充実したホームページに仕上げていこうと、毎日目を凝らしながら取り組んでおります。淡々と書き続けてきただけで、10年2月に初めて4桁の大台1000回を、そして奇しくも74歳の誕生日に当たる2012年「文化の日」に連続2000回を、15年7月31日に3000回、18年4月26日に4000回、21年1月19日に5000回を数えました。ここでは、出来るだけポジティブな意見や、気軽な独言、時には戯言や想い出を書き込んで、自分自身の気持ちを素直に表わしながら楽しく読んでいただけるよう心がけたいと思っております。意見の主張というより、感じたままを日記風に書き綴って参ります。身勝手な意見や、独断的な表現も見られると存じますが、どうぞご理解下さいますようお願い致します。皆さまの忌憚のないご意見をお寄せいただければ有難く存じます。
ブログ・ご意見番の意見
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6739.2025年10月25日(土) 首相の所信表明演説で気がかりなこと
加齢のせいもあり、最近高齢の知人の間で霊界へ旅立つ仲間が増えてきた。私も同じような年齢層なので、次は俺の番かなとつい後ろ向きのことを考えてしまうことがある。そうでなくても体調が優れないという友人が多くなった。昨日は、元テレビ局に勤めていた知人が今夏自宅の階段で転倒して腰椎圧迫骨折で全治3カ月の後に、奥さんまで子宮がんの全摘手術を受けたというダブル不幸のメールをいただいた。私自身も12月に心筋血流を調べるためにアイソトープによる検査を受ける。普段から予防医学の見地から、毎日朝晩に血圧、脈拍、体温、体重を測定して異常な現象をチェックしている。同時に毎日5千歩以上の歩行(今日は雨の中5,726歩)をノルマにしている。それら数値のグラフを作成して、通いつけの医師には、毎度ご相談するようにしてアドバイスをいただいている。この他に年に1度人間ドック検査をしてもらい、5日前には、新型コロナと高齢者用インフルエンザの予防接種を受けて予防的措置を講じている。
従ってこの隙を突いて忍び込む病にはお手上げである。医師にはここまでやれば、普通では充分だとの評価をいただいている。とても病院のテストの段階までは無理であり、現状では今実行している日常の数値の測定を継続的に欠かさないことが大事だと思っている。
それにつけても今月から後期高齢者の医療費の自己負担2割制度が終了し、元の1割負担へ戻った。この医療費増の影響を受ける後期高齢者の対象者は、全国に310万人もいる。私もその対象者である。
高市首相はこの点については、所信表明の中では全く言及しなかったが、気になったのは、「ワーク・ライフ・バランス」と言って自身が自ら「働く」ことを強調するあまり、右へ習えと言わんばかりに労働時間規制の緩和を検討するよう指示したことであり、過重労働・長時間労働で自死した遺族から苦情が出ている。
また、所信表明の締めくくりで触れた憲法改正である。改正議論の高まりと同時に、安定的な皇位継承に繋がるとして皇室典範の改正について述べた。流石に憲法の中身まではコメントしなかったが、改正を主張するからには、現憲法の戦争につながる軍備放棄に逆らい、自衛隊の軍隊化、軍備の増強を目論んでいることである。戦争の怖さを実感として知らない戦後生まれの首相らしい。これまで連立を組んでいた公明党は現平和憲法擁護だったが、今度のパートナー・日本維新の会は軍備拡張に賛成であり、正に自民党にとっては改正に好都合である。
防衛費増額については、抜本的に強化する方針だと述べ、財源不足分を補正予算からやりくりして実施に前向きである。軍国化へ前向きな日本維新の会と手を結んだことにより、保守派首相は歳出の原資を考えずに予算措置も何とか出来ると考えているようだ。
首相が敬愛しリスペクトするサッチャー元イギリス首相の言葉にこんな文言が残っているそうだ。
「国家が支出を増やすなら、国民の蓄えから借りるか、増税しかない。『公のお金』などはなく、あるのは『納税者のお金』だけだ」。
トランプ大統領と会談する前から、日本に対して防衛費についてGDP比3.5%を求めている大統領の意向を忖度して防衛費の増強まで考えている。取り敢えず今年度は、GDPの2%まで増額し、その後の防衛予算では中期計画を何と1年前倒しで改定する方針をちらつかせている。これでは、所得税や法人税の増税を行うより方策は思い当たらない。アメリカの圧力による防衛費の増額が、日本国民に重くのしかかってくる。こんな思考回路では、サッチャー首相も呆れ果てるのではないだろうか。
