今日は昨日に比べ朝から空は真っ青で、待ち望んだ五月晴れである。爽やかな空気に触れたくて近くの駒沢公園までウォーキングに出かけた。ゴールデン・ウィーク中でもあり、大広場では食べ物のフェスティバルを開催中だが、ラーメンや肉フェスのようには大仕掛けに屋台が出ていない。看板を見てみると「ソウルフード」の祭事となっていたが、どうもあまりピンと来ない。それでも明日から祭日なので賑わうのだろう。建築中だった屋内競技場も先日完成したが、せっかく作っても2020年東京オリンピックでは使用しないようだ。最新設備の競技場を折角作りながら、また無駄使いということになってしまうのだろうか。
さて、北朝鮮情勢に絡んで周辺が騒がしいが、トランプ・アメリカ大統領が環境さえ整えば、金正恩・朝鮮労働党委員長に会っても好いと語ったそうだ。ただ、スパイザー大統領補佐官によれば、現時点で米朝首脳会談の条件は整っていないと釈明している。それでもアメリカから首脳会談に前向きの発言が出たことは、睨み合ったままの膠着状態から抜け出すチャンスでもある。オバマ前大統領は、北朝鮮が核開発を辞めない限りは絶対北朝鮮指導者と会うことはないと言い、決して会おうとはしなかった。
朝鮮半島周辺に米朝対立の緊迫感だけを演出して、日本を始め周辺国を心配させるのは当事者である米朝首脳にとって回避すべきであり、その意味で首脳同士が解決へ向けて行動すべき責任がある。少しでも対立回避へ向けた話し合いを一刻も早く進めてもらいたいものである。
ところで、いま政府が頭を痛めている健康に関する問題がある。それは、喫煙規制強化である。各国政府が禁煙政策を推進する背景には、医療費の増加が財政を圧迫するとの懸念があるうえに、各種の病気、特に心臓疾患やガン発症の原因に喫煙が大きく関わっているからである。
過日世界保健機関(WHO)の担当部長が2020年東京オリンピックを念頭に喫煙規制の現状を視察に東京都内を訪れた。現状はまったく評価されなかった。屋内、室内の喫煙と禁煙の分離は認められないと言われてしまった。日本政府は分離案で何とか、理解を得ようとしたが、相手にされなかった。3年後を目指してどこまで喫煙規制を実行出来るか日本にとって試金石である。
実は、喫煙野放し状態の東南アジア諸国政府も、昨今喫煙について厳しい規制をかけようとしている。特に若者の喫煙を取り締まろうとしている。15歳以上の男性喫煙率は、驚くことにインドネシアで76%に上ると言われている。日本でさえ34%だそうだから、いかにこれらの国々の若者がニコチン中毒を患っているか、想像がつく。オリンピックを機会に喫煙規制強化を打ち出すことはけだし賢明だと思う。日本では年齢制約にあまり目くじらを立てていないようだが、タイでは喫煙年齢を18歳から20歳に、マレーシアでも18歳から21歳に引き上げようとしている。いま日本では20歳であるが、ドイツの16歳は驚きである。
かつてドイツで日本の進学高校に該当するギムナジウムを視察中、生徒が喫煙しているのを見つけた日本の先生がギムナジウムの先生になぜ注意しないのか尋ねたところ、苦しそうに憲法で16歳以上の喫煙が認められている以上校則で禁じることは出来ないと応えたことが、強く印象に残っている。いずれにせよ禁煙は世界的な傾向である。日本では、小さな飲食店が喫煙規制に反対が強いようだが、2020年東京オリンピックをスムーズに開催するためにも政府は、喫煙規制に本腰を上げるべきだろう。