3393.2016年8月27日(土) 改めてチェ・ゲバラに尊敬の念を深める。

 昨晩ホテルにチェックインしたのが遅かった。遅れた最大の理由は外貨の両替だった。キューバが通常の国と異なるのはUS$を簡単に両替できないことと、一級のホテルでさえUS$の両替を扱ってくれないことである。空港の両替所事務員がひとりでてんやわんやの末に、やっと補助員がアシストに駆けつける有様である。憧れのキューバだったが、最初に降りたハバナ国際空港のイメージは良くない。

 宿泊のアルマドレス・デ・サンタンデルへチェックインしたのが今日の1時過ぎだった。取り急ぎ床に入ったのが2時だった。空港からホテルへの真っ暗になった道すがら感じたのは、革命は成功したが、社会資本の遅れが目につく。通りや首都の公園でありながら街灯は数少なく、薄暗くなっており、ガイドのエライネ・パラシオスさんが暗い路地を一人歩きは慎むよう注意があったが、とてもひとりで夜間外出はできそうもない。

 ちょっと気になったのは、空港を出て暗い中で道路が濡れているような気がしたので、エライネさんに尋ねてみると雨が降ったといい、この時期のキューバは気象が変わりやすいとあまり旅行には有難くない話だった。それが今日の午後現実となった。

 ところで、このホテルは1875年に開業したという。ハバナ市内に大小取り交ぜて似たようなビルがたくさんあるが、このホテルも昔風のロココ建築風で天井が高く内部は重々しい。帰国前日の宿泊を別にすると昨晩1日だけの宿泊だったが、単刀直入に言って使い勝手が必ずしも良いとは言えない。だが、ダイニングルームを含めて館内に高級感がたっぷりと漂っており、昨今の東京や世界の大都市の近代的ホテル・ラッシュの中では貴重な滞在経験とも言える。

 さて、キューバ滞在第1日目は、ハバナ市内の観光とサンチャゴ・デ・クーバへの移動で終わった。ハバナと言えば話題になる半世紀以上も昔のアメ車を5台チャーターし、市内を巡った。現在工事中の国会議事堂前を通り過ぎ、名高い革命広場へ向かった。キューバの英雄であるホセ・マルティ像、郵政省ビル、壁にチェ・ゲバラの肖像がある内務省ビル、劇場、防衛省ビルに囲まれた広場には多くの観光客が訪れていた。この後モロ要塞、カバーニャ要塞を訪れてチェ・ゲバラ第1邸宅を外観だけ見て、ゲバラ第2邸宅を見学した。ここはいまではチェ・ゲバラ研究所と名付けられチェ・ゲバラについて多くの展示物が飾ってあった。

 旅行前に書物やDVDでチェ・ゲバラについて知った彼の人間性とひたむきな革命への強い意思を、展示された私物や写真を通して改めて知ることができた。広島を訪問した時の写真を見て、改めてチェ・ゲバラに対する尊敬の念を深めることになった。

 ハバナからサンチャゴ・デ・クーバへのキューバ航空国内線のチェックイン・カウンターの対応の悪さを実感した。予告もなく搭乗機は2時間近く遅れ、加えて出発直前に雷雲が発生し、ロシア製アントノフ158機は揺れっ放しのまま雨のサンチャゴデ・クーバ空港へ到着し、ホテルで手早くチェックインを済ませて夕食のためレストランへ徒歩で向かった。ここで食べた伊勢海老が量も豊富で味もよく、今日1日の印象が一転して良くなった。

 明日以降が楽しみになった。

2016年8月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com