146.2007年10月7日(日) 日本相撲協会は大改革を

 日本相撲協会は新弟子をしごきで殺してしまった、時津風親方を解雇処分にした。この数日のマス・メディアの報道を観察していると、解雇以外には考えられないと思わせる流れになっていた。事件は事件として、遅ればせながら、いまも愛知県警が捜査に当っているようだが、何と言っても、日本相撲協会の対応の拙さが際立っている。

 今年に入ってから、イメージダウンの嫌な事件が連続的に起こっている。八百長事件、朝青龍事件、そして今度の新弟子殺人事件である。これほど不祥事に付き合っているスポーツ団体も珍しい。以前にも本ブログに書き込んだが、相撲協会が組織として、内部でも対外的にも毅然と機能していないのだから、どうしようもない。お相撲さんOBの相撲協会関係者だけで、すべてを取り仕切っている内部組織と人材に根本的な問題がある。監督官庁の文科省も、どうも政治家の手が及ぶのか、相撲協会に対して及び腰で、これまでもあまり立ち入った監督、指導を行ってこなかったように思える。

 しかし、仮にも財団法人として、税金減免の特権を得ていながら、すべての面で透明性に欠け情報公開もしないというのだから、文科省も甘かったといえる。八百長問題しかり、朝青龍問題しかり、一向に解決のメドが立っていない。多分役員は、これからどう対処すべきかがよく分らないのではないか。もたもたしていると、もうすぐ九州場所が始まる。九州を終えたら、全役員が懺悔して世間に対して謝罪して、役員のうち半数程度を相撲関係者以外の、旧来の常識に捉われない常識人に入れ換え、じっくり将来像を見据え、あるべき姿とヴィジョンを検討したらよいのではないか。記者会見に現れる、理事長以下役員のたどたどしい声明発表と対応を見ていると、これじゃあ駄目だと感じさせられてしまう。相撲協会にとっては辛い選択ではあろうが、一度組織を壊すくらいの大改革を実行してもらいたい。さもないと国技・相撲はスポーツ興行界から永遠に消えてしまう。

2007年10月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com