3457.2016年10月30日(日) ハロウィーンの季節がやってきた。

 明日31日はハロウィーンだそうだが、古代ケルト人にとって10月31日は夏の終わりで冬の始まりでもあり、死者の霊が家族を訪ねてくると信じられていた。有害な精霊や魔女から身を守るために仮面を被り、魔除けの焚き火を焚いていた。一昨日辺りから都内歓楽街では奇怪な衣装を身に着け、仮面を被ったた若者が徘徊しているようで、特に渋谷駅前の人出の多いスクランブル交差点では多数の警官が出動して事故の未然の防止に備えている。

 ハロウィーンなんて古代ケルト人の習慣がいつごろから日本でも意味もなく流行りだしたのか、後期高齢者である我々老人は唖然としている。今朝の新聞読者欄に、正しい知識もなく行き過ぎたコスプレをして意味もなく騒ぐのは軽薄だし、本末転倒だと女子高校生の手厳しい投書が載っていたほどだ。

 私個人の記憶から思い返しても、こういう非日本的なお祭り騒ぎがあるとは寡聞にして37歳になるまで知らなかった。偶々40年前旧文部省の教員海外派遣団のお供をしてアメリカ東海岸のマサチューセッツ州ニュー・ベッドフォードで学校訪問をした時、学校内に奇妙な格好をした子供たちの姿が目立ったので、学校の先生に尋ねてハロウィーンの何たるかを初めて教えてもらった。爾来多少この奇妙な風習に興味を抱くようになったが、所詮日本人にはあまり馴染むものではないと思う。アメリカのハロウィーンは今の日本人の仮装ほど派手ではないし、大人が主になって喜ぶものでもないと思っている。それが日本では、好い若者が仮面を着け、仮装をして我が物顔に盛り場に集まり中にはゴミを捨てたり、うっかりすると一般人に迷惑行為を行っているという有様である。

 近年はクリスマス、バレンタイン・デイ、そしてハロウィーンと、かつてはあまり日本人の間であまり騒がなかった行事が多くの若者の間で好まれている。適度に遊び心を楽しむのも好いが、節度を心得て公衆の前に出て欲しい。

 そんな若者気質に眉を顰めたくもなるが、本を読まない現代若者教育像について意外な一面を昨日プロ野球日本一になった北海道日本ハム・ファイターズの選手教育システムから知った。ファイターズでは入団から一定の育成期間中はしきたりがあり、入寮して最初の休日に本を買いに行く。寮では毎日朝食後10分間が読書時間となり、読書の習慣をつけることを選手に求めているそうだ。選手は毎日日誌を書くことも義務付けられるというから、プロ野球選手の育成らしくないが、もちろん並行して本来の技術の向上のためのトレーニングは当然行う。このチームの教育ディレクターという指導者は元高校教師だそうである。野球漬けでないところが良い。

 ハロウィーンからプロ野球新人選手の読書へ話題が飛んでしまったが、大事なことは何かをやる場合にはその意味をよく知ったうえでそれに向かって努力するということだと思う。

2016年10月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com