アメリカ映画界の祭典である第89回アカデミー賞授賞式が今朝(日本時間)行われた。トランプ政権の移民政策への抗議のため授賞式を欠席した、イランのアスガー・ファルハディ監督の「セールスマン」が外国語映画賞を受賞した。代理出席した助監督がメッセージを読み上げ、トランプ大統領令は社会を分断するとしてトランプ政権を厳しく非難した。ファルハディ監督は、授賞式欠席の理由としてイランと他の6ヶ国の人々のアメリカ入国が、非人間的な決まりによって禁止されたためだと語っている。同時にトランプ政権に対しては、アメリカ人俳優らの間でも強い反対の声が上がっている。
授賞式では、司会者が冒頭からトランプ大統領を批判し、メキシコ人俳優も分断するあらゆる壁に反対すると発言した。
これだけ世論や、有識者らの反対の声が上がるトランプ政策を、アメリカ・ファーストと言いつつ保護主義の徹底や、テロや犯罪防止のための入国禁止とか、およそ現代社会の空気にそぐわない形で実行している。各地で多くのトラブルを引き起こすことが、果たして国のリーダーたるべき人物のやることだろうか。閣僚名簿も中々決まらず、中には辞退する人もいたが、今日陸軍大臣と海軍大臣も揃って就任を辞退した。大統領機のエンジンが中々全面稼働しないのだ。この様子では今にトランプ政権は空中分解するのではないか。考えようによっては、むしろその方がアメリカのためになるのではないかとも思う。
さて、札幌で開かれていた冬季アジア大会で日本選手が大活躍して多くのメダルを獲得した。普段雪が降らない国から参加した選手も数多くいただけに、雪の降る日本の選手は有利であり、これを当然と受け止める空気がある。実際金メダルを獲得したのは僅か4カ国の選手だけである。その中で最近の国際大会では日本はほとんど勝てない中国や、韓国をもメダル獲得数で圧倒したから上出来だろう。全部で64個の金メダルのうち、日本が27個、韓国16個、中国12個、カザフスタン9個だった。尤も中韓に本音を聞けば、本気でやっていないとの気持ちがあるのかも知れない。
その国際大会中にカナダのバンクーバーで行われたスピード・スケートの短距離世界一を決める「世界スプリント選手権」で、今季絶好調の小平奈緒選手が初優勝を飾った。女子選手としては初めてである。2日間に亘って2度行われた500mと1000mで1位を3度、2位1度、初日は両種目とも日本新記録を出し、得点は世界新記録だった。30歳であるが、来年の平昌オリンピックで期待される。
日本選手もやるものだ。やはり日本選手の活躍は嬉しい。