299.2008年3月8日(土) 悪い奴がほとんどで、良い役人はごく一部だ。

 役人の強欲、傲慢、無恥、無責任、隠蔽、不誠実、サボタージュ、不正義、無慈悲、等々の人間として最低と思われる行状がいまも堂々と繰り返されているのには、はらわたが煮えくり返る思いである。昨日公表された道路特定財源の使い道については、これまで度々その不明瞭な点が明らかにされてきたが、それも氷山の一角で、実は役所ぐるみで「悪の限り」を尽くしていると言ってもいい。

 特定財源がその所管の省庁によって自由に使える金庫となり、従来から入り口はチェックするが出口は監査せず、外部の監視も不十分だった。透明性なんかまったくない。特定財源には、一般会計と同じような予算編成時の査定や、その後の執行をチェックしないできた不明瞭さがあった。不届きな役人は、膨大な執行予算の中身をすべての使い方まで調査するのは限界だとぬかす。ならば、予算をつける必要などないではないか。予算の使い道をチェックさせないで、「金だけくれ」はないだろう。こういう悪弊をいままで見逃してきたから、この期に及んで怪しい言動や、いかがわしい「お小遣い稼ぎ」が、内部で暗黙のうちに続けられているのだ。

 一昨日国会で取り上げられたのは、国土交通省所管の財団法人「公共用地補償機構」が、職員旅行の費用まで全額負担していたことだ。こんな財団があることなんか国民のうち、果たして何人が知っていただろうか。自分たちの慰安旅行に、国の金、つまり国民の税金を使って何ら悪びれない。これを内部で誰も咎めようともしない。この図々しさは普通ではない。一体この悪行はどこから来るのか。役人どもはどこかネジが狂っている。ぬけぬけと福利厚生の一環であり問題はないとまで言う。国民はこんな屁理屈を言う盗人猛々しい役人根性を誰も信用しないだろう。国民と役人の考えにはこれだけ大きなギャップがある。そして、詰問されるや居直って、問題ありとするなら今後止めるという。いかにもその場限りの浅はかさで国税を無駄遣いしていたかが明瞭であろう。これまでも公費を無駄遣いして健康器具を購入したり、大金を支払ってミュージカルを主催してきた。他にも道路財源を使った貸付金制度もあり、これは財団法人「道路開発振興センター」なる組織が運用している。ガラガラの駐車場整備に資金を貸し付けている、財団法人「駐車場整備推進機構」なる税金を捨てている組織まであるのだ。また、東京メトロ副都心線開業事業費のうち、道路特定財源から総事業費の2割(約530億円)もの資金を投入している。地下鉄網を整備すれば、道路渋滞が緩和されるからだという。完全に拡大解釈したこじつけ論理である。こういう構図を見ていると、「先に予算ありき」だということがよく分かる。

 ここには国会で論議する以前に役人の体質自体に問題がある。厚生労働省、社会保険庁、防衛省、等々散々税金の無駄遣いとサボタージュをやって、国民に対して何の痛痒も感じない。神経が麻痺しているとしか思えない。事件が起きると一部の人間だけが悪いのであって、他の大多数の役人は真面目に仕事をしていると自己弁護している。そうだろうか。これだけスキャンダラスな行為が表面化するのは、役所の体質と思い上がった役人根性に問題がある。

 敢えて言ってやろう。役人どもよ! 一部の人間だけが悪いのだと言って頬被りしているが、本当は役人のほとんどは悪い奴で、立派な役人なんてほんの一部だけじゃないか。

2008年3月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com