昨日CRPの数値が上がってがっくりきていたところへ、夕食時に上の歯がぽろっとこけてしまった。さらにがっくりである。あまり体裁の良い話ではないが、上の入れ歯を支えている糸切り歯で、先日磁石まで入れていただいた。これが抜け落ちると上の入れ歯全体に影響が出てくる。これでは当分固いものは食べられない。実際ゆっくり噛んで食べる状態で、つくづく年はとりたくないと思う。歯科は今日、明日の2日間は休診で、そのうえ14日(月)から3日間福岡へ出かける。5日間歯科へ行けない。福岡行をこの期に及んでキャンセルするわけにもいかず、せっかく祇園山笠の終盤に食の福岡で思い切り食を味わおうと考えていたが、残念だがそれはできそうもない。このまま17日まで恐る恐る食事を摂ることになるか。まったく冴えない話である。
さて、昨日の朝日に「広がる世界遺産、岐路」という記事が載っていたが、今年27件が新規登録され、ついに今年で世界遺産登録総数は878件に達した。この勢いだと遠からず千台の大台に辿り着く。日本では、平泉・中尊寺が日本の推薦した世界遺産候補で初めて落選して、関係者に相当のショックを与えているようだが、宗教文化としての浄土思想の普遍的価値を外国の遺産専門家に証明して納得させ、認めさせるのは至難の技だと思う。
その中で、スイスのレーテッシェ鉄道(ベルニナ鉄道)は「20世紀建築」と「文化的景観」いうユネスコの新しい方針に沿っているとして世界遺産として登録された。私がこれまで訪れた世界遺産は、一応139箇所であるが、労せずして140箇所ということになった。私には随分思い込みのある鉄道だ。今から30年ほど前に箱根登山鉄道とレーテッシェ鉄道が姉妹鉄道契約を締結した折、レ鉄道本社からハッツ専務が来られて、契約セレモニー後の観光ガイドで箱根一帯を案内したことがある。その1ヶ月後に、今度は添乗員として使節団とともにベルニナ線に乗ってサンモリッツを訪れ、温かく歓迎された懐かしい思い出がある。その後、ベルニナ線の素晴らしい沿線風景についてもエッセイを書き、とにかく多くの思い出がある。「棚からボタ餅」ではないが、これで世界遺産訪問も140箇所になったことは、個人的にはメデタシ、メデタシ。