678.2009年3月22日(日) 東京マラソンで息子が4時間を切る。

 今日行われた第3回東京マラソンに出場した息子は、4時間以内で走行するという目標をクリアして、3時間58分で完走したと連絡があった。ノルディック・スキー元世界王者の荻原健二・次晴兄弟(兄4時間2分、弟4時間18分)や、野球の古田敦也、金村義明父子、田尾安志夫妻、サッカーの本田泰人らの記録を上回った。38歳の息子に対しては少々親バカ過ぎるかも知れないが、‘でかした’と早速3人の子持ちである息子を誉めてやった。

 19日夜群馬県渋川市内の高齢者向け住宅「静養ホームたまゆら」の火災で、10人の入所者が亡くなった。この施設を運営するNPO法人は群馬県に有料老人ホームとしての届けを出していなかった。そして副次的な問題は、この施設が東京の墨田区から15人もの入所者を受け入れていたことである。都内では低所得者向けの高齢者施設に空きがない。逼迫した墨田区は已むを得ず、無認可の施設を住民に斡旋していた。

 亡くなった人を含めて入所者は身体が不自由で、貧しい人が多く、身内への連絡がとれない状態で、身元が判明したのは、死者10人のうちたったの3人だけだという。ここに日本の社会福祉制度の根本的な不備がある。今朝の朝日のトップ記事と社説に取り上げられた火災だが、その社説の隣に年金制度に関する問題点が載っている。日経の一面「ザ厚労省」もまたしかりである。

 つまり今の福祉制度は、経済の安定成長と、働く世代が増え続け、年寄りが今ほど長生きしない人口動態が制度持続の前提である。今日ぶち当たっているこれらの問題をどうしたら良いのか。朝日は年金を支える人口が多くなることが絶対的に必要だと指摘している。そこで朝日は、最もイージーな対策は、受給開始年齢の引き上げだという。またかという感じである。60歳の受給開始が65歳に延びて、この間5年間の生活が問題になった。それが3年前にやっと高齢者再雇用法が執行されて、60歳から65歳までの再雇用が不十分ながらも法律で保証されたばかりである。このうえに再び受給開始を引き伸ばしてその間の生活保障の手立てを考え出さなければならない。それでもドイツでは2012年から段階的に現在の受給開始年齢65歳を67歳まで引き上げる。しかし、これでは財政負担は増すばかりだし、年寄りはますます居づらくなる。そして、日本では問題点を指摘する声は大きいが、答えを出すべき役人、専門家や学者からは一向に具体的で建設的なアイディアが提案されない。

2009年3月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com