432.2008年7月19日(土) 教員不正採用事件と凶悪事件の低年齢化

 もう1週間以上も前に発覚した大分県の教職員採用不正事件が、日本中を席巻している。採用試験で不正が行われ教育委員会の有力者が逮捕されたり、校長や教頭のような要職にある教職関係者が辞めたり、校長不在の学校があったり、大騒ぎになっている。その大分県が今日来年度の採用試験を行った。受験生の気持ちも複雑だろう。教職員の子どもに教員が多いのは事実である。親が教師として教育する姿を見ていて、自分も子どもたちの教育に携わりたいと考えたとしても当然だし、何ら不思議ではない。だが、何かそこには内々に裏の道があるのではないかとは思っていた。東京のような首都圏の教員採用試験に比べて、地方では教員試験の倍率が異常に高く、相当難関が予想されている。そんな中で不正合格者のためにはみ出して不合格となった受験者の心中を思うと気の毒である。他の都道府県でも似たようなケースはあるかも知れないが、大分のケースはかなり以前から伝統的に行われていたようだ。公平であるべき場で最高幹部が、金をもらい便宜を図るという、公職の場であってはならないことをやっていた。

 教育の荒廃が叫ばれて久しい。戦後の日教組の活動が教育を壊したとか、家庭教育がなってないとか、いろいろな声が聞かれる。社会のあり方も問われている。遠因としては、社会教育、学校教育、家庭教育に、それぞれ子どものしつけが欠けていることが教育崩壊の最大の理由であると言われている。

 今回明らかになった学校教育の上部組織で悪の論理を実践されたのでは、家庭教育の場でもしらけるだろう。

 ところで、16日、そして中2日明けて今日19日、とても中学生がやったとは思えぬ事件が連続的に引き起こされた。

 16日JR東海バスが14歳の中学生によってハイジャックされた。両親から厳しく注意されたことから、親に迷惑をかけ困らせることが目的で実行したと少年は語った。今日は、埼玉県の女子中学生が夜中に父親をナイフで刺し殺した。家庭的にはまったく問題はなかったという。

 凶悪犯罪が低年齢化してきたが、ついにここまで来たかというのが、うんざりした感想である。これは家庭が見かけ上外部からいくら良く見えても、実際に家庭の中はどうだったのかと本当の家庭のあり方に関わってくる。将来この低年齢化傾向はどうなっていくのだろうか。重い課題である。

 しかし、教育の本家で、肝心要の教育を差し置いて金で地位を買ったり、便宜を図ったりしていては、子どもの教育どころではないのではないか。どこをどう修正すれば、こういう馬鹿げた事件が防げるのだろうか。

2008年7月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com