5157.2021年6月26日(土) また出た!麻生副総理の意地悪な失言

 新型コロナウィルスの感染が一向に収束する気配がない。東京都内ではこのところ先週を上回る新規感染者が発症してリバウンド現象ではないかと医療従事者ばかりでなく、遍く国民が懸念している。連日記者会見の場でコロナ問題に応対していた小池都知事も過労で止む無く静養することになった。

 昨日都議会議員選挙が告示されたが、都議会最大会派の「都民ファーストの会」特別顧問である小池知事に対して、「失言王」の異名をとる麻生太郎副総理が知事を皮肉り、「自分でまいた種でしょう」と語り、流石に厳しい非難の声が浴びせられている。とりわけ蓮舫・立憲民主党代表代行が、「政治家以前に人としてどうなんでしょう。あり得ない」と批判した。麻生氏はこれまでにもしばしば軽口や失言で非難を浴びていたが、常識を知らないことでも批判されていた。それでも一向に懲りる様子もなく言いたい放題である。困ったことは周囲に麻生氏の軽口を制止したり、常識的アドバイスをする人物がいないことである。本来の財務相という立場に立って真面な発言をすることはまったくなく、業務とは無関係な話題をねじって発言するだけの人である。

 一昨日逝去を報じられた同じ歳の「知の巨人」立花隆氏とは何から何まで違うものだ。現在80歳という年齢から考えると国会議員の激職には耐えられそうもない。こういう節操のない人物を重要なポストに置いていること自体むしろ問題だと思う。菅首相の任命権者としての責任も問われるべきである。本人にしてもあまりにもドジを踏む性格と年齢を考えて身を退いたらどうかと思う。

 4年前の都議会選に「都民ファーストの会」が小池知事の下で大躍進したが、今回は同会と知事の間に隙間風が吹いているようで、いずれからも相手を頼るような声が上がって来ない。そのうえ前回は支援してもらった公明党が今回は党独自の選挙対策で臨んできた。これにより「都民ファーストの会」は一層苦しくなっていた。そこへ助け舟を出したのが、麻生失言である。

 さて、趣はまったく異なるが、同じように発言で今話題となっているのが、24日西村泰彦・宮内庁長官がオリンピック開催に関して感染状況を語ったコメントである。長官は、「陛下は現下の新型コロナウィルス感染症の感染状況を大変心配されている。国民に不安がある中で、開催が感染拡大につながらないか、懸念していると拝察している」と述べた。これに対して、長官が天皇の気持ちを代弁したとか、長官が拝察しただけだとか、立場によってそれぞれ身勝手に発言しているが、失言王の麻生副首相は、「長官は気持ちを言われたのかも知れない。長官が陛下の言葉を代わりに伝えることは普通はない」と常識的なコメントは発したが、幸い失言はしなかった。政界では反対や一部同意はあるが、いずれも足の引っ張り合いばかりである。

2021年6月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5156.2021年6月25日(金) 母校・幕張小学校創立150周年と恩師の想い出

 ふとしたことから、千葉市立幕張小学校の榊原英記校長とメールのやり取りをすることになった。かつて幕張小は千葉市内にはなく、幕張町立小学校だった。その懐かしい母校・幕張小は、今年創立150周年を迎えた。1951年に卒業してから今年でちょうど70周年に当たる。偶然にも記念すべき周年行事がダブったように、母校湘南高校も今年創立百周年を迎えた。祝福すべき2つの母校の祝典が、タイミング悪く新型コロナウィルス禍の影響で中止、或いは延期を余儀なくさせられているのが何ともやるせない。

