6041.2024年3月6日(水) トランプ氏圧勝、アメリカ大統領選の見通し

 アメリカ大統領選候補者選出のための民主、共和両党の予備選が昨日運命的なスーパーチューズデイを迎えた。民主党はバイデン現大統領が選ばれることはほぼ確実だろうが、共和党もトランプ前大統領の選出の可能性が益々強まった。これまで実施された共和党予備選では、トランプ氏が8州で圧勝し、僅かに首都ワシントンD.C.でヘイリー元国連大使に敗れただけである。そしてスーパーチューズデイでもトランプ氏の優勢が伝えられていた。日本時間今日14:00時点で、15州の内バーモント州でヘイリー氏が勝ったのを除いて12州でトランプ氏が勝利した。代議員数の多いカリフォルニア州とテキサス州もトランプ氏が抑えたことによって、ほぼ共和党候補者はトランプ氏に決定したと言えよう。今後ヘイリー氏は選挙戦から身を退くことになるのではないだろうかと気にしていたところ、夜のニュースでヘイリー氏の選挙戦からの撤退が伝えられた。

 一方、民主党の予備選はバイデン大統領以外にこれという立候補者が立たず、ほぼバイデン氏で決まりであろう。共和党の結果を受けて、バイデン氏は声明を発表した。「今夜の結果はアメリカ国民に明確な選択肢を与えた。このまま、私と前へ向かって進み続けるか、トランプ氏が私たちを混沌と分断へと引きずり戻すことを許すのか、有権者は選択することになる」と本選ではトランプ氏と自分が対決する見方を示し、改めて有権者に支持を訴えた。

 すでに先日来トランプ氏の好調ぶりに、大統領は大統領選の対立候補者としてトランプ氏に的を絞っていた。トランプ氏にとって不利になると考えられていた国家に対する反乱として、2021年の連邦議会襲撃を扇動したことは、大統領選へ立候補の資格がないとしたコロラド州の判断に対して、一昨日連邦最高裁判所は、その判断を覆す判定を下した。これでトランプ氏は取り敢えず救われた。誰が考えてもあの議会襲撃事件を前大統領が煽るとは、とても考えられないことであるが、それが許されるとはアメリカの自由とは何かと考え込んでしまう。他にも文書偽造や機密文書を持ち出した件の起訴も結論はまだ出ていない。

 バイデン大統領をいつも口汚くののしるトランプ氏には、人間性とかその品格を疑っているが、このまま行くと11月には、バイデン氏とトランプ氏が再び戦うことになる。当然気持ちとしてはバイデン氏を声援したいが、タフな大統領職を4年間全うするには、聊か健康体とは言えない言動が気がかりである。年齢的に私より4歳若いが、歩き方をはじめ、その行動には懸念がつきまとう。先月末、健康診断を受けた大統領は、軍医療機関の医師が「健康で活動的で元気な81歳」と述べ、大統領の職務を続けることが出来ると太鼓判を押した。しかし、肉体的な面は取り敢えず問題ないとしても精神的健康面、特に微かに見られる認知症現象は、どうかと心配されていたにも拘らず、その検査はしなかった。後期高齢者なりの症状が見られたとの報道があったが、敢えて検査を取り止めたことがあらぬ噂を撒くのではないだろうか。

 いずれにせよ、このままだと4年前の再戦となる。最近「もしトラ」という言葉が使われるが、予備選ではそれが実現した。本選でそうならないことを願うばかりである。

2024年3月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com