3572.2017年2月22日(水) 冬季アジア大会5位入賞者に銅メダル

 いま冬季アジア大会が札幌で開催されているが、日本選手の活躍が目立っている。中でもスケート競技の女子500mで今シーズンのワールド・カップに6戦無敗の無敵・小平奈緒選手が、その強さを発揮してバンクーバー、ソチ五輪で2連覇している韓国の李相花選手に国内最高記録を出して競り勝った。小平選手は1000mでも勝ち2冠を獲得した。他にも高木美帆選手が3000m、1500mで金メダルを獲得した。

 ところが、この1500mで3位に入り、当然銅メダルをもらえる筈の美帆選手の姉高木菜那選手が、メダルをもらえないという珍事があった。それどころか1位から4位まで上位を独占したのが日本選手だったために、銅メダルは5位の中国選手が繰り上げで授与されることになった。どうしてこういう奇妙なことになったのだろうか。

 これはアジア・オリンピック評議会(OCA)が決めた大会規定により、1カ国・1地域で2人の選手しかメダルを獲得できないと決められているからである。そもそも暑い地域が多いアジア諸国では冬季スポーツが普及せず、その普及を目指す目的からこのようなスポーツ競技らしからぬ取り決めが順用されたという。記録上は実際の記録を残すので、昨日のレースの場合、3~4位の選手の順位はそのまま残り、逆に銅メダルを獲得した中国選手は5位として記録されるそうだ。

 しかし、これではメダルの価値が下がるのではないだろうか。3位の選手の勝ち得たメダルを5位の選手が受賞するわけである。実力勝負のスポーツの世界において随分おかしなルールを決めたものである。濡れ手に粟で銅メダルを獲得した選手だって、スケートが盛んな中国の選手なのだ。屋外に雪や氷がないタイや、フィリピン、インドネシア辺りの選手が繰り上げされるならOCAの狙いが当たり効果ありと言えるが、現状では曲げられたルールは「仏造って魂入れず」にならないだろうか。銅メダルを獲得した中国選手だって、果たして心底嬉しい気持ちになれるだろうか? むしろこそばゆい気持ちでいるのではないだろうか。

 なまじ下手な策は弄しない方が良いと思うのは、偏屈な私だけだろうか・・・・・。

2017年2月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com