 1949年9月、5年生の時幕張小へ転入して間もなく、湯川秀樹博士が日本人として初めてノーベル賞を受賞し、大きな話題となった。その年は8月に古橋広之進選手が全米水泳選手権で次々と世界記録を打ちたてたり、10月にアメリカから3Aサンフランシスコ・シールズが来日して日本チームを圧倒したり、あまり目立つ事象がない時代だったが、遊び盛りの子どもたちにとっては楽しい時代だった。毎日学校から帰るとラジオに首っ引きだった。そして翌年6年生の時に朝鮮動乱が始まり、担任教師の湯浅和先生からしばしば戦争に至った経緯や戦況について話をしてもらった。5年生時の旅行は鎌倉、江の島で、修学旅行は箱根という案配でわが人生で何かと関係の深い土地を訪れることになった。幕張小では、5,6年生時に担任だった湯浅和先生には教室だけではなく、学校外でも多くのことを教えていただいた。あの時代は一般的にあまり遠出はしなかったが、それでも学校を出て近くの野原へ行っては俳句をたくさん作ったし、図画もいっぱい描いた。あの頃詠んだ俳句に、

        ‘コスモスが ゆれて見つかる かくれんぼ’

 というのがあるが、先生から随分褒めていただいたことが昨日のことのように思い出される。湯浅先生は校長室内に掲げてあった「温故知新」の言葉の意味を嚙んで含めるように教えてくれたが、今もこの言葉を大事にして時々使っている。相撲も一緒に取り組んでは組手や決め手を教えてくれた。「押し出し」と「寄り切り」の違いを知ったのも、その時湯浅先生がジェスチャーで手に取るように教えてもらったからである。先生は口だけで教えるのではなく、身の回りにある題材を使いながら全身で気持ちを込めて物事を丁寧に教えてくれた。情操教育をどの先生よりも心掛けておられたように思う。

 学生時代に歌舞伎を何度か一緒に鑑賞に行ったことがある。千葉市内のご自宅で営まれた葬儀に出席したが、還暦前の早過ぎる旅立ちからすでに三十数年が過ぎた。今も同級生が時折集まっては「和会」を開き先生を偲んでいるのは、皆が先生を慕い想い出しては懐かしく感じているからである。湯浅先生のように身体全部で教育してくれた懐かしい湯浅和先生は、小学校教育の模範であり鏡だと思っている。幕張小で湯浅先生に接したことは、今でも楽しく有意義な時間だったと思っている。

 その幕張小では、現在創立150周年の記念企画を検討しているとの話を伺ったが、そのひとつに記念誌の発行を考えているとのお話である。今日校長からその記念誌に卒業生のひとりとして幕張小の思い出について寄稿して欲しいと依頼されたので、喜んでお引き受けしたところである。幕張小の6年後輩で同級生の実弟であり、今年上梓した「八十冒険爺の言いたい放題」に推薦文を書いてもらった椎名誠氏も多分寄稿されるだろう。

2021年6月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5155.2021年6月24日(木) 「知の巨人」立花隆氏の死を惜しむ。

 昨日著名なジャーナリストの訃報が伝えられた。亡くなられたのは、「知の巨人」と呼ばれた立花隆氏である。死因は急性冠症候群だった。執筆家であると同時に幅広い読書家としても知られ、3万冊読んで百冊書いたと言われるほどだった。何と言っても立花隆の名を世に知らしめたのは、金脈問題を追及して田中角栄元首相を辞職に追い詰めた力作「田中角栄研究」であろう。ジャーナリストとして鋭い切れ味で切り込むペンには多くの読者から喝采を博した。私もそのひとりで、特に手元にある「同時代ノート」(講談社刊)は、各新聞、週刊誌などに掲載された批判的な時事エッセイ、評論などをまとめたものだが、それぞれに鋭敏な分析と視点が表れている。2007年に購入、通読した書だが、裏表紙に一言コメントとして「中々コクがあって面白い」と書いてある。舌鋒鋭く切れ込んだ政治評論は生々しく新鮮で、抜群に興味深かった。

 立花氏が森羅万象何ごとにも興味を抱くのは、向上心と好奇心、読書のおかげだろうと想像するが、何ごとに対しても身を賭してトライする前向き精神があるからだと思う。自身「山ほどの好奇心を抱えて、その好奇心に導かれるままに仕事をしてきた」と述べているほどひたすら信じる道を歩いて来た。東大仏文科を卒業し、文芸春秋社に2年余り勤務の後、東大哲学科に学士入学した後、ヨーロッパや中東を放浪して日本赤軍のテルアビブ空港銃乱射事件に遭遇し、そこで岡本公三に取材してジャーナリストとして出直したというから、奇遇にも恵まれたともいうべきであろう。新宿ゴールデン街でバーを始めるようなことまでして社会の底辺を覗いたこともあったという。

