3385.2016年8月19日(金) 真夏のオリンピックで考えられる問題点

 今日もオリンピック関連ニュースのてんこ盛りである。残念ながら期待されていた女子レスリングで、4連覇を狙っていた吉田沙保里選手が決勝で過去2度も圧勝しているアメリカのマルーリス選手に敗れ、銀メダルに終わった。銀メダルだって上々の出来だが、優勝を目指し多くのファンからも期待されていた吉田選手にとっては大きなショックだった。マルーリス選手は目標としていた吉田選手に勝てたことを素直に喜び、吉田は彼女にとってヒーローだっと称賛して話していた。余計なことだが、女性ならヒーローではなく、ヒロインではないだろうか。

 それにしても吉田選手は負けたら大泣きするのではないかと思っていたが、案の定周囲も構わず泣きじゃくる姿には、これまで女子レスリングを支えてきた彼女のプライドと、33歳という年齢と時の流れを感じた。霊長類最強の女子と言われた吉田にもついに退場の舞台がやってきたということだろうか。長い間日本女子レスリング界を引っ張ってご苦労さまと言ってあげたい。

 吉田選手は4連覇こそ逸したが、堂々銀メダルだった。彼女の代わりに初出場した大学後輩の川井梨紗子選手が金メダルを獲得したので、それで佳しとすべきだろう。

 褒めてあげたいのは、初めて金メダルを獲ったバドミントン・女子ダブルスの高橋礼華・松友美佐紀選手のペアである。昨日のレスリングと同様に、追い詰められた末に逆転勝ちで勝利を収めた。最近の日本女性も精神的に随分頼もしくなったものである。

 今たけなわのオリンピックも間もなく幕を降ろす。良いことずくめというわけにはいかないようで、現在話題になっているのはアメリカの800m競泳リレー・メンバーの金メダリスト4人が強盗に襲われ金銭を奪われたという些かショッキングな事件である。ところが、どうもきな臭いと思っていたら、彼らが立ち寄った店の施設を壊して、ピストルを持った警備員に詰問され弁償金を支払わされたことを襲われたと届け出てことが大きくなった。実際には地元警察が選手たちによる狂言と発表して選手らの行動が顰蹙を買っている。アメリカ・オリンピック委員会もこの事実を認め謝罪した。金メダリストたちのお粗末な所業である。

 別の意味で問題とされるのは、カリフォルニア大学チームの発表である。現在の地球温暖化傾向がこのまま強まれば、2085年には夏季オリンピックを開催すること自体が難しくなると提言したのである。標高1,600m以下、人口60万人以上の北半球の645都市について調べ、それらの都市が温暖化対策を取らなかった場合、リスクが低いのはたった33都市に限られると発表した。アジアでは何とウランバートル(モンゴル)とピシケク(キリギス)だけだという。大体現在でも真夏に開催すること自体理由はいろいろあるようだが常軌を逸していると思っている。現在リオは冬だが、4年後の東京は真夏である。東京オリンピック組織委員会はどうやってこの暑さを避ける知恵を編み出してくれるのだろうか。

2016年8月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com