をしたところ快く関係筋を紹介して下さった。

 そのせいもあり慰霊団一行は、予定していたすべての慰霊を終了後、唐突にビルマ内務省から迎賓館で盛大なパーティに招待され、慰霊団は現地新聞、ラジオでも取り上げられるほどの大成功を収めた。それが厚生省へ伝えられ遺骨収集団を継続的にお世話することに繋がった。友人父子のお世話により、厚生省から永続的な仕事を請け負うことになったのは、このように友人父子のお陰である。処女出版「現代海外武者修行のすすめ」にこの事実を取り上げたほど嬉しいことだった。その友人のご両親のご葬儀にはそれぞれ参列したが、当の友人の葬儀はコロナ禍のせいで、ご親族だけで行われ、残念ながらお別れの言葉を伝えることは出来ていない。

 学生時代には、登山に熱中したが、とりわけ北アルプスの山々はほとんど登った。ともに関西や箱根旅行をしたり、湘南鵠沼の私の実家にも何度か、遊びに来てくれたこともある。心置きなく話が出来る信頼し合える心からの知友だった。遠からず、また冥界で会えると信じている。

2023年12月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6061.2023年12月17日(日) 広島市長、失効した「教育勅語」を教育研修に

 松井一実・広島市長が新規採用の職員研修の際、あるまいことか「教育勅語」を資料に使っていたと知り、原爆被災地の市長のイメージとはあまりにもかけ離れたものではないかと疑問に思っている。今朝の「天声人語」でも次のように指摘している。「教育勅語は天皇のために命を捧げよと求めている。部分的に共感できる表現があったにしても、わざわざ勅語を引用する必要はあるまい。本質を無視するのは何か別の意図があってのことか。そもそもあの戦争で私たちは何を学んだのか。どんな思惑にせよ、右向け右と、国民が同じ方向を向かわされることの怖さではなかったのか。その象徴の一つが教育勅語であった歴史を、忘れるわけにはいかない」。

 そもそも「教育勅語」とは、明治憲法発布の翌年、明治23(1890)年に天皇が直接国民に発する言葉として制定され、教育の基本として戦前、戦中の学校教育の場で生徒たちに教えられたものである。「朕惟うに我が皇祖皇宗國を肇むること宏遠に徳を樹つること深厚なり~」で始まる315文字の冒頭の言葉は、意味は分からないなりにテンポがよく、今以て結構覚えている。天皇を国父とする家族国家観による愛国主義と、儒教的道徳を基本とすることが基本にあった。それが、軍国主義が発展するにつれ、私が誕生した昭和13年に国家総動員法が生まれ、本来の主旨から離れて軍国主義を正当化する教典として利用されるようになった。

 しかし、敗戦によりGHQが教育面でも、監視、指導するようになり、軍国主義が流れている教育勅語がやり玉に上がり、衆参両議院の文教委員長を呼び出し、干渉の形跡が残らないよう口頭で教育勅語の廃止を命じた。昭和23年6月に衆参両院では全会一致で教育勅語の排除失効決議を行い、明治23年に制定された教育勅語が、戦後昭和23年に廃止されることになった。

 松井現市長は、任期3期目ですでに12年目になるが、官僚上がりだが、被爆二世の被爆地市長として「脱原発」を唱えている。その市長が、軍国調の教育勅語を研修に採用していることに疑念を抱かざるを得ない。確か父母に孝行を尽くし、兄弟は仲良く、夫婦は助け合い、友だちは信じあい、学問を修め、等々は教育面では今日においてもあるべき姿ではある。しかし、戦後これらの教育的指導方法は軍国主義を助長するとして失効したものである。それを敢えてこの原爆投下地において指導要領として採用しているのが理解出来ない。松井市長! これからも「教育勅語研修」続けていくのか? さあどうする?

 さて、今日もパレスチナ・ガザ地区ではイスラエル軍によるハマス掃討作戦が続けられ、ハマス側に捉われた3人の人質がイスラエル軍によって殺害されたことが国際社会から厳しく非難されている。3人は白い旗を掲げていたと言われ、交戦規定に違反するとされ、それをイスラエル側は認めた。イスラエルに対しては、最近になって同盟国のアメリカや国際社会から停戦を求める圧力が高まっているが、ハマスを殲滅させることが停戦の要件と主張しているネタニヤフ・イスラエル首相は、「嘆きや国際的圧力はある。それでも我々は最後まで作戦を続ける。我々を止められるものは何もない」と相変わらず強気の姿勢である。

2023年12月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6060.2023年12月16日(土) 大谷選手の記者会見と日大アメフト部の対応

 昨日行われたMLBドジャース入りが決まった大谷翔平選手の入団記者会見が、ドジャースの地元ロサンゼルスを中心にアメリカ国内ばかりでなく、日本でも1日中メディアで取り上げられている。昨晩のテレビ朝日「報道ステーション」では、冒頭から約45分間大谷トピックを集中的に取り上げていた。このため現在話題の自民党安倍派の裏金問題も影が薄れた感じだった。それにしても大谷翔平というプロ野球選手の存在感は、国際的にも群を抜いている。これは、もちろんプロの選手としての優れた実績の結果であるが、爽やかなイメージに真面目な性格、他人への思いやり等々、誰からも好かれる魅力を備えている。これほど人格の備わった選手は、スポーツ界にはあまりいないと思う。今日の朝刊にもかなりのスペースが割かれて、契約、及び今季のファンからの期待について大谷選手自身が語っている。

