672.2009年3月16日(月) 出版プロジェクト・チームのトレーニング

 今年「知的生産の技術研究会」が予定している出版書の編集スタッフのうち6人が、インタビューの方法等についてレクチャーを受けるために「知研」久恒啓一理事長宅を訪問した。熱心な若手会員が3人も会社から半休をとって来てくれた。理事長宅のマンションは、居住スペースのほかに、屋外ガーデンスペースとそこに離れがあり、全体としてはかなり広い。所有スペースは110㎡もあるという。余計なお世話かも知れないが、ご夫婦お2人で住むには充分なスペースではないだろうか。知の源泉である書斎を主に見せていただいた。図解関係の書類のほかにも、多くの資料をファイリングして分りやすく保存しておられる。いろいろな分野で資料を蒐集したり、作成したりすると管理と保存を余程しっかりしないと不明になったり、散逸したりしてしまう。整理の仕方から几帳面な性格であることが察せられる。現在お勤めの多摩大学も4月から寺島実郎新学長の下で新体制に入るので、この機会に新しいウェブサイトをアップすることを考えておられるようで、作成等のために多くの資料を抱えておられる。

 プロジェクトの打ち合わせは、最初に書斎で保存資料の整理方と理事長個人の人生プランについてじっくり話していただいた。その後リビングルームで理事長を囲んで、取材のポイント、話の聞き出し方、取材者の組み合わせ、等について話を伺わせてもらった。プロジェクトはスタートしたところだが、これからが胸突き八丁である。近々スケジュールの進め方について編集スタッフ同士で更に打ち合わせをして、プランを煮詰めていく必要があると思う。

 今日理事長から伺った話の中で、ご自身が具体的な人生プランをかなり早くから決めて、ほぼそのスケジュール通りに歩んできたという話に感銘を受けた。30歳で将来の人生にかくも明確な目標設定が出来るものなのか。自分自身のケースを振り返ってみると、29歳で辞表を提出してチェコへ留学する準備が整ったところに、世界を震撼させた「プラハの春」事件が勃発して、前途が見えなくなってしまった。暫し精神的に彷徨って自分の将来を見定めるなんてとても考えられなかった。

 その点で久恒理事長の「30歳人生プラン設定」と、それを実行できる能力は、考えようによっては超人的で、滅多に真似出来ることではない。しかし、現実にそれをやってのけるというのは意思の強さと実行力、そのうえに幸運も見方した面もあるだろう。

 それはそれとして、出版プロジェクトを遅滞なく、確実に前進させていかなければならない。

2009年3月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com