612.2009年1月15日(木) イスラエル、ますますエスカレートへ

 今日は父の命日である。亡くなって7年になる。わがままで頑固な父だったが、割合我々息子たちの言い分を聞いてくれた。今生きていればちょうど百歳になる。時折父の元部下だった方からいろいろ思い出話を伺うが、父が生きていればきっと私の著述について喜び、理解してくれたでしょうと言ってくれた。父も明治乳業の役員をしながら、ペンクラブやエッセイストクラブの会員として、話し方の教室を始めたり、タウン誌に寄稿したり、かなり地域でも自由に活動していた。普段はあまり思い出すこともないが、やはり命日になるとふっと思い出す。おねだりをしたことはあまりないが、いざという時には相談に乗ってくれた。私には頼りになる父親だった。

 今日もガザ地区に対するイスラエルの攻撃は容赦ない。死者はすでに1,030名を超えた。空爆のほかに、イスラエルは市街戦も視野に入れているという。この期に及んでなお攻撃の手を緩めようとしないのは、徹底的に掃討しようと企んでいるからに違いない。ハマス側の攻撃に対抗するためであるというイスラエルの自衛的な言い訳は、ここまで攻撃的になると最早通用しないのではないか。小中陽太郎さんもメールで書いていたが、「ガザはいたいけな子どもたちの血で染まりました。かつてアウシュビッツほかで民族クレンジングの悲劇を体験した民族が、今度は同じ無法行為を行うとは歴史の教訓を履き違えています」。

 イスラエルの悪質さは、停戦交渉のためイスラエルを訪れていた潘基文・国連事務総長が外相と話し合いを行っている効果的な時期を狙って攻撃したことである。流石のパン総長もイスラエル側に怒りを伝えた。アウシュビッツに関してイスラエルは世界の同情を買い、イスラエルも悲劇を強く訴えてこのような残虐な行為を絶対防止しなければならないと被害者として説得力ある行動を行っていたが、このイスラエルも一皮剥けば凶暴な殺人鬼になることを世界中に曝け出した。イスラエルの正義はもう通用しない。

 今日ついに南米のボリビアがイスラエルと外交関係を断絶すると発表した。それにしても従来の外交姿勢から当然断交を主張し、他国にも働きかけると見られたロシアと中国が、一向に明確な態度を打ち出さないのはまったく不可解である。

2009年1月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com