 同じ政治評論家の田原総一郎氏がその死を惜しんでいる。とかく取材先の政治家に忖度して厳しい記事を書こうとしないジャーナリストの中で、立花氏は思うところをズバズバと書いてその存在感を高めていた。出来れば、今話題になっている森友学園財務省決済文書改ざん問題で一連の事実関係と自決した元財務省職員の赤木ファイルについて、立花流の鋭いレポートを読んでみたかった。森友への国有地の大幅な値引き払い下げで、安倍前首相の関与と佐川元理財局長の虚偽答弁、その後佐川氏が交渉記録は廃棄したとの発言、文書改ざんなど、一向に当事者が真実を語らず、赤木ファイルには事実が記載されているにも拘わらず、彼らは認めようともしない。この不条理な事件は、管轄部署の麻生財務大臣、佐川元局長らが責任上処罰されて然るべきである。元気だったころの立花氏の鋭い追及ぶりを知りたかった。

 こういう気骨のあるジャーナリストは、今後もう現れないのではないかと彼の死を惜別する想いである。享年80歳だった。立花隆氏のご冥福を心よりお祈りしたい。   合掌

2021年6月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5154.2021年6月23日(水) 「言論弾圧」、中国が信用出来ない。

 昨日、香港当局は香港国家安全維持法に違反したとして、社会派新聞社「リンゴ日報」に強制捜索して幹部4名を検挙し、書類、備品などを押収し資金も凍結した。会社側は凍結解除を訴えたが、受け入れられず運営資金難から26日「リンゴ日報」紙は発行を停止することになった。廃刊である。明らかに民主化の締め付けであり、自由と言論の弾圧である。

 中国政府は、イギリスとの「香港1国2制度」の返還時の約束を一方的に破棄し、民主社会へ中国共産党が土足で入り込み、民主化と自由を弾圧している。これほど傲慢な中国の行動を果たしていつ、どうやってストップさせることが出来るのだろうか。

 最近中国から入って来るニュースは信用し難くとても信じられない。以前にも本ブログに取り上げたが、アメリカの名門医大ジョンズ・ホプキンズ大学が連日発表している新型コロナウィルスの世界の感染者数と死者数の内、中国の数字はもう何か月も変動がなく、世界中でそれらが毎日増え続ける中であまりにも異常である。世界のコロナ防止の観点、また世界の保健衛生上も悪影響を与えている。中国の提供する数字が信用出来ないとするなら、国際社会にとっても極めて大きな問題であり、中国はその事実に対して真摯に責任を感じるべきである。中国が何故正しい感染者数を公表しないのか、国内によほど気まずい問題でもあるのか、とても理解出来ない。しかし、今世界を惑わせているコロナの発生地は中国武漢であることは周知の事実であり、その点を考えれば、率先して正確な数値を提供する責任がある。

 ごく最近その中国の深圳空港でコロナ化の影響により、空港及び出店舗が一斉に閉鎖され、人っ子ひとり立ち入り出来ず消毒する騒ぎになった。この消毒騒ぎにも拘わらず、中国が発表する自国のコロナ感染者数には変動がない。

 その他にも中国の理解出来ない事象がいくつもある。最近注目されたのは、馬祖諸島周辺海域における砂の採取である。中国の砂の採取は、農村の都市化もありビル建設ラッシュとなったことが原因である。その影響で最近3年間の中国の砂の採取量は、アメリカの過去百年間の量とほぼ同じと言われている。それほど中国では建築でコンクリートに使用する砂利の分量が急速に増えたのだ。中国は以前には長江川底の砂を採取していたが、そのせいで台風や洪水によって川が氾濫するようになり堤防や橋脚を破壊してしまった。そこで川から採取するのを止めて海洋から採取するようになった。しかし、馬祖諸島は目の前の台湾との軋轢の場ともなる。加えて地球上から砂を減らすことは野鳥類の生存など自然環境保護の面で好ましくないとされている。中国はこのまま媽祖諸島海域で砂を採取し続けるのだろうか。

