3685.2017年6月15日(木) 恐怖政治の始まりか。共謀罪法案成立

 今朝参議院本会議で長い間国会で最大の議論となっていた共謀罪法を盛り込んだテロ準備等特別法案が、自民党、公明党、日本維新の会の賛成多数で可決成立した。これで前記の趣旨を盛り込んだ改正組織的犯罪処罰法が来月施行されることにより、自民党が1強多弱の勢いに乗ってかなり厳しい施策を打って出ることになる。今や与党自民党は怖いものなしである。これには、民進党を始めとして自民党を追い詰められない野党の非力がある。だが、与党内で自民党の顔色を伺うような公明党の戦略は、ちょっと情けないと思う。これまでの議論を通して公明党は自分たちの意見を述べているようにはとても思えない。公明党はこれまで街で市民の声を掬い上げ、それを政治の舞台で生かすことを目指してきたと思っている。つまり庶民の味方である。だが、昨今の公明党は自民党のご機嫌伺いばかりして、それでいながら存分に利用され、票、議席まで都合よく利用されている。自分たちの言うべきことは言わず、自民党の言いなりではないか。はっきり言って今や与党のひとつとしての政党の体を成していない。最早存在感がまったく感じられない。宗教団体創価学会のご都合主義で活動しているだけである。こういう政党は1日も早く解散すべきである。

 これまではテロ準備というだけでは逮捕されることはなかった。だが、新法ではテロ準備に関わっていたとされれば、それに関連した人々はテロを実行しなくてもテロ準備罪と言う名目で官憲に身柄を拘束される。国際的にも問題視されているこんな法律を、自分たちの都合で恣意的に実行しようというのだから怖い。

 加計学園獣医学部新設問題で、文科省が内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」とか、「総理のご意向」などの言葉が伝えられたことについて、文書が怪文書扱いされたり、存在は確認されなかったなどと、無視されるような状況の中で、文科省前次官が何とその存在を暴露した。当然慌てた文科省だが、総理のご意向を忖度して文科省は、しらばっくれていた。結局批判を受けて文科省は職員のPCなどもチェックした結果を今日発表した。結果的には前次官の言葉通り、文書があったことが分かり、官邸や総理府にとってばつの悪いものとなった。

 とにかく縦のものを横にするのが政治家であり、縦のものを一旦横にして縦に戻すのが官僚である。その周囲で右往左往させられているのが哀れな国民である。

 しかし、思い上がった傲慢な安倍政権だって、いつまでもこの気ままなやり方が続くわけではない。その辺りについて安倍首相はどこまで分かっているだろうか。

2017年6月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com