下腹部の具合が思わしくなく、昨夕から大分痛みが感じられるようになった。トンプク錠を飲んでも中々痛みが消え去らない。就寝中も痛みが出て、ほぼ2時間弱毎に痛みで目が覚め、序にトイレに行く有様である。今朝になっても痛みを感じたので、思い切って森内科で診てもらうことにした。
ちょうど1年前の昨年7月6日のブログを見るとその日に森内科で診てもらい、翌7日に森医師から数値がおかしいと緊急電話をいただき、東京医療センターで診察を受けることになった経緯が書かれている。結果的に「憩室炎」との診断でしばらく薬療法と食事療法を続けたことを想い出す。今日も聴診器で下腹部を診てもらったところ、昨年とやや似た症状で憩室炎再発の可能性があるとの診断だった。血液を採り、結果は明後日に分かるということだった。当分食事毎にペニシリン系の抗生物質、ロキソニン、整腸剤の3種の薬を服用することになった。どうも若いころのように毎日健康とは行かなくなった。しばらく自重しなければいけないと思っている。
さて、今日は香港が中国に返還されてから20年目という節目の日に当たる。もう20年も経ったかという感じである。20年前はまだ現役の旅行エージェントとして、大きなマーケットだった香港のドラマチックな体制変換に自分なりの考えを述べたことを想い出す。
返還20周年記念式典出席のため、昨日習近平国家主席が初めて香港を訪れた。特異な1国2制度制を採用している中国ではあるが、近年中国の経済力が強まるにつれ、中国は国家主権を最優先にしてこの制度に揺さぶりをかけている。確かに1人当たりのGDPでは、今も中国は香港の1/5程度にしか過ぎない。しかし、その差は急速に狭まっており、香港上場株式の時価総額に占める中国企業の比率で言えば、60%を超えている。
このような強い経済力をバックに、中国が香港に経済以外の政治、司法の場でも圧力を強めつつある。中国返還時に香港の社会体制である自由主義をこれまで通り容認するとして、英中間で約束された1国2制度が、今や風前の灯火となっている。
その一方で香港人(香港に住む中国人を含む)にとって「自分たちは中国人」という意識は薄く、「自分たちは香港人」との自己意識が強くなりつつある。元々自由港だった香港の人々にとっては、長い間の自由な資本主義経済が最も香港には根付いたものであり、生きがいでもある。香港は力のある親元の中国から「言論と表現の抑圧・弾圧」というプレッシャーをかけられているが、一番大切なことは、香港人がどういう体制を望むのかということである。今のように中国の支配下であるが故に、他国の干渉は許さないとする中国式非民主主義が蔓延ることは決して香港人を幸せにはさせないであろうし、中国にとっても長期的に見れば決してプラスにはならないだろう。