台湾の立法院選挙で与党民進党が大敗し、党首であり国家総統・陳水扁氏が党首の座を降りることになった。台湾は一院制であるが、全113議席のうち野党国民党が2/3を超える81議席を獲得し、与党は1/3をも下回る、僅か27議席に留まった。民進党が主張していた台湾独立構想は頓挫するだろうし、次の総統選には現職・陳水扁氏はもう立たないだろう。
日本でも福田内閣の人気が低迷し、薬害肝炎被害者一律救済以外の法律は一切通過していない。政治が機能しなくなっている。情けないことに、支持率は高々30%台前半である。アメリカでもブッシュ政権の人気が低下する一方で、お隣の韓国では、昨年12月に野党の李明博氏が次期大統領に選出された。それにしても今年はかなりの国で政権交代が実現するかも知れない。相変わらず権力基盤が磐石なのは、ロシアのプーチンぐらいのものだろう。
今朝テレビで政治討論を見ていたら、日本の経済力が一人当たりGDPで比較すると、10年前の世界2位からいまや18位にまで低下している。実際国民は感覚的にその通りに感じていると思う。だが、人々が感ずる気持ちはともかく、現実には新たな発明、開発があり、産業界は収益性が高いし、かなりインフラ整備も進んでいる。GDPによる比較論が正しいのか、また、対ドル円高、対ユーロ円安という一言で言えない原因もあったと思う。その中でやはり問題は、低金利政策が景気回復の足を引きずっているというのが衆目の一致するところだ。海外の投資家は日本の低金利に嫌気がさして、資金を引き上げるばかりである。全般的な原因として、何人かの識者が指摘しているように、結局日本はリーダー不在が国全体をリードしていくうえで、発展の障害になっている。これは、深遠には政治と教育に問題があると思う。さらに付け加えれば、日本の社会構造が足を引っ張っていると思っている。ただし、リーダー不在というのはその通りで、程度の低い全政治家にその最大の責任がある。政治家の動き方を見ていると、実に頼りない。制度と権威と慣例ですべてことを運び、一部の政治家を除いては専門的に勉強し、国の発展のため、国民の生活向上のために努力しようという政治家が見当たらない。政局の中の遊泳術ばかり巧みで、日本の政治の骨格を作り上げる気持ちがまるでない。対外的に日本の実力評価はどんどん下がっている。早く現在の国会議員を削減して、質の高い議員を国民が送り出すようにしないと日本は崩壊してしまう。
今日は今冬で一番寒い一日となった。