 来月23日に結党百周年を迎える中国共産党は、苦難の結党時代から発展した現在をアピールしようとしているようだが、これだけ世界中に迷惑をかけるようだとその将来も危ういのではないかと懸念している。

 他国の事情を一切配慮せず、自国の都合だけでゴーイング・マイウェイを貫く現在の中国政府の強引なパフォーマンスは、世界のあちこちで軋轢を生み顰蹙を買っている。

 さて、今日は沖縄「慰霊の日」でもある。戦後76年が経ち糸満市摩文仁の平和祈念公園で、沖縄全戦没者追悼式が行われたが、今年は新型コロナウィルスの影響により、例年8千人の参列者を30人程度に限定した。日本人にとっては忘れてはならない1日である。

 今日で東京オリンピック開催まであと30日に迫った。奇しくも今日6月23日は、「オリンピック・デー」である。1894年6月23日にIOCが創設されたことを記念して、1948年にIOCが決定した。6月はこれと言う特別な祝祭日、記念日はないが、よく目を凝らせば案外見過ごしそうな記念日があるものだ。

2021年6月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5153.2021年6月22日(火) 世界の正論が通らないミヤンマーへの対応

 現在表面的には目立ったトラブルが伝えられていないミヤンマーであるが、事態は国軍の思惑通りに進んでいるような気がして仕方がない。19日に国家顧問アウンサンスーチー氏が76歳の誕生日を迎えた。だが、通算4度も身柄を拘束された彼女は、現在軟禁状態に置かれている。しかも、本人も自分がどこに軟禁されているのか分からないというのだから尋常ではない。今やスーチー氏は、国内では個人崇拝から抵抗の精神的支柱になっている。それだけに国民がスーチー氏を精神的に頼りにするようなことは、国軍としては極力避けたいと考えている。

 ところが、去る18日に国連総会で拘束されたスーチー氏らの無条件解放を求める決議が賛成多数で採択された。残念なことに、東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国、及びロシアが棄権に回ったことにより、決議案は限定的となった。昨日はEUが3度目の制裁を課した。これがどれほど国軍に対して効果的であるだろうか。国際社会の大多数の正論が一部の利己的な国の身勝手さによって否認されてしまったのである。そんな中でクーデターの首謀者であるミンアウンフライン国軍総司令官が、ロシアへ向かった。ロシアの支持を確認するためである。ロシアにも中国がミヤンマーとの協調関係が優位にあるのを見過ごしていられず、ミヤンマー社会に一歩足を踏み込みたいとの下心があった。

 それにしても良識的な国際社会の声はかき消され、徐々に国軍の狙い通り事態が推移しているように思えてならない。

 さて、昨日東京オリンピック開催について観客を最大1万人と決定したことに対して、その決定に至る経緯や、決定自体について五者会談の外部から疑問が呈されている。

 例えば、尾身茂・分科会会長が無観客こそ望ましいと提言したが、橋本聖子・大会組織委員会会長は尾身氏が中止と言わなかったことを評価するような検討違いの応え方をしていた。これに対して尾身氏は、すでにG7で菅首相が開催へ各国の支援をお願いしたのに、分科会として中止は言えないと回答した。また、観客の上限が1万人と決めておきながら開会式だけは1万人+大会関係者1万人に決めた理由や、開会式のみ飲酒を容認するのは関係者にサービスするためであるとか、大会スポンサーに忖度したからだとの批判的な雑音が収まらない。日ごろ口煩い二階俊博・自民党幹事長が五輪会場では禁酒も検討すべきとの発言も目立っている。どうも大会関係者の話し合いや、やり取りを見ていると話の内容の積み上げ方とか、進め方が拙いように思えて仕方がない。

