3476.2016年11月18日(金) 安倍首相、トランプ米次期大統領と会談

 9日に判明したアメリカ大統領選の結果、共和党候補者ドナルド・トランプ氏が当選して以来世界各地で様々な現象が起きている。日本では一旦日経平均株価がズドーンと落ちたが、NYウォール街証券市場の高値に引っ張られ、その翌日から買い戻されて株価は右肩上がりで推移している。今日も一時18,000円台に乗せ、併せて外為市場では円安も進み、ついに1$=110円まで下がった。その影響もあり日本では、トランプ景気の様相を見せ始めている。そんな中を昨日羽田空港を発った安倍晋三首相は、今朝(日本時間)トランプ氏の住まいがあるニューヨーク五番街のトランプ・タワーで予定時間を大幅に超える1時間半の会談を行った。

 お互いに非公式の会談ということで、会談の内容についてのコメントは双方から明かされることはなく、安倍首相は「基本的な考え方や様々な課題について話した」と語るに留めた。一方、トランプ氏は素晴らしい友人関係を始められたことは光栄だとFacebook上で述べた。ただ、安倍首相としては、アメリカの次期大統領に電話でアポを取り、世界の並み居る首脳に先駆けて会ったことは大いに自慢し得るパフォーマンスだったのではないだろうか。同席したのは、通訳とトランプ家の長女夫妻だけだったというからこれからの交渉ごとの際やり易くなったとは言えると思う。

 ただ、今日は挨拶だけで外交交渉的な話はなかったので、騒ぎ立てるような事態にはならなかったが、大統領選前のトランプ氏の発言は日本の考え方とは合わず、これから本音の話し合いをどこまで友好的な雰囲気の中でできるのか、何とも言えない。差し当ってPPT加盟と日米同盟問題についてどこまで実のある話ができるのか。交渉は狙い通りできるのか。更に米軍の日本における駐留費用負担の問題はどうなるのか。

 当面抱えている問題では、来月22日に沖縄の米軍施設北部訓練場が返還される。また、横田基地のオスプレイ配置問題がある。これら喫緊の課題の他に、以前から注目されている普天間基地移設問題も抱えている。今はご機嫌のトランプ氏もこの米軍基地問題は、自身選挙公約で強調していた日本に費用を負担させる考えを含めて、相当ガメツイ本音をぶつけてくるのではないだろうか。やはり相当手強い相手だと思う。油断はならない。

2016年11月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com