イギリスの総選挙(下院議員選挙)の大勢が分かった。戦前かなり自信満々で独自のEU離脱説をぶっていたメイ首相も、党首を務める与党保守党が目論見通りの成果を収められなかった点で軌道修正せざるを得なくなった。新聞紙上では、与党敗北とまで書かれている。そう思われても仕方がない。トランプ大統領も驚きを表明している。選挙の結果、保守党は依然第1党ではあるが、過半数を獲得出来なかったことから、どうにかして少数党と手を結んで自らの考えを推し進めざるを得ない。過半数とは326議席であるが、これは解散前の過半数330議席を大きく下回り、318議席となった。そこで民主統一党の10議席を加えてぎりぎりの過半数に到達させようとしている。だが、同じ保守党内からメイ首相の退陣を迫る声も出ている。これに対してメイ首相は早々に手を打った。外相や財務相ら主要閣僚5人の留任を発表し安定政権の維持をアピールしたのである。イギリス通貨ポンドが一時的に下がっている。
その一方で、労働党は229から261へ議席を伸ばした。だが、保守党には追い付かない。これから保守党を意識してメイ首相の政局運営に厳しく対応してくるだろう。この政治の停滞には、イギリス進出日本企業も次の手をどう打ち出すべきか、相当悩んでいる様子だ。当分の間、連続テロ騒ぎにより落ち着かない世相の中で、昨年国民投票により決めたEU離脱のごたごたにより地盤沈下しかかっているメイ首相がどう立て直していくだろうか。イギリスばかりでなく、世界中が注目している。
先日ワイン博士である山本博弁護士に高級ワインをご馳走になり、すっかり酩酊してしまったが、その御礼に処女作「現代海外武者修行のすすめ」をお送りしたところ、今日感想を書いたお葉書を送っていただいた。同時代にご自分も武者修行への気持ちがあったとシンパサイズされるコメントを有難く感じた。一昨年は「南太平洋の剛腕投手」についても拙著に書いた加藤隼戦闘隊戦隊歌について丁重なコメントをいただいた。理解していただけることは、有難いことだと思っている。
さて、一昨日23連勝を飾った将棋新人棋士の中学生藤井聰太くんが、これまでは大阪で対局していたが、今日は日本中が注目する中で、千駄ヶ谷の東京将棋会館で先輩棋士と2局戦った。結果は2戦2勝でデビュー以来25連勝となり、目標は昭和61年に達成された28連勝となった。天才少年恐るべしである。
ところで、同じ中三のわが家の孫娘が、昨年幸いにしてハンドボールのジュニア・オリンピック候補選手に選ばれ、3月には富山県氷見市で開催された全国中学生大会に奈良県代表の一員として出場した。それが月刊「ハンドボール」今月号に大きく紹介されている。昨日から東京へ出張がてら泊まっている長男が、全国大会特集の市販DVDを持参して妻ともども鑑賞することになった。孫の学校は残念ながら1回戦で負けてしまったが、孫は両校14選手のうち唯一のサウスポーで、司令塔役だったので目につくようなシーンが多かった。それで前記雑誌には孫の写真に「積極的にゴールを狙った近藤」と書かれたのだろう。普段スポーツにあまり関心のない妻ですら拍手のし続けだった。私もやはり孫には目がないというところだろう。親ばかならぬ爺ばかだろうか。