426.2008年7月13日(日) 不可解な北朝鮮兵士の韓国人射殺

 一昨日北朝鮮の金剛山観光団に参加した韓国人女性が、北朝鮮兵士に射殺された事件はショッキングなニュースの割りに静かな経過を辿っていたが、やはり南北間の大きな問題になってきたようだ。北朝鮮の一方的な言い分では、軍事警戒区域に入った女性に一度警告射撃をしたが、逃亡したため発砲した。ところが、韓国メディアでは、女性がホテルを出て銃撃されるまで30分で現場の警戒区域まで、4.8㎞も移動することは不可能だと主張している。韓国政府は、事件の真相解明のために調査団の訪朝受け入れを北朝鮮に打診したが、北は拒否した。そのうえ、「責任はすべて韓国側にある」との談話を発表した。これで韓国は、これまで北にとって大きな収入源となっていた金剛山観光団を当面中止することを決定した。これに対して、北は「耐え難い冒涜行為」として観光客を受け入れない方針を示した。原因の究明をしようとの韓国側の意向を、最初から拒否して一方的に相手を中傷、非難し、あまつさえ原因は相手にありとするやり口はこれまで、北の専売特許だったが、いつまで子どもじみたことを言っているのだろうか。これでは原因究明はもとより、せっかく両国間の信頼で構築した、両首脳(金大中、金正日)の友情によって始まった金剛山観光がストップされたままになってしまう。

 これではとても日本人拉致事件の解決なんて当てにはできそうもない。

 このニュースに関連して、今日のテレビで現場にいた韓国人男性は、北の兵士が撃っただけでなく、その後に射殺した女性を足蹴にしていた様子を目撃したと話していた。

 不明瞭な事件の真相はまったく不明だが、これまでの北の対応から考えると、北は自分たちの責任は認めないだろう。

 これで朝鮮半島に新しい難問が被さった。これからどういう道筋を辿っていくのか、注目してみたい。

2008年7月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com