一昨日夜韓国のソウル近郊利川?で倉庫が火災を起こし、有毒ガスが発生して30人が死亡し、倉庫内に閉じ込められている人が10人、行方不明者が10人という、大惨事が発生した。最終的に死者は50人を超えそうだ。テレビは興奮した現場実況により大々的に、吹き上げる猛火と巻き上がる煙、慌しい消防団員の動きを映し出していた。テレビでこれだけ生々しい大惨事を放映し、かつて50人以上の死者を出した地下鉄駅構内火災に匹敵する大事故と報道していた。行方不明者はどうなっただろうと心配していたが、不思議なことに一夜明けて昨日のマス・メディア、つまり新聞とテレビニュースでは、一切その後の経過、被害は報道されなかった。そして、今日どこのテレビ局からも、このニュースの続報はまったく伝えられていない。
一方同じころ国内では、北九州市で水道工事中に3人が酸欠により死亡したことを大きく伝えていた。
今夜11時過ぎになってやっとTBSが、爆発した火災現場で取材していた記者のPCから、煙が噴出し慌てて外へ持ち出したら、電気系統から火を出し爆発した。関連性があるのかどうか、これも不思議な事件である。そしてPC爆発事件の映像も映し出された。
事故発生当初あれだけ派手に報道し、相当の死者を出した大火災のニュース報道を、マスコミ各社はぷっつんと絶ったのだ。世にも不思議な物語である。火災が実際に起きたことは、あの混乱した現場と仰々しいニュースの伝え方を見れば隠しようがない。それが、世上から消えてしまったかのようなのである。まったく雲をつかむような話である。しかも今日火災現場近くのPC爆発だけが断片的なニュースとして伝わってきた。何かしら背後に意図的なものを感じる。とても尋常ではない。燃え出した火災がなくなってしまったのである。いや、事件が隠されている可能性が高い。死者は闇の中で処理されているのかも知れない。あれだけ世界中のマス・メディアが追っていた大火災が、ある時を境にまったく何事もなかったかのごときフォローなのである。亡くなった人たちはどうなったのだろう。現場では大騒ぎになっているはずである。
どうも日本のマス・メディアが揃いも揃ってこの奇怪な事件を追及し、報道しようとしない姿勢もおかしい。各社とも取材活動を止めてしまったらしいのは、特別な理由があるに違いない。ことによると韓国公安当局による厳しい報道管制があったのではないのだろうか。それにしても仮に韓国政府から圧力や規制を受けたにしても、事実を正確に伝えなければならないマス・メディアが自ら矛を収め、その権利と義務を放棄してしまうのでは話にならない。ジャーナリズムが報道の自由と、公正に伝える権利を放棄したことになる。日本国内の事件ではないので、よく分からないが、それにしても不可解である。マス・メディアが一斉に取材から手を引いたように見えるのは、まず国家がらみの機密に関する不幸な事件であると考えざるを得ない。韓国政府にとって都合の悪い、機密に触れるようなアイテムだと思う。いずれ何らかの形で実情は暴露されると思うが、それにしても大火災発生と隠蔽事件は、予測出来ない怪しげな展開になってきた。