3635.2017年4月26日(水) キューバについて講義

 NPO「知的生産の技術研究会」(知研)の代々木のセミナーで講師を務め、2月の吉祥寺に続き再び同じ「いまキューバが熱い!」のテーマで話をした。狭い会場ではあったが、中々アットホームな雰囲気だった。設備上人員に制約があったが、ぎりぎり一杯20名の聴講者が集まってくれた。ワインを差し入れてくれた知人もいて、珍しく講義の途中で一時ワインタイムを取る寛いだムードだった。昨日までに講義の準備は大方整えていたので、まず思い通りに講義を終えることが出来てホッとしている。

 冒頭に大学4年時にキューバ危機にぶつかり、それ以来キューバへ行くことが長年の念願だったことと、行ってみてキューバのキューバらしい実態がよく理解出来て良かったことなどを話した。その他にはキューバについて考えていること、革命を成し遂げた革命家の行動力、カストロ、ゲバラの国民を想う気持ちや信念と行動力、世界で唯一無二の社会主義国家を成し遂げたこと、などを数字を交えてパワーポイントで存分に説明したつもりである。まずまず納得出来るレクチャーだったと思う。聴講者の感想を聞いてみると、やはりキューバについてはあまり紹介されることがなく、知らないことが多かったので、新しい情報を得られたと喜んでもらえたのは講師冥利に尽きる。終わって二次会で元朝日の轡田隆史さんから慰労の言葉をかけてもらった。知研の八木哲郎会長、久恒啓一理事長からも大変良かったと講評していただいた。高校の友人、ゼミ仲間、駒沢大学公開講座同期生らも参加してくれ、杯を傾け大いに交流を深めることが出来た。

 さて、安倍内閣にお粗末なドラマがあった。閣僚のうち、今村雅弘・復興原発事故再生担当相が辞任することになった。昨夕再び大震災被災者を傷つける軽薄な発言をしてから僅か3時間後のことである。この大臣には、被災者の気持ちを慮る気持ちがまったくなかったうえに、記者会見でも取材する記者を頭ごなしに怒鳴りつける傲慢さで自民党内からもとかくの噂があった人物である。

 いま安倍内閣は問題児の大臣や幹部を抱えてその尻ぬぐいに追われている。首相は挿げ替えようにもそれをやると内閣の不安定さと、任命責任を問われかねないことから、敢えて大臣の更迭を差し控えていた。それが一強多弱の驕りから、益々自民党員の間に気の緩みやたるみが表れ、野党からも大臣辞職の要求を突きつけられていた。

 今村大臣失言の二階派バーティ会場には、その後タイミング良く安倍首相も駆けつけ、直ちに挨拶の中で大臣の失言を陳謝したのだ。

 今国会ですでに辞めた政務官が2人もいるが、そのうち女性スキャンダルを追及された元政務官のひとり、中川俊直氏は所属する委員会にも、国会本会議にも顔を見せず、雲隠れしたままである。与えられた職務を放棄したばかりでなく、国会議員としてのけじめや責任をまったく果たしていない。

 さらに学芸員を愚弄する失言を犯した山本幸三・地方創生・行政改革担当相とともに、沖縄県民の気持ちを蔑ろにするような発言をした鶴保庸介・沖縄北方問題担当相もまな板の鯉である。

 どうしてこれほど人の気持ちを理解出来ない愚かな人物が国家の要職に就くことができるのだろうか。そのうえ能力もないのに、要職を引き受けていながら職務について学ぼうとせず遊んでばかりいるのだろうか。その奥には、任命権者である安倍首相が人事権行使によって貸し借り勘定を考える不純さと安易さがあることも一因である。今村大臣の失言の僅か30分後に安倍首相は更迭を決断した。何とまあ安っぽい大臣だろうか。

2017年4月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com