 偶々昨日ブログで今年のサッカー南米選手権(コパ・アメリカ)開催中にコロナ陽性者が82名も判明して、その防止対策が疑問視されていたが、今夕また新たな陽性が発覚し、陽性者は実に140名になったという。アルゼンチンの選手らは、アルゼンチン国内に滞在しながら試合当日にブラジル国内の試合都市へチャーター機で往復しているというから、コパ・アメリカの試合会場周辺が、新規感染者を防げそうもないと見られている。今日もテレビでスポーツ評論家らがこのコパ・アメリカの例を取り上げ、何が起きるか分からない東京オリンピックの対応を気にしていたが、観客1万人以下に抑えたところで果たして東京大会は期待に応えてうまく機能出来るだろうか。

2021年6月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5152.2021年6月21日(月) 東京オリンピック観客は1万人まで

 とうとう今年も「夏至」を迎えることになった。いよいよ東京オリンピック開催まであと32日である。相変わらず収束傾向の見えない新型コロナウィルスに医療関係者から不安の目が注がれている。都市によっては外国チームの事前合宿を受け入れている。すでにオーストラリアのソフトボール・チームや、一昨日ウガンダ・チームがやって来たが、そのウガンダのひとりの選手が空港検査で陽性であることが判明し、隔離された。昨日はデンマークのボートチームが秋田県大潟村へ事前合宿のため来日した。当初期待していたほどではないが、それでもムードは徐々に盛り上がりつつある。

 感染状況に懸念が広がる中で人の流れが増えているのが、心配の種である。実は、世界のサッカー界で今コロナが話題となっている。現在50万人もの新型コロナウィルス死者を出したブラジルでは、恒例のサッカー南米選手権(コパ・アメリカ)が開催されているが、皮肉にも参加選手やスタッフの間でコロナ陽性と判定されるケースが相次いでいる。すでに18日までに感染者が82人に上っている。

 ブラジルは大統領以下政権にコロナ感染防止の認識が甘く、それが現在の惨状を招くことに繋がった。しかもコパ・アメリカは、当初コロンビアとアルゼンチンの共催により両国で開催の予定だったが、国内の政治情勢とコロナの感染状況を理由に両国が開催を辞退し、敢えてブラジルが引き受けて開催したものである。ブラジル当局にはコロナを抑え込めるとの成算でもあったのだろうか。ブラジル関係者は、無観客をはじめ、感染対策は万全だったと言っているが、現実にこれほど多くの陽性者が出るとは知らぬが仏だったのだろうか。

 ついては、今日菅首相が記者会見で、オリ・パラ期間中に緊急事態宣言なら無観客も辞さないと話したが、緊急事態宣言を発出するのは政府、つまり首相自身であり、無観客を決めるのも政府が主導権を握っているので、まるで整合性のない話である。当初から「安全・安心」を金科玉条のように話しているが、これとて具体的に基準を示して欲しいとの要望に対してもこの抽象的な言葉で応えているに過ぎない。

 そして、今日夕刻東京オリンピックとパラリンピックの関係者の、橋本組織委員会会長、丸川五輪相、小池都知事、バッハIOC会長、パーソンズIPC会長による五者会談がリモートにより開かれ、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除された後は、観客は収容人数の50%以内で上限を1万人とすることを正式に決定した。結局医療専門家のアドバイスは聞き入れられなかったということになる。果たしてオリンピックは、平穏に開催されるだろうか。もう次回オリンピックを日本で観ることは出来ないだろうから、ある程度賑やかに、国民が喜ぶ形で開催して欲しいと願ってはいるが、何百年に1度というコロナのような疫病神に取り付かれては仕方があるまい。すっきりしないことになった。実に寂しく残念なことである。

2021年6月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5151.2021年6月20日(日) 「父の日」、「難民の日」にワクチン接種

 9自治体に発出されていた新型コロナウィルス防止のための緊急事態宣言が、今日解除された。その代わりに東京都を含む7都道府県はまん延防止等重点措置を行う。街の人出が以前に比べて増えていることと、新規感染者が前週に比べて増えていることで医療専門家の間では下げ止まりではないか、またリバウンドがあるのではないかと懸念されている。医療専門家から東京オリンピックが開催されても極力無観客を提言されているが、政府は聞く耳を持たないようで、現状では上限1万人にして観客を会場へ入れるような風向きになってきた。明日IOCと上限について話し合うようだ。

