「~私たち日本ペンクラブは、いま国会で審議が進む『共謀罪(「テロ等組織犯罪準備罪」)』の新設に強く反対する。過去の法案に対しても、全く不要であるばかりか、社会の基盤を壊すものとして私たちは反対してきたが、法案の本質が全く変わらない以上、その姿勢に微塵の違いもない。過去に3度国会に上程され、いずれも廃案となった法案同様、いま準備されている共謀罪は、事前に相談すると見なされただけでも処罰するとしている。これは、人の心の中に手を突っ込み、憲法で絶対的に保障されている『内心の自由(思想信条の自由)』を侵害するものに他ならない。結果として、表現の自由、集会・結社の自由など自分の意思を表明する、あるいは表明しない自由が根本から奪われてしまう~」
これは所属する日本ペンクラブが今日共謀罪法案の今国会成立を目指して政府が法案を閣議決定したことに反対する声明の一部である。
同時に今夕のNHK「ニュース7」でもこの声明は取り上げられ報道された。
とにかく一般市民が対象になる恐れがある。警察が危険行為を及ぼす厄介だと思う人物が、現場の下見をしたなどの「準備行為」をしただけで検束しようという乱暴で、人権無視の法律である。このところ安倍政権の保守化、右翼化の動きがどんどん進んでいる。一強多弱を好いことに、自民党は今や思い通りに何でもやろうとしている。
今日の国会における与野党の質疑を観ていると、担当の金田勝年法務大臣がこの法案について充分な知識があるようにはとても思えず、野党議員の質問に対する回答がしどろもどろである。まったく納得出来るものではない。ひたすら法案を通して欲しいとの気持ちばかりが表れているだけだ。元大蔵官僚にしてはあまりにもお粗末過ぎる。
こんな人権を顧みない法案が世の中に出回ったら、国民を押さえつけて喜ぶのは安倍首相以下自民党員と警察だけではないか。嫌なことに少しずつ戦前の軍国主義が復活しつつあるようだ。
ついては、今日東京都内で桜の開花が発表された。例年より5日も早く、全国でも一番早いという。因みに鹿児島は来月2日が開花予想日だそうだ。東京も熱気で南国になったのだろう。