562.2008年11月26日(水) 麻生首相が提唱する「スピード感」はいずこへ

 ちょっと油断すると身体に効いてくるようになった。ちょっと熱っぽい。無理をしないよう午後の駒沢大学講座と夜のペンクラブ会合を欠席することにした。夜になって、ふるさとテレビから明日のセミナーへの参加はどうするかと照会があったが、これもお断りした。今は万全の体調へ戻すことが第一である。

 タイでえらいことが起こっている。バンコック・スワンナプーム空港を占拠した反政府デモが、今日完全に空港を機能不全に追い込んだ。日本との定期便もすべて運行停止され、多くの利用客に影響が出ている。空港を取り囲みシュプレヒコールをあげるデモ隊を見ていると、ビルマとは随分違うなぁと思う。隣の国ではあるが、タイ人とビルマ人は性格的に大分異なる。タイ人の激しい性格に比べて、ビルマ人は一部の人を除いて比較的大人しく優しい。不満を内に秘めたまま黙って耐える。滅多に暴動などは起こらない。耐えて耐えて我慢する。これが結果として良いのか悪いのかは即断できないが、今のビルマ軍政が倒れないでいられるのもビルマ国民の温厚な性格と我慢強さに助けられている。タイ国民の激しいデモ行進を見ているとついビルマ人に同情してしまう。

 昨日もブログに書いたが、アメリカ政府の「スピード感」のある経済対策は、FRBが引き続き住宅や消費者向けローン市場の資金繰りを円滑にするため、最大で総額約77兆円の資金を供給すると発表した。この金額は、日本の一般会計年度予算約88兆円にも達しようというほどの巨額である。これを危機とあらば、すばやく決済する。このスピード感が素晴らしい。

 一方わが国ではどうか。話題になっている定額給付金がまだぐずぐずしている。政府は事務処理を市町村に委ねた。いわゆる丸投げである。これに反対したのが末端の市町村である。全国町村会と全国市長会が所得制限を設けないことを申し合わせた。国民の間に不公平感が生じる、所得調査はプライバシーに関係する、事務手続きに経費がかかる、等の理由からすべての国民を一律に取り扱おうとの考えであるが、むしろ繁忙期に面倒くさいことはとてもやっていられないというのが本音である。これだと政府の方針とは大きくずれている。政府のメンツは丸つぶれである。まあ麻生政権らしいと言えば、言えるかも知れない。

2008年11月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com