朝から寒いと感じていたら2℃以下だという。その内に雪が降り出してきた。この冬初めての雪で、今を盛りと開花中の庭の梅とのコントラストも中々風情がある。妻は学生時代の友人とこの雪の中を湯河原へ出かけた。
考えて見れば、73年前の昨日は「2.26事件」が勃発した日である。あの朝もかなり激しい雪が降って、その時の皇居周辺の神秘的な光景が、この事件を一層ドラマチックなものに仕上げたのではないかと思っている。その2.26事件も、昨日は忘れられたように、どこのマス・メディアも取り上げなかった。過去の歴史はどんどん置いていかれる。これで良いのだろうか。
しばらくしてフジテレビの田中雄気さんという方から電話があった。「構想日本」政策委員で、前・新銀行東京の代表補佐だった丹治幹雄氏と連絡がとれないかとのお尋ねだった。直接コンタクトはとれないので分らないとお答えしたが、考えてみればメールのやりとりをしていた時期があったので、メールアドレスは手元にあった。
田中氏は丹治氏が先日新銀行から提訴された一件で、丹治氏にコンタクトしたいとのことだったので、「構想日本」の加藤秀樹代表に連絡されたらよいのではないかとアドバイスした。田中氏は丹治氏と私の「年金」に関するやりとりをホームページで読んで、私の考えに同調していた。他にも元民放テレビ社会部長と大手生保の次長からも、丹治氏の意見には賛同しかねる。私の意見に同感と言っていただいている。
さて、最近ぱっとしない事件続きだが、今日スキー・ノルディック世界選手権複合競技で日本が団体優勝を飾った。スキー複合競技は、かつて90年代初めに荻原兄弟らの活躍で、日本が毎年のように優勝していたものだ。冬季オリンピックでもアルベールビル、リレハンメルの2大会連続で団体金メダルを獲得した十八番だった。それがいつの間にかメダルどころか入賞すら覚束ない成績となった。
それには理由がある。ヨーロッパスキー界の日本いじめ、ジャパンバッシングである。ジャンプが得意の日本勢の進出と活躍に、ノルディックスキー本場の北欧勢がメンツをつぶされたと感じたのか、日本にとって不利なルールに改定したのである。それ以来、日本はジャンプでも複合競技でもまったく振るわなくなった。ジャンプと距離の総合点で争う複合競技だが、前半のジャンプが得意だった日本にとって、ジャンプが重視されなくなった。ジャンプで貯金していた日本選手が後半の距離競走で貯金を失ってヨーロッパ勢の後塵を拝するようになった。以後まったく勝てなくなった。
今日の栄冠まで、血のにじむような努力が積み重ねられてきた日本のスキー界にとっては、久々の快挙である。ざまぁ見ろ、ヨーロッパ野郎、とでも言いたいところだろう。
それにしてもヨーロッパのスキー界も底意地が悪い。自分たちが不利と見るや、すぐにルール変更して自分たちに有利な条件で競技しようとする。こういうのは、本来スポーツをやる資格がないと思う。柔道もヨーロッパ流になって、日本古来の武道の色彩が薄くなり、一本をとる柔道から、判定で際どく雌雄を決する競技スポーツに変わって来た。そういう傾向に対して異義を唱えようにも、国際柔道連盟の役員に誰1人日本人が名を連ねていないのだから、手の打ちようがない。こういうように表面的にきれいごとを言っているが、ヨーロッパというところは案外したたかで、自分に不利なことはやらないのだ。