 今日2度目のワクチン接種のために深沢区民センターへ行った。一般的に2度目の接種が熱を持つとか、痛みが残るとか言われている。用心のために先日かかりつけの内科で、発熱した際の薬をいただいて来た。だが、そんなに心配することはない。いつ接種が終わったのがあまりにも呆気なかったので、医師にもう終わったのですかと確かめたくらいである。腕が痛くなるわけでもなく、夜になっても発熱があるわけでもなく心配することはまったくなかった。昨日時点で65歳以上の接種率は、1回接種者が44.3%、2回接種者が12.4%となっている。総人口比だと1回接種者が17.3%、2回接種者が7%ということだから、まずまず早い方に入ると思う。

 さて、今日は、「父の日」であり、「難民の日」でもある。

 「父の日」は「母の日」に比べれば印象が薄い。漸く意識するようになったのは、最近の10年内である。国際的には、1989年にベルリンの壁が崩壊して東西ドイツが統一されたが、今日はベルリンが統一ドイツの首都と決定した日でもある。思い返すと初めてベルリンを訪れたのは、旧文部省教員海外派遣団にお供して欧米を1か月間回った1976年9月だった。まだ、東西対立の時代だった西ベルリンに滞在しながら東ドイツ兵の警戒厳重な国境地点「チャーリーポイント」を通過して東ベルリンへ入境したが、気を許せないほど緊張したことが強く頭に焼き付いている。それでも西ベルリンに2泊しながら観光地はもちろん、東西ドイツの同国ながら異なる社会体制を表面的に見学することが出来たことは、随分勉強になった。

 今日は、明治41(1908)年生まれの亡父の113歳の誕生日でもある。亡くなって今年は20年になる。実に早いものだと思う。昨年からお墓参りもしていない。ちょうど2年前に車も処分してしまったので、両親の眠る、また私の生前墓がある中野・宝仙寺は電車で行けるが、妻の実家の多磨墓地は行き難くなった。幸い次男が今年のお盆には車で一緒に行こうと誘ってくれているので、コロナ収束如何に拘らず、久しぶりにお墓参りをしたいと思っている。

 ところで、国連難民高等弁務官事務所の公表では、2019年末時点で世界の難民は、実に世界人口の1%に相当する7,950万人を数える。この1年間に900万人増え、10年間で倍増した。これは18年時点で665万人のシリア難民を流出させたことが大きい。これには国連も持て余している。日本でもつい最近ミヤンマーのサッカー選手が、帰国せず日本へ難民申請を行うというが、難民に対してあまり積極的ではない日本政府としては、困惑しているようだ。日本も少しずつ難民と向き合う環境になったようだ。一人ひとりが難民について考えるべき時に来ていると思う。

 

2021年6月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5150.2021年6月19日(土) イラン大統領に保守強硬派のライシ師

 昨日イランの大統領選が行われた。今回はかつてないほど保守強硬派が絶対有利と言われていたが、予想通り強硬派のライシ師が圧勝することがほぼ確定した。第1段階で候補者が保守強硬派の「護憲評議会」によって事前審査され、保守穏健派や改革派の有力者が失格し、革命体制派の候補者が当選するだろうと言われていた。このため国民の関心は薄く、投票率も国民にとって政治への無関心を呼び、1979年イスラム体制樹立以降最低となったようだ。

 イランは核保有国となり、国際的にも発言力は大きくなっている。8年間その職にあった穏健派ロウハニ現大統領がアメリカとも核合意を結び、対アメリカではトランプ大統領就任前まで関係が安定したため、比較的国際社会と協調し大きな核問題は俎上に上らなかった。ロウハニ大統領が8月に期限が切れ辞任すれば、イラン政界はほとんど保守強硬派ばかりとなる。今後アメリカとの対立が激化し、周辺国との間でも諍いを起こすのではないかと懸念されている。

