3679.2017年6月9日(金) 天皇の退位に関する特例法成立

 昨夏退位のお気持ちを示された天皇陛下の退位を実現させるための特例法「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案」が、今日参議院本会議で全会一致で可決、成立した。漸く国会が天皇のお気持ちにお応えしたという感じである。天皇としては高齢になると公務が心身ともにきついということから、将来的に天皇の皇位に対するお気持ちを表した筈であるが、それに関しては皇室典範の全面的な改定もしなければならないということから、政府はあまり乗り気ではなかった。その結果取り敢えず今上天皇一代限りとの条件で3年内の特例法施行となった。この特例法により、天皇は3年内に退位して「上皇」になられ、皇后陛下は「上皇后」におなりになる。そして、眞子さまのご婚約内定というお祝いに当たり、女性宮家創設の話が持ち上がった。これはこれから検討を進め、いずれ遠からず結論を出すことになるだろう。

 それにしても昨夏からの政府ののろのろした動きを見ていると、どうも安倍内閣は皇室関係の行事やしきたりに関心が薄いような、面倒臭がっている気がしている。一部の週刊誌に興味本位に天皇と安倍首相の対立なんて些か失礼な記事が書かれていた。この種の話題だけはご免こうむりたい。

 さて、アメリカではトランプ大統領によって解任された、コミー前連邦捜査局(FBI)長官が昨日公聴会で証言した内容が注目を集めている。コミー氏は丁度1ヶ月前に大統領から「いい仕事をしなかったから」と突如解任された。一般的にはトランプ政権がロシアゲートに関わっていると疑念が持たれていた、フリン元大統領補佐官とロシア側との接触に関して捜査を止めるようコミー氏に求めたことが司法妨害に当たる可能性があると見られている。両者の言い分は食い違っている。トランプ氏がコミー氏に対して職に留まりたいなら忠誠の姿勢を示すよう求めたコミー氏の発言をトランプ氏は否定しているが、事実ならFBIの独立性を侵すことになるとメディアから指摘されている。今後の疑惑解明で捜査を指揮するモラー特別検察官の責任の重みが増してくるようだ。アメリカ国内では当分この話題が中心となり、下手をすると大統領の弾劾にまで発展する可能性もある。

 ついては、イギリスでEU離脱を公表してから初の議会選挙が行われた。現時点ではメイ首相が党首を務める保守党はやや精彩を欠き、過半数に達っするのは難しそうだ。これによりメイ首相の進退を問う声も上がり、イギリス政界もまた不安定さが浮かび上がってきた。

 ところで、昨日中学生棋士藤井総太くんがデビュー以来23連勝を飾ったニュースに大騒ぎだった一方で、プロ野球界の名門巨人軍がチーム創立以来屈辱の13連敗を喫した。それでも今日漸く楽天イーグルス戦で苦戦の末2-1で辛くも勝ち、何とか泥沼から抜け出ることが出来た。70年来の巨人ファンとしては、やれやれである。

2017年6月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com