452.2008年8月8日(金) 北京オリンピック開会

 6日から麻布十番で登山家・芳野満彦さんの山岳絵画展が開かれているので、お会いして次の拙著帯文に推薦文を書いていただこうと、先日書状をお送りし、今日お伺いしてお願いすることをお伝えしておいたが、今日は会場に来られないとの話だった。係の方に聞いてみると会場気付で郵送した私の手紙も、まだ芳野さんには手渡していないことが分った。明日午後に電話をして、確認を取ってから改めて伺うことにした。ご健康に支障がなければ良いがと少々心配になる。

 今日北京五輪が開催された。2008年8月8日午後8時(北京時間)に開会式は始まった。今まで開会式のイベントは、ほとんど秘密のヴェールに包まれていた。それがいざ蓋を開けてみるとその演出は見事なばかりで、中国古来の文化と伝統行事の紹介を電光により立体的にやってくれた。事前に治安、テロの問題等の悪い噂が流布され、暗いイメージばかりが先行していたが、それを打ち消す出来映えだった。大勢の出演者が一糸乱れず舞い踊る光景は、迫力すら感じた。これだけ矢継ぎ早に、後から後から目新しい仕掛けによるショーが繰り返されて、TV視聴者としては1時間10分ほど口をあんぐりしているだけだった。開会式だけは、予想を遥かに上回る素晴らしいパフォーマンスだったと思う。

 この演出の総監督は中国人の著名な映画監督、チャン・イー・モウ氏で、スケールの大きさとテンポの速さ、洗練された技能等、中々衝撃的で洒落た演出だった。この後の主役である選手入場もすっかり食われてしまい、少々影が薄い感じだった。どこの国も整列進行は行わず、小旗を手にニコニコ、ダラダラ歩くだけの入場行進だった。この200ヶ国以上のダラダラ行進を見ていると、とても緊張感とはかけ離れた、たがの緩んだ烏合の衆の行進のようだった。前座のパフォーマンスが10点満点以上とすると、役員・選手の入場はせいぜい半分の5点ぐらいだろう。

 福田首相夫妻も開会式に出席していたが、今日午前中に行われた福田・胡錦涛会談で早速問題のギョーザ事件について話し合われたようだ。6月の中国国内のギョーザ毒入り事件については、しばらく公にしないようにと中国政府から口止めされた。これを日本側は分りましたと了解した。すべて中国ペースで進められていたことが分る。これだから、いつも外交問題で日本は舐められてしまうのだ。なぜお互いに責任は明確にして、是々非々をはっきりさせて論理的に話し合うことができないのだろうか。

2008年8月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com