3571.2017年2月21日(火) 豊洲市場移転中止で問題は解決するか。

 昨日本ブログに取り上げた豊洲市場移転問題だが、今朝の朝日世論調査によると移転を止めるべきだとの声が43%で、当初の予定通り移転すべきだとの29%を上回った。しかも昨年10月時点では前者39%に対して後者は40%だったから形勢逆転となった。これは衛生面がことさら大きく取り上げられたために、費用についてはあまり考えられていないのではないかと思う。しかし、そう簡単にヤーメタというわけには行かないところまで来てしまっている。すでに建設費として投資された金額は約6千億円と言われている。スウェーデンの国家予算の約半分である。これを無為にしようというのは、あまりに財政的な影響が大きすぎて、むしろ無駄ではないだろうか。問題をきちんと精査してそのうえで万全な安全対策を講じて、仮に更に建設関連費用がかかるとしても、それを無駄にするより合理的ではないだろうか。

 さて、先日詳らかにされた文部科学省の天下り問題であるが、今日新たに国家公務員法違反にあたる事案が17件あると松野大臣が公表した。文科省と官僚を引き取る大学の間には、魚心あれば水心があったようだ。どの私立も経営が苦しく、文部予算から大学への助成金が欲しいために断れるものでもないようだ。しかし、これは法律で禁止されていることでもあり、ただ経営的に苦しいからと安易に天下りを引き受ける大学にも問題がある。今回は、私立大学のみならず、筑波大学や岐阜大学のような国立大にまで及んでいることに天下りの刃がどんどん拡大していることを表している。

 学校絡みと言えば、いまある学校敷地払い下げが問題を提起している。国有地を超廉価で払い下げてもらった大阪府豊中市の森友学園に対する国交省の対応が問題視されている。この学校は戦前の愛国教育を行い、中国人・朝鮮人を差別視する超右翼的な教育を行っている。経営者は保守の日本会議会員で、自民党とも親しい関係にある。学園の名誉理事長が安倍首相の昭恵夫人だそうだから、官僚の親心があったのではないかと疑われても仕方あるまい。地元業者の評価額は9億5千万円の8770㎡の土地をその14%で譲渡したそうだから、儲けたのは学園ばかりでなく、これに絡んだ関係者の中にもいるのではないか。先日国会でこの点を追及された安倍首相は、夫人がその職に就いているのは承知しているが、もし疚しい点が明らかになれば、総理大臣も国会議員も辞めるとムキになって反論していたが、これだって考えてみるとちょっとおかしい。

2017年2月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com