 現在イランでは最高権力者のハメネイ師が、絶対的権力を掌握しているが、今後イランとの外交は西側諸国にとって頭痛の種となるだろう。

 ところで、今月6日に行われたペルー大統領選はイランとはまったく異なり、2人の候補者の熾烈な戦いとなった。お互いの得票が競い合い、不正を唱える声もあって今以て当選者が決まらない状態である。15日時点で急進左派政党候補のペドロ・カスティジョ氏が投票数の50.125%獲得に対して、対立候補者のフジモリ元大統領の長女ケイコ・フジモリ氏の得票率は49.875%である。その差0.25%の僅差である。双方から不正があったとの訴えがあり、最終的に次期大統領が決定するのはまだ時間がかかりそうである。日本や欧米のように選挙結果が直ちに正しく判明するということは今日のベルーではとても考えられないようだ。しかし、これでは政治に空白が出来て長い間機能しないということになる。幸い軍部が入り込むという恐れは今の時点ではあまり考えられない。だが、政治が機能しないとなると、何らかの理由をつけて軍が黙ってはいないのではないか。2月にもミヤンマーで軍事クーデターが起きたばかりである。選挙結果が決まらず、政治家が政治ごっこをやっている隙に軍事クーデターで軍が実権を掌握する心配がある。もう少し風通しの良い真っ当な選挙が出来ないものだろうか。

2021年6月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5149.2021年6月18日(金) 須田寛・JR東海相談役の活動

 JR東海相談役であり、ともにNPO法人JAPAN NOW観光情報協会の理事を務めている須田寛さんから今日先ごろ出版された共著「鉄道と地図」を送っていただいた。共著者は、野々村邦夫・元国土地理院長である。旧国鉄、JR一筋に鉄道会社とともに歩まれ、鉄道好きも高じて「鉄道友の会」会長まで務めておられる。2012年春の叙勲では、最高の栄誉である旭日大綬章を贈られている。日ごろから須田氏の活動ぶりとお人柄に敬意を表しているが、尊敬するのは、功成り名を遂げていながら誰に対しても謙虚であることである。今年90歳のご高齢でありながら、お声があれば、国内どこへも出かけられエネルギッシュに活動し、NPO会合でもわざわざ名古屋からひとり新幹線でやって来られるくらい熱い気持ちで何事にも全身全霊で取り組まれることである。一昨年秋には、須田さんやNPO仲間とともに共著「新世代の観光立国」を上梓することができたことは、私にとっても大きなプライドである。

 新刊書は絵、写真、地図もかなり掲載されており、読み易そうなのでじっくり副題の通り「時刻表と地形図が描いた鉄道の歩み」を楽しみに読みたいと思っている。

 さて、アメリカではトランプ政権からバイデン政権に代わって、いくつかの新たな問題点も浮上しているようだが、前大統領に比較して行動力と存在感においてやや迫力に欠けるバイデン大統領は、保守層からは厳しい見方をされている。その最たる問題は、アメリカ国内へ押し寄せる移民だろう。メキシコとの国境の壁を乗り越えて中南米からやって来る移民をどう取り扱うかで、アメリカ国内でも賛否が分かれている。トランプ氏は、国境で追い返すことで保守層を取り込んでいたが、バイデン氏は一方的に追い返すことはしないと語った。それが反って移民を増加させることになり、メキシコとの国境周辺にはアメリカへの入国を目指す人たちが、約20万人も集まっているという。

 そんなバイデン大統領が、明日6月19日の奴隷解放記念日を連邦国家の祝日にする法案に署名し、アメリカ合衆国にとっては38年ぶりに新しい祝日が制定されることになった。何を今更との気持ちがなくもないが、そもそも奴隷解放記念日が決まったのは、リンカーン大統領が奴隷解放宣言をした2年後の1868年6月19日だった。日本では明治維新の年である。それ以降奴隷解放宣言は広く周知されたが、本当の意味で奴隷が解放されたのか疑問だし、国民が祝日として祝うことはなかった。気になるのは、アメリカでは殺人には銃が使用されるケースが多いことである。現在のように個人による銃の私有が簡単な手続きで認められるなら、人種差別とは無関係に、残虐な殺人事件はアメリカ社会から減らないだろう。真の奴隷解放は、人種差別もさることながら銃砲類の私有を禁止することである。昨年来白人が黒人を殺害する事件が多発しているアメリカ社会で、果たして理想通り黒人が奴隷のような扱いを受けない社会が実際に実現するだろうか。

