501.2008年9月26日(金) アメリカの金融不安はどうなるのか?

 なんやかんやと七面倒臭い事件が後から後から起きる。アメリカの貯蓄貸付組合最大手の「ワシントン・ミューチュアル」が破綻した。JPモルガンが買収するらしいが、その値が約2千億円である。しかし、実際に破産時点のWM社の総資産は33兆円弱である。庶民の金銭感覚では天文学的な金額である。アメリカ経済も底をつき、金融不安が囁かれ出してから一向に回復の兆しが見られない。11月4日に行われる大統領選挙本選を前に、この金融危機に際して候補者討論を一時延期するようマケイン候補が持ちかけたり、ブッシュ大統領が2人の大統領候補者をホワイトハウスに呼んで救済対策に協力を求めたり、アメリカ政府、議会を挙げて、その対応にてんやわんやである。

 今日夜のNHKニュースで、仁徳天皇陵を世界遺産へ登録すると文化庁が発表した。仁徳天皇陵は、エジプトのクフ王のピラミッド、秦の始皇帝陵墓と並んで世界3大陵墓と呼ばれているようだ。問題は、仁徳天皇陵が国の文化財産ではなく、宮内庁の管理下にあることである。「天皇家大事」に凝り固まっている宮内庁は、これまで歴代天皇陵の学術研究のための調査ですら一切認めてこなかった。従って現在の仁徳天皇陵が本当に仁徳天皇の陵墓であるかどうか、その信憑性についても確認はとれていない。学校教科書でも「仁徳天皇陵と言われている・・・」と一歩距離を置いた表現になっている。宮内庁が外部の調査を認めようとしないのには、それなりの理由はあるが、やはり天皇家代々の陵墓を民間人に踏み込まれたくないということと、天皇の祖先をあまり詳らかにされたくないということが大きい。

 しかし、世界遺産へ登録申請となると当然ユニセフの世界遺産事務局が調査をすることは確実である。果たして文化庁と宮内庁の間の話はついたのだろうか。

 今日26日は、ビルマで大規模な反政府デモが起きてちょうど1年になる。デモは徹底的に弾圧され、デモの中心となった僧侶は根こそぎ逮捕され、今僧院に対する監視は一段と厳しくなった。デモや反政府の火種は、根絶やしにされた。元々穏やかなビルマ人は諦めて、今ひとたびのデモ騒ぎは当分起こりそうもない。今年5月のサイクロン被害でも、軍政府は被災民に対して温かい援助の手を差し伸べることは、まったくやらなかった。国連や、諸外国も援助活動をビルマ軍政に頑なに拒絶され、成す術がなかった。国際社会もロシアと中国の賛同が得られず打つ手を欠いている。その一方で多くのビルマ国民が飢餓に苦しんでいる。哀れなのはビルマ国民である。

 昨25日には、カンボジアのフン・セン政権が24年目の長期政権をスタートさせた。WTOに加盟した2004年以降、4年連続で年率10%以上の経済成長を維持した開発政策での成果がフンセン体制を長期化させているようだが、この国もかつてポル・ポト政権時代に大量虐殺の「実績」がある国である。東南アジアの新しい紛争の根にならないことを願うばかりである。

2008年9月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com