369.2008年5月17日(土) 子どもに携帯電話は必要ない!

 今日政府の教育再生懇談会(座長・安西祐一郎慶応義塾長)は、小中学生の携帯電話の使用を制限することを提案したらしい。自主的な規制ではなく、こんなことまで国がらみで規制しなければならないとは情けない。持参させる親にもそれなりの理由があるのだろうが、教育的配慮がなされずに、自分たちの言い分や都合ばかりを優先して、本当に子どもに携帯電話を持たせ、自由に使用させる必要があるのかという肝心な論点を避けている。そうでなくても、問題の多い出会い系サイトへ容易にアクセスできたり、費用もかかる。小さな子どもにとって決してプラスになるものではない。

 大人だって本当に携帯電話の利便性を仕事や生活に有効に活かしているだろうか。かなり無駄な使い方をしているのではないかと思う。電車内でもメールに夢中の若者をよく見かけるが、彼らにはまるで周囲の様子が分かっていない。まったく他人のことを気にしない。自分勝手に自分たちのペースで行動している。一方で、これを個人の自由だからと見過ごし鷹揚に見る空気がある。しかし、彼らの周りを見てみると、ひたすら携帯画面を見ながら何事かをやっている。どんなに車内が混んでこようと夢中になって携帯を打っているのだ。荷物が他の乗客の邪魔になろうと、お年寄りが乗ってこようと席を譲ることなどお構いなしなのである。これに似た癖を子どもの頃からつけさせるのが、小中学生の携帯電話だ。これは別に携帯電話だけに限ったことではないが、いま問題視された携帯電話について、本質的な議論をして、ダメなものはダメとはっきり結論を出した方がよい。

 さて、中国・四川省の大地震とビルマのサイクロンは、相変わらず毎日惨状を映し出している。四川省では、これから洪水も心配されているようだ。死者2万9千人に達した。日本の国際緊急援助隊の活躍ぶりが中国国内で感謝されていると報じられている。ビルマでは、死者が7万7千人、行方不明者は5万9千人である。ビルマは、友好国のタイ、インドからの人的援助以外まったく受け入れを認めていない。朝日朝刊には、「『救援強行』揺れる国連」と題して解説記事が掲載されている。いまのビルマ軍政の人的援助拒否が被害を大きくしており、これは人災であると国連安保理事会でも大きな問題になってきた。フランスと中国の立場が大きく対立している。国際社会はその国の主権を侵してでも救援を強行すべきか、否かとの重い問いを突きつけている。いまも犠牲者の数は増えている。まったくやりきれない。

2008年5月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com