6738.2025年10月24日(金) 高市首相、所信表明演説
今日午後衆参両議院で高市首相が初めて所信表明演説を行った。スピーチ以前に数日前から自分が話したい、やってみたい政策についてある程度演説の骨子はメディアにより伝えられていた。
冒頭に日本の底力を信じて日本の未来を切り拓く責任を担い、日本列島を強く豊かにして世界が直面する課題に向き合い、世界の真ん中で咲き誇る日本外交を取り戻す。絶対にあきらめない決意をもって、国家国民のため、果敢に働くという主旨を述べた。これほど自身の信念と考えを思い切って所信の中で述べた首相は珍しいと思う。
かなり言動に懸念を抱かれている反面、期待をしている人もそこそこいるのではないかと思う。ただ、まだスタートしたばかりで今後どういう風に政権を主導するのか分からない。半年後にある程度の評価をすべきだろう。首相自身も物価対策を第一のハードルとするようだが、最近の物価上昇にどういう対策で対応するだろうか。お手並み拝見というところだ。
ついては、アメリカのトランプ大統領が、主役となって関わっている所謂ディールの中で2つスッキリしない事象がある。ひとつは、停戦の仲介者というより主導者として関与したパレスチナ・ガザ地区の和平問題である。戦闘開始以来満2年が経過して、先日いくつかの重い条件付きながら何とか停戦を成立させた。一旦戦火は止んだ。だが、停戦期間中にも拘らず、イスラエル軍は密かに攻撃を再開し、ガザ地区に多くの犠牲者を生んだ。トランプ大統領は、ノーベル平和賞欲しさにあちこちのもめごとに介入しようとしているが、所詮名誉欲だけで火中の栗を拾っているようなものである。
もうひとつは、ロシア軍によるウクライナ侵攻である。この戦争では、トランプ大統領が当事国のウクライナか、ロシアのどちらかのサイドに立ち位置を変えて、糸を引いている。ウクライナのゼレンスキー大統領がトランプ氏に供与を希望していたミサイル「トマホーク」を提供すると語ったが、その後ロシアのプーチン大統領が、それをやれば米ロ間関係が危険な関係になると発言するや、トランプ大統領はウクライナへの供与を中止すると語った。同時に経済的制裁を課すと語った。プーチン氏とのよりを戻そうと考えたトランプ氏は、近々ハンガリーでプーチン氏と会って会談すると話していた。それが昨日突然その計画はないと公表した。2人の仲が上手くいっていないことを示した。
トランプ大統領の独善的な手法に関係者は振り回されている状態である。加えて大統領はアメリカ国内でもトラブルを引き起こしている。その原因にアメリカ憲法の修正1条で保障している表現の自由を邪魔しているのだ。アメリカ大統領がアメリカ憲法に従って行動しないという理不尽な実態が、最近度々起きている。学問の自由が認められている大学構内に立ち入り、反トランプ的言動を取り締まったり、剰え取り締まったり、遂には数日前に全米で反トランプのデモが発生し、拡散する有様である。視聴率の高いテレビ番組の司会者で人気コメディアンの発言に怒って番組自体を中止に追い込むなど乱暴な処分を行っている。これほど言論の自由を蔑ろにした歴代大統領は史上いないそうで、トランプ大統領は自由、民主主義の敵とも受け取られている。
このわがままな大統領と今後円滑な日米関係を築いていくことを求められている高市首相にとっては、苦労が絶えないと思うが、今日の所信表明の勢いで論破し交渉して欲しいものである。気がかりなのは、今日は触れなかったが、右翼思想である。
6737.2025年10月23日(木) 新首相のこれからの国政が気がかり
一昨日就任した高市早苗首相に関する公私取り交ぜた評判をメディアが取り上げるので、テレビでは朝から高市首相の映像を観ないことは稀である。読売新聞が歴代首相の就任時の支持率を挙げていた。
それによると近年の内閣発足時の支持率では、高市首相は5番目に高いそうである。何がそんなに高市氏の支持を押し上げたのだろうか。因みに人気の1番は小泉純一郎首相だった。この人の場合は分かる。だが、この支持率リストが信用出来ないのは、2位鳩山由紀夫、3位菅義偉のような前評判はともかく、何らの実績を残さなかったからである。鳩山首相の如きは、沖縄から米軍を撤収させるかの如き沖縄県民を裏切るような大法螺まで吹いていた。菅首相にしても、どのような実績を残したのか、まったく思い当たるような目立った事実がない。こういう地味な首相が3番目の高支持率を得ていたとはとても信じられない。この種のアンケートが全面的に信用出来ない理由である。
