昨日沖縄諸島の久米島を中心に国内各地を襲った台風18号は、済州島を始めとして韓国南部にも上陸して、韓国内でも大きな被害を出した。それが今日は一転して青空が顔を出し、気温もぐんぐん上がり都内では31.3℃を記録した。全国最高温度は千葉県茂原市で34℃を記録した。しばらくの間不安定な気象が続くようである。
さて、今年12月に2期10年の任期を終えて退任する潘基文・国連事務総長の後任に、ポルトガルのグテーレス元首相が選任されることがほぼ確実となった。国際政治における調整役、或いはリーダーとして大きな役割と責任を委ねられている司令塔役の事務総長は、世界的な知名度、能力、交渉力、人望、語学、スピーチなどに勝れている他に私欲がない公平な人が求められる。これまではほとんど大国から選出されず、概してヨーロッパの小国や発展途上国から選出された例が多い。因みに第3代事務総長ウ・タント氏(ビルマ)、6代ガリ氏(エジプト)、7代アナン氏(ガーナ)、現8代の潘基文氏(韓国)らがその典型である。ただ、残念ながら現在の潘事務総長は歴代最悪の事務総長と酷評されるように、国連職員に娘婿や、多数の韓国人を採用して公平性を損ねたり、政治的に中立であるべき職にあるにも拘わらず、北京の天安門広場における反日的な「抗日勝利式典」に参加したり、世界中から悪評ばかりが寄せられている。
藩事務総長の狙いは、来年行われる韓国大統領選でポスト朴槿恵大統領にあると見られている。そのために公正中立をあまり斟酌せず、反日的言動で韓国内向け人気を得ようと考えていると見られている。10年前の就任前には、麻生財務大臣は日本に有利になると見たのか、潘事務総長をベタ褒めしていたようだが、元々人物鑑識眼がない御仁だけに完全に裏切られてしまった。
新事務総長は潘事務総長に比べて、一国の首相として活躍した人でもあり、国際社会にとってもプラス面が多いだろう。日本にとっても前事務総長より反日行動を取らない分だけプラス効果が大きいだろう。
この10年間国際社会では民族紛争や局地戦争が絶えず、難民問題も世界中に大きな苦悩を与えている。ISが生まれる中でテロが世界各地に発生し、却って治安面では以前に比べて後退したような印象を受ける。これらは、潘基文・事務総長のマイナスの成果だと言えよう。その意味でも新事務総長には期待したい。