343.2008年4月21日(月) 食糧は大丈夫か? 日本の農政

 福田首相の支持率が急低下している。最近の言動を見ていれば、ある程度予測出来るが、朝日新聞の世論調査によれば、支持率はついに25%となり安倍前首相退任前の26%をも下回ってしまった。

 支持率下降の最大の理由はお粗末な国会運営であり、後期高齢者医療制度に見る通り思いやりのない政策がマイナスに効いている。お年寄りの受けが意外に良かった福田首相だが、ついにお年寄りからも見放されてしまった。このほかにもガソリン税の暫定税率を思う通りに延長出来ず、法案が悉く国会を通過しない。福田首相は就任以来何ひとつとして国の進展に貢献しなかったことになる。こういう無能な首相を総裁に選んだ自民党と、同じように政局で妥協しようとしない民主党への不信感が一緒になって福田首相の足を引っ張ったと思われる。

 これから再び暫定税率の復活と、特定財源の一般財源化という難問が浮上する。この2つとも国民は支持しないので、果たして腰の弱い福田首相がこの厳しいハードルを越えることが出来るのかどうか。

 国会が停滞し、医療問題を含めて国家事業に混乱が生じている間に、食糧不足問題がクローズアップされてきた。元々日本の食糧自給率は39%で自然災害や、世界の景気次第で食糧が不足する可能性が指摘されていた。シンクネット「構想日本」でも食糧についてセミナーを行った折り、出席したことがある。その時出席した三国某有名シェフが「日本人は自給率39%の深刻さが分かっていない。それは、仮に世界的な災害が発生して外国との物資の交流が止まった場合、日本国民の39%しか生き残れず、他の61%は餓死するという意味だ」と述べて、受講者を納得させてくれた。その餓死しそうな状態が訪れるかも知れない。

 今日のTV報道番組で、食糧生産国が収穫物の囲い込みと称して、各国が自国内に食糧の備蓄を始めて他国へ輸出しなくなったそうだ。ヴェトナムで主力生産物の米の輸出を手控え出した。こうなると日本は弱い。6割以上の食糧をどうやって手に入れるのか。田んぼや畑は、長い間休耕地となってすぐには生産を再開することが出来ない。今になって国の米の減反政策の失敗が俎上に上がってきた。役人からは気の利いた知恵は出て来ないだろう。

 国家に農政がないとは言われてきたが、ことここに至って国家政策の大きな失敗が問題になりかねない事態となってきた。いつもツケを払わされるのは国民である。何も解決出来ない福田首相に果たしてこの大問題を解決することが出来るだろうか。

2008年4月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com