駒沢大学の2つの講座へ出席した。2人の講師はそれぞれ日本テレビと共同通信で活躍されただけに、今回アメリカが強固?同盟国だった日本に対して取った対応は納得できないと異口同音に話された。なるほどと言うべきか、やはり少しでもアメリカと接触した人はそう思うだろう。
私自身も一昨日来本欄に書き込んでいるように、アメリカ政府の同盟国に対するやり方は今やとても容認出来るものではない。
ひとつは、北朝鮮へのテロ指定国家を解除すると発表したことである。このこと自体は好ましいことではないが、そう目くじらを立てるものではないかも知れない。許せないのは、アメリカの不誠実さである。いつもアメリカに協力し拉致問題を抱える日本に対して、下劣にも事前に指定解除の理由を説明しないことである。よくも平気で背反的なことをやってくれるものである。これまで散々日本に対して口先だけの外交辞令を言っておきながら、後足で砂をかける行為は許せない。これは今に始まったことではない。60年安保闘争時からアメリカの言動には、疑念が見え隠れして今ひとつ全面的に信頼できないものがあった。それが、現実に沖縄基地、国内米軍基地費用負担、外務省機密漏えい事件、PKO活動による自衛隊海外派遣、海上自衛隊によるインド洋給油活動、アフガニスタン米軍費用一部負担、等の面でも必ずアメリカの図々しさがまかり通り、結局日本はアメリカの言うとおりに要望を受け入れていたのである。
もうひとつは、三浦和義の自殺をどうして防げなかったのかということであった。数年前の統計では、アメリカの刑務所内で1年間に自殺した受刑者は314人だったという。それほど管理が杜撰でだらしがなかった。三浦が収容されたロス刑務所も建物は古く、改築直前だったらしい。そんな状況の中で敢えて日本で無罪の三浦を引っ張ってきて、日本にはない共謀罪で起訴すべく、新しい証拠が見つかったと言っているが、果たして本当だろうか。そして、その証拠というのは一体何だ。その点について外務省も法務省も何の意思表示もしていない。今のところ抗議をする姿勢も見せていない。このまま「おわり」というのでは、あまりにも世間騒がせであり、国民感情としても納得できない。
アメリカの同盟国として対等に付き合うならば、言いなりになるのではなく、こちらの言い分もはっきり言ってやって是々非々の立場で付き合うのでなければいけない。いつもアメリカ経済が苦しくなるとアメリカ政府の言いなりになって、アメリカ国債を引き受けさせられているが、そろそろ受けられないものはダメだと言ってやる必要がある。
あれもこれも日本がアメリカに舐められ、小僧っ子扱いされているからである。北朝鮮なんかアメリカにあれだけ反抗して、無法なことをしながら、アメリカを妥協させ自国の意思を押し通して利を得ている。少しは北朝鮮の図々しい外交テクニックの爪の垢でも煎じたらどうだろう。
さて、株価がど~んと上がった。公的資金を投入する各国の経済政策がある程度グローバルに評価されたということだろうか。日経平均は先週末の終値に比べて過去最高の上げ幅で、14.15%、1,171円も上がった。考えようによっては、これだから投資手段としての株式投資は怖い。