 大谷選手がドジャースと交わした契約の内容であるが、初めて知る内容だった。その特徴として、総額7億ドル(約1,015億円)という史上最高額の契約の他に、いくつかの付帯条件が付いていたことである。ひとつは、支払い方法である。契約金の内、200万ドル(約2億9千万円)を2024年から33年までに受け取り、残りの6,800万ドルは10年契約が終わった34年から43年までに後払いされる。それは、チームへの入団交渉中の他選手への契約金の制約問題が絡むようなのだが、幾分不利に思える契約も大谷選手がチーム強化のために敢えて申し出て行われたという。もう一点目立った条件は、オプトアウト(契約破棄)という条件を盛り込んだことで、その内容は、契約締結上世話になったドジャースのウォルター・オーナーとフリーマン編成本部長のいずれかが退団した場合、契約解除が出来るというものである。

 大谷は選手として来シーズン以降選手生活が終わるまで、ドジャースで優勝を目指してプレーしたいと語ったことが、ファンの心を掴んでいる。

 こういうプロの超一流選手のすっきりした記者会見に比べて、アマチュア、それも大学の体育会運動部の釈然としない決定には、失望している。それは、8月以来文部科学省までも巻き込んだスキャンダラスな日本大学アメリカン・フットボール部の今後の扱いである。とりわけ廃部か、存続か、が注目されていたが、昨日の理事会で「廃部」と決定した。その決定も理事11対9の僅差だったというから、存続させたい要望も強かったのだろう。日大アメフト部現役部員の存続希望の署名や、ライバル関西学院大学アメフト部の強い存続要望も通じなかった。ただ、まったく道が途絶えたわけではなく、来年度に現在の部とは関係なく、新しい部を立ち上げ、それを今後再起への道を図れるようルートは残されているようだ。これまでにも日大アメフト部には、トラブルがあった。今回の違法薬物事件は、20人の部員が共同生活を営む合宿所に、大学、或いはアメフト部の然るべき管理者が誰もおらず、部員だけに自主管理させていたことに最大の原因があると思う。これからの日大アメフト部の不祥事とその立ち直りは大学のみならず、他大学の運動部や、集団活動をする組織にとっても他山の石となることだろう。一人前の大人だからと管理を任せるのは結構だが、それを好いことに身勝手に行動させるということがあってはならないと思う。

2023年12月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6059.2023年12月15日(金) 0.415票差で当選の魔訶不思議

 選挙では誰しも自身が投票用紙に立候補者の名前を書いて投じた清き1票が、確実に1票と数えられると信じていると思う。それが、昨日東京高裁で4月に行われた東京都中野区議選では0.415票差で当選者が確定したとの判決が出た。この中途半端な数字がどうやって出てきたのか分からない。有権者が1票の投票権を与えられて投票したつもりが、半人前にもならない0.415票としか評価されなかったのである。1人前の権利を認めてもらえなかったことになる。この摩訶不思議な中野区議選は、定数42名の中で最下位で当選した伊佐哲郎(共産党)議員が、都選挙管理委員会による票の再点検の結果当選無効とされた。本人が都議管の採決取り消しを求めた訴訟を起こし、高裁から採決取り消しと認められたものである。

 そもそもことの発端は、伊佐議員が次点候補者を0.415票上回って最下位当選したが、次点候補者が異議を申し立てたことにある。区選管は異議を棄却したが、都選管は1票を無効票と判断し、伊佐議員の当選は0.585票差で無効とされたのだ。結果的に元のさやに納まったが、この意味不明の票差が問題である。誰にも分からないし、その記事にも書かれていない。

 しかし、それ以上に首を傾げたくなるのは、投票用紙に記入された当選者「伊佐哲郎」の名に関する解釈の相違である。名前はカタカナで書かれ、しかも正確ではなかった。「いさてつろう」ではなく、「いさしんいち」と記入されていた。普通なら、間違った時点で、無効となると思う。それが、このケースでは高裁が拡大解釈をした。他の立候補者の中に「いさ」姓も、「しんいち」名に類する候補者がいなかった。高裁の判断は、「姓は明確に記憶していたが、名は不確かで、誤記したと考えられる。この票は伊佐氏への票で、当選は維持される」と結論付けた。この結論の導き方もどうにも納得し難い。

 中野区と言えば、生誕地で本籍地でもあるが、こういうすっきりしない結果を中野区民は納得しているのだろうか。今以て1票が0.415票とされた理由が分からない。

 さて、選挙は結論が出ると、通常市民はそれにどうにか納得させられるが、どう考えても理解出来ない考えや結論がある。それは今世界中から注視されているウクライナへのロシアの侵攻と、パレスチナ・ガザ地区へのイスラエルの執拗な攻撃である。そこには、為政者、或いは独裁者の個人的な偏屈さがあまりにも露骨に表れている。まず、ロシアのプーチン大統領の戦争論である。ロシア人とウクライナ人は一つの民族であり、ウクライナ政権は「非ナチ化」と「非武装化」を追求しなければならないと主張し、ウクライナを併合するつもりである。プーチンの覇権主義が顔をもたげている。スターリンを尊敬し、独裁者スターリンの後継者になるつもりのようだが、スターリンは74歳でこの世を去った。いまプーチン首相は71歳である。余命は残り3年である。そろそろ腹を括った方が良いのではないか。

 また、イスラエルのネタニヤフ首相が、イスラム過激派組織ハマスを徹底的に攻撃し壊滅させると執拗に言い続けていることである。「国際的な圧力に直面しても、我々を止めるものではない」。例え、世界中から休戦の要請があろうと、犠牲者が出ようとハマスを駆逐するまで戦いを続けるとの強い意思により、同盟国アメリカの要望も無視しようとする強硬な姿勢である。利己的な独裁者が現れることによって、世界中が振り回されている。棲みにくい世界になったものである。

2023年12月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com