3696.2017年6月26日(月) 14歳の藤井棋士、前人未到の29連勝達成

 かねがね経営不振が伝えられていた自動車部品大手「タカタ」が、東京地裁に民事再生法を申請し受理された。事実上の倒産である。負債額が3月末で実に3,800億円で、自動車メーカーが欠陥エア・バッグ問題につき肩代わりしていたリコール費用などを加えると最終的に負債総額はざっと1兆円を超えると言われている。戦後の製造業の大型倒産としては最大規模であるが、過去に驚かされた倒産がある。新潟鉄工所、三田工業、興人、永大産業、林原など大型倒産した会社名が偲ばれる。とりわけゼミ親友が在職中に病死した後勤めていた新潟鐵工所が倒産したことと、大学同級生の父親が経営者だったコピー器の三田工業の倒産が忘れられない。

 「タカタ」は2008年に欠陥エアバッグで事故を起こし、多数の死傷者を出した。その後リコールが起きたが、その対応が稚拙で経営は苦しくなって行った。こういう事件が起きる度に思うことだが、経営者にもう少し才覚があり、早く上手に手当てをすれば最悪の事態は防げたのではないかと思うことがある。「タカタ」の場合は、3代目経営者がリコール問題が発生した時自ら解決しようとの姿勢が見られなかったことが致命的だった。世界でもエアバッグでは3大メーカーに数えられていただけに、日本の世界的メーカーがまたひとつ姿を消すのが何とも寂しい気がする。

 経済成長著しかった日本の製造業であるが、近年やや精彩を欠いている。亀山工場生産のテレビが華やかだったシャープの台湾企業への身売り、日本企業の象徴的ブランドでもあった東芝の株式上場1部から2部への転落等々もバブル期を思うと想像もつかない。それぞれすべてが自社の責任ではないが、やはり経営者が将来を見つめてもっとしっかりした舵取りをやっていれば、もう少し傷口は小さくすることが出来たのではないかとの思いがする。

 さて、また天才少年にびっくりさせられた。プロ・デビューから28連勝を積み重ねて連勝記録にならんだ、中学生棋士の藤井聰太四段が増田康宏四段を破り、連勝記録を30年振りに29に更新した。各地で号外が発行されるほどの大騒ぎである。並み居るベテラン棋士を次々と連破して前人未到の金字塔を打ち立てたのが、14歳の中学生とは正に驚きで、恐ろしいほどである。この記録がいつまで伸びるか、その都度楽しみであり、ハラハラものである。それにしても末恐ろしい少年が現れたものである。

2017年6月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com