今日はクリスマス・イブであるが、あれほど早くから繁華街ではクリスマス景気を煽っていながら、一部の地域を除けば、今日の街頭風景には期待されたほど華やかなシーンは見られなかった。
わが家では横浜の二男家族が自宅でクリスマス・パーティをやるといい、我々夫婦も招待された。注文されたお土産を手に夕方出かけた。5歳の男児と3歳の女児は大分会話が達者になったし、可愛らしさも募ってきたので、動作を見ているだけでも楽しいものだ。幼稚園でも一番大柄な男児は、来年4月から小学生になる。このまま素直に育ってもらいたいと願っている。
さて、昨日国連安全保障理事会で意外な決議案が採択された。アメリカにとってはこれまでには見られない対応である。国連安保理事会がイスラエルのパレスチナ占領地への入植を国際法の重大な違反と批判し、イスラエルの即座の入植停止をイスラエルに求める決議案に、イスラエルの同盟国である日没前のオバマ・アメリカが、何と特権である拒否権を行使せず棄権に回り、その結果決議案が採択されたのである。意外と言うより、アメリカのイスラエルへのこれまでの思い入れや傾倒ぶりを考えれば、とても考えられない。国連理事会の決議案はまともではあるが、残り任期が僅か1ヶ月足らずとなったオバマ大統領が見せた技ありの対応に、トランプ次期大統領はどういう姿勢を示すだろうか。
現在の国連安全保障理事会の運営は、5大理事国に拒否権が認められているため、これまで採択寸前まで辿り着きながら、5大理事国のひとつ、ロシアか中国の反対で決議案が否決されるケースが多かった。その意味では、アメリカが中国やロシアと同じに近い態度を取ったことから考えれば、棄権というアメリカの立場はこれまでとは正反対の行動を取った風に受け取られる。オバマ大統領の本心か、次期大統領への警告的な意味を含んだ行動だったのか、興味も津々である。イスラエルは決議案を卑劣な行動として非難したが、当然パレスチナは歓迎している。
トランプ次期大統領は、フェイスブックに「アメリカは拒否権を発動すべきだ」と投稿した。不穏な動きが見え隠れする。しかし、これにしても、トランプ氏はプーチン・ロシア大統領との関係をどう考えているのか中々読み取りにくい。トランプ氏が正式に大統領に就任してから、何やら一波乱も二波乱もありそうだ。