3563.2017年2月13日(月) 時代とともに変わる言葉の使い方

 言語学者の井上史雄氏が昨日の日経紙「現代ことば考」欄に「敬語の3分類は不変」というコラムを書いている。一般的に言葉は、大きく「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3通りに分けられるが、近年その境界線にある言葉が数多く使われるようになり、文化庁でどうするか検討を重ねていた。以上の3通りに加えて、「尊敬語」と「謙譲語」をIとⅡに分け、更に「美化語」というジャンルを加えて6種類ほどに再編成することを考えていたらしい。それが、元通り従来に3通りに落ち着きそうで井上氏はほっとしていると書いている。だが、「電車がまいります」の表現は謙譲語本来の使い方からずれていると指摘している。これは、私もおかしいと思い、「電車が来ます」と訂正すべきだとかねがね思っていた。

 言葉は時代が移ると流行も変わるように、言葉にも新しい流行語が入ってくる。偶々昨晩あるテレビ番組で間違った言葉遣いについて放送していたが、プロのアナウンサーも用法をよく間違えるらしい。実は、その中に言葉が重複する「重ね言葉」が紹介されていた。ひとつの例として「行って来ます」というのは、「行く」と「来る」が重なっているので、正確には間違っていると説明していた。確かに私の場合家を出る時、親に「行って参ります」と言って家を出た。それが、息子らは学校に出かける時「行って来ます」と言ったので、次第に慣れたが、最初は何となく違和感を覚えたものだ。それにしてもそのまま正しい言葉を使っていれば良さそうなものなのに、どうして間違った言葉を使うようになったのだろうか。

 さて、先日来小中陽太郎さんの近刊書「上海物語」について、中川隆介氏の同書への書評についても併せて感想を書くよう小中さんから依頼されていたが、何とかA4版3枚にまとめて小中さんに送ったところ、過分なお褒めの言葉をいただいたので、直ぐに「出版ニュース」社の清田義昭社長へ同じ原稿を送った。この結果がどうなるのかはまったく予想もつかない。

 また、「知的生産の技術研究会」(知研)の八木哲郎会長からお手紙をいただいていたので、今朝電話を差し上げたところ4月の知研セミナーでキューバについて話をして欲しいとの要請だったので、お引き受けするとお応えしたところである。

2017年2月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com