226.2007年12月26日(水) 役人天国・日本

 「文芸春秋」新年特別号に「暴走官僚」-エリートたちが日本を食い荒らす-という特集記事がある。5人の識者がそれぞれ専門のアイテムについて官僚の悪賢さと狡さを暴いて糾弾したもので、中々興味深い。初めて知ったことが多いが、それにしても官僚の悪質な仕事ぶりと自分自身への利益誘導ぶりには、いまさらながら開いた口が塞がらない。

 これを読むと役人にはそもそも国家公務員、あるいは地方公務員になるための志がまったくないことが良く分かる。敢えて言えば、本来なってはいけない人たちが公務員になっている。公僕としての誇りや、責任感がまったくない。どうしてこういう奇妙な組織、組織人になってしまったのだろうか。

 国民の収入のうち約40%が所得税を中心に国家に掠め取られている実態、公務員の高額年収、天下りのなくならない理由、等々について分かりやすく説明されている。中でもジャーナリスト若林亜紀氏の「公務員の仰天手当て」を読むと、ほとんどの国民は血が上るのではないだろうか。筋の通らない互助組合的発想で給料を下げない諸々の仕組みを考え出して、挙句に国家公務員の昨年度平均年収は、814万円に達している。地方公務員なら東京都職員の801万円を筆頭に平均700万円台である。民間企業は435万円、大企業でも616万円だそうだから、公務員はかなり優遇されている。加えて、公務員は官舎が格安、リストラなし、退職金や年金が多い、天下り斡旋、等々を考えると馬鹿馬鹿しくて税金を払うことに懐疑的にならざるを得ない。これだけの高待遇に甘えて、仕事はしない、公金はポケットに入れる、威張る、罰せられない、では話にならない。特に、技能・労務職員の高給ぶりがひどいと若林氏は指摘する。本給のほかにいくつもの手当てを組み合わせてもらっているからだと説明する。電話交換手800万円、清掃職員900万円、給食調理員850万円、バス運転手の如きは、何と1,600万円を年収としていただいている。高給の原資は、すべて国民の税金である。やはりこれは異常という以外にないのではないか。マス・メディアももっとこの点を論点として訴えるべきではないか。現下の公務員と他の国民のアンバランスは、何とかしないといけない。あ~腹が立つ。

2007年12月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com