3674.2017年6月4日(日) 28年前の今日、天安門事件が起きた。

 28年前の今日6月4日、中国北京で天安門事件が発生した。この日自由と平等など民主化を求めた言論人や学生らが、北京の天安門広場で中国共産党一党独裁政権に対してその非民主化政策に抗議する行動を起こし、それを弾圧しようとした党、官憲、軍隊と衝突して多数の犠牲者を出した反民主的事件が起きた悪夢の一日である。ある意味では、中国が民主社会への道を歩みだしていた時、まさに歴史上でも最も呪われた日になったとも言える一日である。この日を境に民主的な共産主義国家へ脱皮、発展すると思われていた中国共産党は、益々国民への弾圧を強め、国民の自由と言論を監視し、国民を管理、抑圧する共産党一党独裁国家色を強めて行った。それは今日強まることこそあれ、弱まることはない。

 言論と表現の自由を認めず、日頃の行動まで監視し、中国共産党政権は共産党一党独裁支配体制を一層強固にして、中国国内は国民相互監視社会と化し、「物言えば唇寒し」の不自由な非民主国家となってしまった。中国革命から68年、天安門事件から28年が経過しつつも、中国は今もって国家として自由で公平な選挙制度を取り入れることなく、国民に自由選挙権を認めていない。国、地方すべての政治組織と統治はすべて共産党本部が決める人事によって統治され、今どき一部の国を除き国際的には考えられないほど後進的な政治体制になっている。

 しかも、言論、表現、報道の自由は許されず、今日も天安門事件関連のNHKニュースが流れるや一時テレビ画面は消されるほどの報道規制である。一言でも政府にとって好ましくない情報は、国民の耳に入れることを許さない。更に現在の中国共産党幹部には個人的な権力志向が強く、国民のことは忘れて自らの権力闘争にわが身を忘れるほどである。中央政界でも贈収賄が蔓延り、国民の自由な活動や、生活面の福祉向上に配慮する暇もない。今では世界一の経済力を誇るとは言われるが、それは実態を表しているとは言えない。一人当たりの国民所得はキューバと同レベルであり、富は一部の富裕層に集中し、農民の所得は極度に低く所得格差が蔓延している。しかも農民を土地にしばりつけ、意欲的な農民さえ都市部への移転、進出を認められることはない。

 一方で、貧困層の不満を逸らすために愛国心を利用して国内的国威発揚を狙って、周辺国に対して軍事力の威嚇により度々トラブルを引き起こしている。近年公海である南シナ海や、東シナ海における覇権主義的な領海拡張戦略は、その最たるものである。マルクスが提唱した社会主義国家、自由平等社会への道筋は、今や暗澹たるものである。マルクスは泉下で悲しみ、「中華人民共和国」の名も泣くというものである。

 もうひとつ6月4日と言えば、遥か彼方の思い出となってしまったが、「六四会」を思い起こされる。毎年6月4日に靖国神社に参拝していた元陸軍航空隊飛行第六十四戦隊、通称「加藤隼戦闘隊」戦友会のことである。この部隊と同じく第5飛行師団膝下の戦隊の方々とは、ビルマへの戦跡慰霊団で1972年以来15年間も毎年ビルマへご一緒した。もう当時の戦友会の人たちほぼ全員が彼岸へ旅立たれ、今ではご交誼をいただいている人はいなくなった。加藤戦隊長夫人や、終戦時の宮辺英夫戦隊長も懐かしい。それが6月4日である。

 さて、昔からファンである連敗中のプロ野球読売巨人軍は、今日もまた負けてしまった。負け癖がついてしまったのか、実に10連敗だ。どこまで続くヌカルミぞである。数年前に巨人軍オーナーを辞めてしまったが、ゼミ仲間の滝鼻卓雄くんは、さぞがっかりしていることだろう。

2017年6月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com