622.2009年1月25日(日) 窮地の横綱朝青龍、5場所ぶりの優勝

 昨日ブログに書き込んだオバマ大統領の親イスラエル発言について、今日もニュースとしては大々的に扱うことはなく、ニュース討論番組の中でこの発言からすればブッシュと同じ政策であり、ことパレスチナ問題に関してはオバマ政権の先行きが心配であるという程度のコメントでしかなかった。話題としてはほんの少し俎上に上がることは上がった。

 しかし、マス・メディア全体でオバマ大統領のコメントを批判する、アラブ寄りの論調や発言はほとんどなかった。われわれはこのまま黙っているより仕方がないのだろうか。イスラエル寄りということは、いずれあの国連施設を含めてガザ地区を空路からも、陸路からも砲撃を加えるということにつながる。こうなるとオバマ政権が落ち着いたらイスラエルがアメリカを後ろ盾に、パレスチナを攻撃することになるのだろう。

 さて、人気沸騰の大相撲1月場所も今日が千秋楽である。優勝争いが興味を呼んで、当日の自由券を求めて徹夜組も出たそうだから、悪役朝青龍さまさまではないか。結びの一番で3場所連続休場で、引退を賭けて強行出場した横綱朝青龍が、4場所連続優勝を狙っていた横綱白鵬を、優勝決定戦で圧倒して14勝1敗で優勝を飾った。場所前にはまったく考えられもしなかった。

 実力は伴っているが精神面で問題があり、相撲界の看板力士としてわがままのし放題で、とかく問題発言を繰り返して顰蹙を買っていた朝青龍が、心機一転して並み居る強豪を倒して優勝したのだから、その精神力と実力には言うべき言葉がない。

 考えてみるとこれだけ四面楚歌の中にあって、苦境を突破した精神力は並大抵のものではない。今こういう「なにくそ」精神を持って困難に立ち向かう若者が少なくなったと思う。朝青龍は約束したわけではないにしても、優勝を期待されていることは自覚しており、その横綱が引退の瀬戸際にまで追い詰められていた心の内は察するに余りある。自業自得の面もあるが、黙って非難に耐えながらその期待に応えるのは、相当な覚悟が求められる。普段からもう少し行儀よくしたらどうだと思っていた朝青龍だが、今日のところは「お見事!」「あっぱれ!」と言ってやりたい。

 久しぶりに大相撲の醍醐味を堪能した。

2009年1月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com