今年も残り少なくなった。昨日夜9時半過ぎに比較的大きな地震があった。震源地は茨城県高萩市で震度6弱ということから、一時東北新幹線と東海道新幹線も停まった。これが5年前の東日本大震災の余震というのだから、まだ大地震の影響が長引いているのかと驚くばかりである。東日本大震災後、引き続き毎年数多くの余震があったが、最近は落ち着いて国内では1年に10数回の余震に終わっていた。ところが、今年に入って東日本大震災の余震が急激に増えてその数も36回になるという。その最大のものが、4月に起きた熊本大地震である。いずれにせよ地震大国の日本ではこれからも常に地震襲来に備えなければいけないことは、宿命とは言え何とも言えず腹立たしい限りである。
さて、クリスマスはすでに過ぎ去ったが、クリスマスがやって来るとテレビで聴こえてくる名曲に、シューベルト、グノー、カッチーニ作曲のそれぞれの♪アヴェ・マリア♪がある。その内、カッチーニ作曲の♪アヴェ・マリア♪が実はカッチーニの曲ではないということをNHK放映の「ららら・クラシック」で知って、内心驚天動地の心境である。あまりにも有名な曲なので、今更他人が作曲したものだと知ってもどうにも釈然としない。しかもこの曲はそんなに古くない、同時代人と言ってもおかしくないロシア人作曲家ウラディーミル・ヴァヴィロフ(1925~73)が作曲したものだったとは、知っている人にとってはともかく、初耳の私にとってはその事実は驚くべきニュースだった。こういう稀なる裏話が表沙汰になるまでには、この中世の情緒漂う名曲にもいろいろ隠された事情があったようだが、それにしてもカッチーニはよくぞ今日まで網の目を掻い潜ってきたものだと、ある面で感嘆するばかりである。
ところでまったく人騒がせな大臣である。その人とは、昨日の本ブログで名前を挙げた、政治音痴の稲田朋美・防衛相である。昨日安倍首相に同行し、ハワイの真珠湾で慰霊式典に出席していたが、帰国するや時を置かずに靖国神社へ参拝に向かった。現役の防衛相が靖国を参拝したのは、2002年以来のことである。どうしてこの人は日中韓に淀んでいる空気を読めないのだろうか。いくら個人的な考えを言ったところで、これを受けた中国や韓国が黙っているはずがない。果たして、それぞれのスポークスマンが厳しく批判した。予め防衛相の靖国参拝を知らされていた首相は、なぜこの防衛相の行為を止められなかったのだろうか。自民党内部にも、余計なトラブルを引き起こすことを懸念する声が上がっている。防衛相も防衛相なら、首相も首相で、2人とも同罪である。この外交音痴ではまだこれから先も他にも事件の種を抱えているようなものである。