NPO「知的生産の技術研究会」総会がルーテル市ヶ谷センターで開催された。ここで開催された例会に出席するのは、初めてである。例年通り決算書、予算案、定款一部改正、来年度活動方針について久恒啓一理事長より報告がなされ、それぞれ承認された。遠方の仙台、名古屋、岡山からも会員が出席された。
久恒理事長は活動方針報告の中で、今年度は知研として久しぶりに出版プロジェクトを発足させ、年内に出版するということを話された。知研活性化へ向けた第一歩である。実際私自身編集スタッフのひとりとして、すでに部分的に走り出しているプロジェクトである。かつて知研から何冊かの書籍を発行したが、近年出版活動から遠ざかっている。会員の平均年齢が上がり会員数は減少傾向にある。この際知研の存在感を高め、より活性化のためにももっと知研の活動を外へ向かってPRすべきであると考えている。知研のような知的集団が停滞したままでは、知性の向上、社会の進歩も期待出来ない。そのくらいの意気込みを持って、今こそ知研が知的活動面で起爆剤となって活動することを誓いたい。
もうひとつの報告は、機関紙「知研フォーラム」を人材面、資金面、時代の要請等でウェブ中心の情報提供に切り替えるという方針である。現状は機関紙編集から発行、郵送まで一手に引き受けておられる八木哲郎会長に負担をかけ過ぎていることである。八木会長の負担軽減を考えるとこれも止むを得ない。しかし、ウェブだけの情報提供では、会員の投資効果感覚、手元に知研資料を持てない不満、知研としての記録、意見・提言・エッセイ等の発表の場の喪失、等々を考えると、平行して冊子の発行も検討する必要があるのではないかと問題提起をした。他の会員からも発行間隔が開いても冊子として知研の機関紙を発行することに意義があるとの提案がなされ、結局冊子の発行については改めて検討することになった。
その他の式次第としては新理事が選出された。東京支部・小林尚衛氏と岡山支部・定金章氏を新たに理事に選出した。私は20年以上長期会員として貢献したとの理由で、久恒理事長から感謝状をいただいた。感謝状なるものをいただいたのは、わが70年の人生で初めてである。実際に会員になったのは、昭和51年だったと記憶しているので、33年生であるが、残念ながら証拠がない。しかし、30年前の証拠品として、1979年10月開催セミナーの私宛案内ハガキを持参した。今年発足40周年の知研としては、ベテランの域に入るが、これからは従来に増して機関紙編集の面で出来る限り協力したいと考えている。
総会後の会食には、気配りと行動力が売り物の秋田英澪子事務局長が近くの洒落た店を見つけて予約しておいてくれた。日曜で定休日のところを敢えて開店してもらった。リーズナブルな価格で楽しい場を提供してくれた。秋田さんの心配りと面倒見の良さには脱帽!