544.2008年11月8日(土) 講演はまずうまく行った。ウッヒッヒ。

 待望の講演当日である。どうなるか半信半疑なところもあるが、まあ準備はある程度やってきたのであまり心配することもない。

 講演会という形ではなく、実際はシンポジウムである。それも「国際老人福利交流文化祭」(6日~9日開催)行事の一環として、アカデミックなシンポジウムが企画されたことのようだ。会場の「ドン・ウ大学」講堂へ向かうフリーのシャトルバスの中で隣席にいた大連外国語学院で日本語を教えている朴扮玉さんという女性から声をかけられ、このイベントに日本のグループが参加していないことが残念だと言われたが、実際私が唯一の日本人参加者で、全体を通してみても日本から参加者がいれば歓迎されるだろうと少し惜しい気もした。

 韓国隠退者協会(KARP)会長でシンポジウム主催者である、朱明龍氏にお会いしてご挨拶したが、朱会長は在米30年で上手なアメリカ英語を話される。今日はシンポジウムのコーディネーターも務めて大童の活躍ぶりである。

 シンポジウムは、「高齢者の生活と今後の生き方」というような統一テーマであった。日本、韓国、中国、アメリカからのパネリストが30分弱の時間内に自国の現状を説明し、その後4人のパネリストが通訳ともども登壇して会場からの質問に答えるスタイルで進められた。会場の参加者が約300人でその6割が中国人だったが、半分ほど進んだところで、朱会長から中国人が多いので、彼らに理解しやすいように韓国語を桂さんに通訳してもらい、次いで中国人の通訳を付けて話をして欲しいと注文があった。この期に及んでという気もしたが、一方でそれもそうだと思い了承した。

 配慮により私を最後のパネリストにしてくれたので、急遽桂さんと効率的な通訳方法とその内容について簡単に作戦を練り直した。私がパワーポイントを操作し説明しながら、言葉を極力短くする。それを桂さんが簡潔に韓国語に直し、新たに付いた中国人通訳の女性がそれを中国語にして伝えた。結果的にはその後の質疑応答も含めて実に良いタイミングで的確に説明し、質問にも答えることができたと思う。終っての感触は成功だと確信した。顔を覚えられたせいか、参加者の接する対応が急に人懐っこく、好意的になった。写真を一緒に撮って欲しいとか、移動用のバス車内でも座席を譲ってくれたりした。桂さんともうまくいったとお互いに喜び合った。大連の先生も理解しやすかったと述べてくれた。ホテルへ戻ってきてからエレベーターの中でも中国人の女性からお褒めの言葉をもらった。まずまず八木会長の期待を裏切ることもなく役目を果たせてほっとした。

 午後市立体育館で行われた民族舞踊の多彩なショーは中々見ごたえのあるものだった。各出し物が3時間に亘って次から次へと展開され、飽きることもなく珍しい民族舞踏を堪能させてもらった。内モンゴル自治区、吉林省、黒龍江省、北京、済州島他中国と韓国各地から多くの人たちがやって来てお国自慢を披露していたが、心から楽しめるものだった。

 今日は一日楽しい日程の中で自分の責任を果たすことが出来て、それが何より嬉しい。それは、桂さんも同じことのようですっかりご機嫌を良くして楽しかったとお互いの健闘を讃え合った。会場が市街から離れていることもあり、市民とは親しく交流することは出来なかったが、今日一日は爽やかな一日でもあった。今夜はぐっすり眠れそうだ。

2008年11月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com