3578.2017年2月28日(火) 安倍首相夫妻の私学とのきな臭い関わり方

 いま国会で大きな論点となっているのが、大阪・豊中市内に建設中の私立森友学園「瑞穂の国記念小学院」への国有地売却問題である。それはとても正当な相場価格と言えるものではなく、国有地の払い下げと受け止められるような大幅に値下げした価格だったからである。その背後に政治家の関わりや暗躍がなかった筈はない。当分安倍首相と追及する野党議員との間で論戦が続くと見られている。

 それと気になるのが、森友学園幼稚園の異常な教育方針である。ところがつい最近4月開校予定の小学校名誉校長を辞任した安倍首相夫人は、その教育方針をべた褒めしていたのだった。幼稚園園児に五カ条のご誓文や戦前の教育勅語を教え込ませ、中国と韓国に対する人種差別的なスローガンを暗記させ、あまつさえ「安倍首相がんばれ」とか、「安保法制国会通過よかった」のような政治的なシュプレヒコールを繰り返させている。こんなことを幼児に暗記させ、運動会で宣誓させている教育者が他にいるだろうか。明らかに教育基本法が禁じている教育の現場に政治的活動を持ち込んでいるのである。

 いくら学園理事長が超保守団体「日本会議」の役員で、自民党実力者と顔見知りであろうとも少々度を越しているのではないか。安倍首相の名前を使って寄付金を募っていたとの報道もある。

 今朝の朝日新聞に4月開校予定の小学校名誉校長をつい最近辞任した安倍首相夫人が、一昨年幼稚園の講演で述べた記事が掲載されていた。

 「この幼稚園でやっていることが本当にすばらしいんですけども、それがこの幼稚園で終わってしまう。ここから普通の公立の学校に行くと、普通の公立の学校の教育を受ける。せっかくここで芯ができたものが、またその学校に入ったとたんに揺らいでしまう」。

 これでは公立校の学校教育を誹謗し、貶めることになるのではないか。公立校で教育を受けたら支障があるかの如き発言で少々非常識ではないだろうか。この問題に安倍首相自身もさることながら当事者となった首相夫人も本人たちがどう言おうと、森友学園に深く関わっていたことは疑いようがない。夫妻揃って何とかこのスキャンダルから逃れようとしているが、堂々と学校との関わりを正直に国民に事実を説明し、国民の審判を仰ぐべきではないだろうか。

2017年2月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com