高市首相には、これまでの政権とは違う何か新しいことをやってくれそうな期待感があり、支持率が71%という実力以上の人気を得たと思えるが、これはご祝儀相場で時間の経過に連れ、これという実績も残せなくなった折には、このまま留まっているとはとても思えない。
女性として憲政史上初めての総理大臣就任という大向こうを唸らせるような背景を打ち出した。しかし、実績、成果は今後に残された課題であり、少々右寄りの信念と姿勢が下手をするとマイナス効果を演出しかねない。
明日国会で最初の所信表明演説を行うと見られている高市首相の腹案は、1)安全保障3文書を来年中に改定する。2)社会保障制度の給付と負担について、国民会議を設置し、給付付き税額控除の制度設計を議論する。3)先端産業で日本経済の強い成長を実現するために「日本成長戦略会議」を創設する。以上3点を中心に語る予定である。最大の課題は、1)安全保障3文書に基づく防衛費増額では、今年度当初予算では対前年1.8%増となっているが、怪しいのがこの所信表明では、補正予算を合わせて対GDP比2%の水準に引き上げることである。来週訪日するトランプ大統領との初の首脳会談でもいろいろ噂が聞かれるが、大統領と気脈を通じていた安倍元首相の教えを受けていた高市首相としては、トランプ大統領と友好的な首脳同士となるべく訪日土産として、少しでも防衛費を増やし、防衛機材をアメリカから購入することによって、ご機嫌を取ろうと試みるだろう。石破前首相は首相就任前から日米安保条約は日本が主権国家とは言えないと漏らし、日米地位協定の改定によって対等な関係を築こうと言っていたが、時間が足りず実現出来なかった。高市首相はそこまでは考えていないようで、日本にとってプラス、マイナスとは無関係にアメリカにとって好い子になろうと努めるだろう。
高石氏の強い個性は、外国人政策にも表れている。排外主義とは異なるとは言え、公に一部の外国人による違法行為に対し、毅然として対応すると広言する辺りが保守主義者の典型だと思う。今のところははみ出す様な言動は、警戒しているだろうが、いつ本音が出ないとも限らない。極右の国粋主義者・高市首相の怖いところである。
6736.2025年10月22日(水) ひとり旅の楽しさとその効用
若いころにベトナム戦争中のベトナムを知りたいとの望みだけで、取り立ててこれという目的もなくひとりで海外へ飛び出し、自由奔放に見知らぬ土地で旅を楽しんだ。半世紀以上も続けた。これがその後私の性格、及び言動、更に言えば行動力と持続力、好奇心に大きな影響を及ぼし、自称「海外武者修行男」になってしまった。鉄道会社から新たに発足した旅行会社へ出向することになり、当時会社内には海外へ出かけた社員がひとりもおらず、結局私が初代海外旅行課長を拝命することになった。それでも公私に関わらずひとりで未知の外国の地を歩き、多くの体験を重ねることによって新たなひとり旅の味わいを知った。今では気力、及び体力的にひとり旅は、昔に比べてやや難しくなったが、その貴重な経験は良き想い出とともに全身に沁み込んでいる。
19日の朝日朝刊「フォーラム」欄全面に特集「若者のひとり旅」と題して、若者の海外への旅に対する見解を取り上げていた。内容的にはそれほど深く分析したわけではなく、さほど関心を呼ぶものでもないが、アンケート調査に興味深い質問と回答があった。昔を振り返っているので、高齢者の回答もかなり多い。意外だったのは、海外へのひとり旅なのに、男性より女性が多いことだった。女性の方が前向きでアクティブ志向が強いということだと思う。ひとりで世界一周をしたという50代の女性や、タイへ初めてひとりで出かけ、行先不明のボロバスに乗りおじさんにチャイをご馳走になって優しさを知ったという女子大学生もいた。
ひとり旅をした経験がある人への質問では、一番多かった回答は、ひとりの方が気楽だからとの平凡な応えだった。ひとりでしか出来ない経験や出会いを求めたからとか、現地の人たちとの触れ合いを大切にしたいから、旅を通して成長したいから、と積極的な意見の一方で、同行者との行先などを調整するのが面倒だから、日常から離れたい、同行者と休みを合わせるのが難しい、お金を節約したいから、などの本来のひとり旅の意にそぐわない意見も見られた。2010年ノーベル化学賞を受賞された高校の先輩・根岸英一博士が、若い時には、とにかく積極的に海外へ挑戦してみることが大切だと仰って意気投合したことがある。