2021年6月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5149.2021年6月17日(木) 体調は徐々に回復に向かっている。

 3週間ぶりに近くの東京医療センター膠原病内科で、血液と尿検査をして医師とその検査結果について話し合った。このところステロイド(プレドニン錠)を多めに服用しているせいか、糖尿病には良からぬ影響が及ぶ懸念の反面、体調は大分良くなってきた。今日の数値もヘモグロビン数値(HbA1c)が、6.7だった。土曜日に糖尿病クリニックで調べてもらった時は、6.9だったので、更に良くなっているのには少々驚いている。CRP数値もこのところ高くなって4月以来6.38、1.65、1.83だったが、今日は0.06と極端に下がったが、その多少の分岐点は0.3である。私自身にとってこれは過去最低である。つい、0.6だと信じて、医師に確認し損なった。信じて良いものだろうか。ステロイドも毎朝15㎎を服用していたが、明日から12㎎に減らすことになった。少しずつ回復しているのは嬉しいことだ。

 さて、新型コロナウィルスに対する緊急事態宣言が発出されている10都道府県の内、沖縄を除く9自治体で期限の来る20日に解除して、7月11日まで東京、大阪など7自治体はまん延防止等重点措置に移行することを決定した。ワクチン接種が進んではいるが、まだ減少しつつあるとはいえ、コロナの新規感染者の数は大きく減ってはいない。街角には人出が増え、リバウンドが懸念されている。オリンピックも政府、組織委員会は開催の気持ちが強く、今では観客をどの程度入場させるかという点に的が絞られている。最多で1万人が観客の上限とする見方が政府与党の皮算用のようだ。専門家の間では、本音は無観客を望んでいるようだが、徐々に後退している。

 昨日時点で国内の感染者数は、78万余人、死者は14,297人となったが、この中に島根県の死者が初めて数えられ、全国47都道府県で感染者、死者が生れたことになる。その中でも最も死者の数が多いのは、1位大阪府2,563人、2位東京都2,183人、3位北海道1,327人である。1日も早くワクチン接種が全国民に行き渡るようになって欲しいものである。

 昨晩関西空港からミヤンマーへ向け帰国したミヤンマー・サッカー代表チームの内、ゴールキーパーのピエリアンアウン選手が、搭乗直前にチームから離れ日本政府に保護を求めて難民申請することになった。ミヤンマーは、先月28日に行われたワールドカップ第2次予選で日本と対戦して0-10の大差で敗れた。ピエリアンアウン選手はその試合で国歌演奏の際にひとり3本の指を立てて、国軍のクーデターに反対をアピールした。帰国すれば、国軍に逮捕されることが分り切っていたので、日本に残り難民申請することを選択した。帰国前にも2度もチームから脱出しようと試みたが、チームに止められ願いは叶わなかった。国軍に反対する在日ミヤンマー人難民や、同情的な日本人弁護士らの支援で今後正式な難民と認められるべく手続きを進める。問題は、日本の難民認定が極めて難しく、認められる確率も低いことだ。昨年度も僅か47人、申請者の約1%しか認められていない。

 しかし、ピエリアンアウン選手は今更母国へ帰ることは出来ず、現時点では日本で新しい人生を拓いていくより他に手段がない。ミヤンマーでは国家の代表スポーツ選手でも国情から、信念に忠実たらんとすれば自らの意思で道を切り開くより方法がない。国のため、同朋のため危険を冒してまでも自らの意思と主義を通したピエリアンアウン選手の勇気ある行動を称えたいと思う。

2021年6月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com