325.2008年4月3日(木) 桜と北京五輪開会式について

 桜も今が見ごろで、自宅近くの呑川の桜並木も例年通り華やかに咲き誇っている。先日訪ねて来られた証券会社のセールスマンが呑川の散歩道を花見しながらやって来たと言っていたが、この界隈の桜は特別有名というほどのことはないが、これほど続く桜並木の見事さはそう滅多にあるものでなく、一寸した隠れた桜名所である。せっかく満開であるので、妻と外食がてら往・復路を明るい花見と夜桜見物を楽しんだ。かつてはかなり酒が入って花見を楽しんでいるグループもあったが、今はまったく見当たらない。ライトアップも個人的なものを除いてなくなった。夜の花見が禁じられて昔のように騒がなくなったようだ。それにしても夜桜は日本の美だとつくづく感じ入った。

 さて、10日ほど前からチベットについて旅行記とデモ騒乱事件について書いているが、先日小中陽太郎氏からチベット滞在中に今度のデモに関連する、何か兆候のようなものを見なかったか、もし何かそれらしいものがあれば、それを膨らましてエッセイでも書いてみてはどうかと親切にアドバイスをいただいた。特段目立って異質なことはなかったと思っているが、それでもポタラ宮殿内に平時に拘わらず、多くの軍用車と非武装兵が集まったのは、何か不自然で不穏な気がしたのでそれについて旅行記の中で今書いているところだ。

 北京五輪開会式に出席を取りやめる例がヨーロッパでいくつか出てきた。今ギリシャから中国へ入った聖火は、最初の国としてカザフスタンへ入った。これからヨーロッパを回り、北米から南米、アフリカ、大洋州を経てアジアへ戻って来る。日本へもやってくる。先日オリンピアの地で行われた採火式で、中国五輪委員会代表の演説中に妨害行為があったために、聖火は厳戒体制の中でリレーされている。平和の象徴と言われた五輪が、スポーツとは無関係なチベットのデモにより、大揺れである。五輪不参加という政治的な意図が匂うような抗議活動は、五輪には馴染まないし、五輪不参加とか開会式欠席には賛成出来ない。

 現在中国政府の人権問題が五輪と絡まってスポットライトを浴びているが、中国政府に対して五輪とは別途に、チベットの民主化と人権問題について世界中が懸念しているとのメッセージを各国が出すべき時であると思う。

2008年4月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com