幸いにして拙著「八十冒険爺の言いたい放題」が、このほど英訳されて出版されることになり、光栄にもこれから外国人にも読まれる機会が増えることと思う。僭越だが、これには海外武者修行の集大成と言っても好いくらい、海外武者修行をPRし、武者修行の面白さ、意外性、などを書いているので割合読んでいただけるのではないかと期待している。翻訳書出版のきっかけも、日本語の分かる複数のアメリカ人が拙著をぜひ多くのアメリカ人にも読んでもらいたいという強い推薦の気持ちから、出版社へ持ち掛けて書籍、及び電子書籍出版の段取りとなった。
さて、今日はかなり寒かった。都内の午後3時の気温が11.5℃である。大阪は14℃、福岡は19℃で、札幌の11℃と同じである。12月上旬の寒さで今年一番の寒さだそうである。雨も朝から小雨が降り続いていた。いつも通りのウォーキングを一瞬ためらったが、やはり豪雨ならともかくこの程度で中止するのも情けないので、傘をさして歩いた。少し濡れたが、案外雨の中を歩くのも悪くない。思いもよらずノルマの1日5千歩以上を上回る6千歩を歩いていた。
6735.2025年10月21日(火) 高市早苗・自民党総裁、初の女性首相に選任
今日臨時国会が召集され、高石早苗・自民党総裁が首相指名選挙で日本の新しい顔、第104代総理大臣に選出された。憲政史上女性の首相は初めてのことである。首相指名選挙で衆議院では高市氏が過半数を獲得し決戦投票に持ち込まれることはなかった。しかし、参議院では僅か1票過半数に届かず、決戦投票の末に高市氏123票、立憲民主党野田代表44票で高市氏が首相に選任された。石破首相は退任したが、在任期間は1年余の386日だった。
首相就任により高市政権は、参院戦後3カ月も政治が停滞しており内閣閣僚人事を急ぎ決める必要があった。すでに何人かの有力閣僚は決まっていたようだが、予想されていたように、総務相に林芳正前官房長官、外務相に茂木敏充元幹事長、財務相に片山さつき元地方創生相、防衛相に小泉進次郎農相ら馴染みの議員が、閣僚となった。最年長は77歳の平口洋法務相、最年少は42歳の小野田紀美経済安全保障相である。期待された女性閣僚は少なく、片山さつき財務相と小野田経済安全保障相の2人だけだった。全員揃ったところで今日皇居において総理大臣親任式と閣僚の認証式を終えた。来週中にはアメリカのトランプ大統領が来日するので、それなりの準備と対応をしなければならず、多忙な時期に入る。高市内閣としては、従来の公明党の協力を得て政権を引っ張って来たしきたりから、今度は公明党ではなく、日本維新の会との連立による内閣であり、従来より保守的というより右翼的志向が強まる政治を行うものと考えている。
まず、何が何でも実行して欲しいことは、約束通り議員定数を削減することであり、現在より約1割の議員を削減することである。元々現在の議員数は先進国の中でも多すぎるほどである。すでに安倍内閣時代にこの約束を反故にした前科がある。2度とウソは止めてもらいたい。
昨日ほどの盛り上がりではなかったが、東証も期待が高まった。証券取引所の新首相就任祝賀騒ぎも一時は、昨日の過去最高額を700円上回り、歴史的な日経平均5万円も見えていたが、後半になって下がり出し、日経平均株価は、一応過去最高額の49,316円に落ち着き取引を終えた。高市氏は、長期金利引き上げ論者でもあり、これから低金利に拘る日銀との間で駆け引きが演じられるだろう。
これまで日本では女性政治家の活躍がないと見ていた海外のメディアも早速高市女性首相に関する報道を始めた。お隣の中国国営テレビでは、高市首相の選出を報じると同時に、高市首相は日本の右派政治家の代表格のひとりであり、積極的な財政政策の実施と防衛費の増額を主張していると警戒感を伝えた。イギリスのBBCは、高市首相がサッチャー元首相を尊敬している点を挙げ、「鉄の女」高市氏も長年の野望を達成したと紹介し、少子化と地政学的リスクを抱える国を率いる課題に直面するだろうと比較的好意を込めて紹介した。ニューヨーク・タイムズは、女性が影響力を持つことに長年苦しんできたこの国における画期的な出来事だと紹介し、これからアメリカとの軍事・経済同盟に関する新たな不確実性に対処する中で、これまでで最大の試練に直面すると論評した。同じようなコメントはアメリカのCNNが、強硬な保守主義者の高市氏が、日本初の女性リーダーに選出されたことは、政治と職場がともに高齢の男性によって支配されてきた国にとって画期的な瞬間であると前向きに観ている。そういうアメリカには歴代女性大統領は輩出されていない。
高市首相も噂や中傷などに惑わされることなく、精一杯自分で良かれと思う政策を実行することが彼女の存在に光を当てることになる。尤も戦争知らずのくせに靖国神社へ頻繁に参拝したり、幼いころから教育勅語を学んでいたなどと口外するような、あまりにも右翼的な言動だけは慎んでもらいたい。