3431.2016年10月4日(火) ノーベル生理学・医学賞に大隅良典教授

 昨夕突然というより専門家筋の間ではある程度予想されていたことのようだが、今年のノーベル賞生理学・医学賞部門で東京工業大学栄誉教授・大隅良典博士が受賞に決まった。これで日本人受賞者は1949年の湯川秀樹博士以来25人目となった。日本の基礎的な医学や、生物、物理学のレベルが高いことは知られているが、毎年のように受賞者が選出されると同じ日本人として嬉しいことであり、些か鼻が高い。授賞の対象となったのが、不要なたんぱく質を分解し、取り除きリサイクルするという仕組みでオートファジー(自食作用)と呼ばれるようだが、専門外のことで細かい点は難しくてよく分からない。それでもこの仕組みはパーキンソン病やがんなどの病気に関わっており、今後新たな創薬に道を開くものと期待されているという。

 それにしても大隅教授は理系の学者であるが、どういうわけか、東大教養学部を卒業したと経歴には書かれている。我々の時代には、東大の専門課程で教養学部というのはなかったが、それより教養学部という文系から、大学院では理系に進み、最高峰の理系の賞を受賞したとは驚きである。メディアではまったくこの点については触れないが、そういうことには関心がないということだろう。大隅教授の例からすれば、極端に言えば、大学での勉学よりもその先の専門課程の方がより生かされる可能性があるということでもある。

 まずはメデタイ。

2016年10月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com