521.2008年10月16日(木) 松方正義公の揮毫

 2日間連続して株価が高騰してほっとする暇もなく、今日の相場ではまた大幅に下げた。日経平均で史上2番目の下げ幅である1,089円である。昭和28年のスターリン暴落を上回ったそうだ。専門家の予想では、株価の上下はすべてアメリカ経済の動きに影響を受けているので、現在実体経済が優れず当面回復の兆しの見えないアメリカ経済の現状から考えてこのまま株価はずるずる下がり続ける可能性が強いという。今NHKニュースでシティバンクの決算が発表され、1兆3,000億円の赤字を計上した。アメリカの金融会社の決算発表が続くこの数日間で、芳しくない決算数字を発表する金融会社が続出しそうである。この先経済の行方はどうなるのだろう。

 高校時代の友人、吉水淑浩くんと江ノ電本社を訪問した。同社鈴木総務課長に江ノ電線路上の立ち入り禁止区域内の写真撮影をお願いするためである。先月ヨーロッパ出張中の深谷研二社長にお願いした件で、総務課長が話を聞いてくれることになった。吉水くんの知人で明治の元勲・松方正義公爵のお孫さんが祖父松方公の書かれた揮毫を写真に残しておきたいと言われたが、それが江ノ電極楽寺駅近くの隧道入口に揮毫として残っているようだ。その隧道の藤沢方は、入口の壁に朝鮮総督だった曽根荒助の揮毫「極楽洞」が彫られていて写真にもはっきり残っている。しかし、鎌倉方に彫られた松方公の揮毫「千歳洞」は、周囲が樹木とトンネル出口の覆いに被われていて写真もない。線路上は立ち入り禁止になっていて、一般人が立ち入ってトンネルに近づくことが出来ない。それでも鈴木課長の外出により代わりに応対してくれた勅使河原課長代理は、立ち入り出来る時に工事関係者に頼んで現場の写真を撮ってくれると快く約束してくれた。吉水くんもほっとしたところだ。帰りに勅使河原課長代理から、江ノ電100年史を2冊いただいた。資料としても大変貴重なもので、江ノ島のボランティア・ガイドを務めている吉水くんは大いに喜んでいた。

 松方公揮毫の話は先月東海道線でばったり会った時、吉水くんから聞いて少し関心を持っていたが、昔はトンネルとか、水門とかの難工事が竣工した時には、記念として時代の大立者が揮毫してその功績を後世に伝えていたが、それが今も残っていることに気づいた。インターネットで調べた結果、琵琶湖にも水量調整のためいくつかの水門、洞門がある。その中にやはり松方公の揮毫があることを発見した。今の時代はそんな大物もいない。

2008年10月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com